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異世界美容室  作者: きゆたく
三年目、異世界大陸革命編
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海と水着、贅肉と期待


 次に向かう国は、ダウタウーン公国だ。本来ならゲーイジューツ皇国から、船で向かうそうだ。でも今は転移陣があるから、簡単に行ける。国自体は小さい島国らしい。更に今の時期は、気候が結構暑いらしい。それでちょっと前に、ある提案をスタッフにしていた。



「今度さ、ダウタウーン公国に行くんだけど、皆で行かない?大分暑いらしくてさ、海水浴とかしない?海の幸もあるし、バーベキューとかもしてさ!定休日と一日休みを増やして、向こうで一泊しようかと。連休だね」


「行きたいです!ていうか行きます!」


「師匠!アタシも連れてって下さい!」


「私も行きたいけど…学校は何とか…カズヤに任せるか…」



 という事で、遊びに行く事が決まった。ちゃんと依頼もこなすしね。美容講習と漫画ギルドの見学、それにサイトウさんも連れていく。ポンデリーン様も、父親で公主のショークパ様に、とうとう紹介するらしいからね。でも今の父親よりも年上だろうからな…。少し不安だ…。



※※※



「私達も行くわ」


「ああ、そうだな面白そうだ」


「ええっ…」



 いつもの様に、次に向かう国の説明をしたところ、ジーク様やディーテ様も行く事に…。たまたま今日ディーテ様もいたのが、タイミング悪かったかも…。こりゃ子供達も来るな…。関係ない話だが、まだタハラシ様は、サロンの街に寄り付かない。最近は全然会わない。まだ噂を気にしてるそうだ。



「それでその水着は、どういう物なの?」


「えっ?知らないんですか?」



 僕はスマホを取り出し、ネット検索した写真で説明した。



「こんなの恥ずかしくて…着れないわ!」


「俺は平気だな。確かに女は大変そうだな」


「そうですか?僕達は、これくらい当たり前ですからね…」



 流石にディーテ様に、ビキニは着させられないか。王妃様だし、若く見えるけど三十代後半だし…。マリー様なんかは、可愛い気もするけどね。取り合えず女性の水着は、ナナセさんに聞こう。



※※※



「良いじゃないですか、これくらい」


「無理よ…マリーにこんなの…私も恥ずかし過ぎる…」


「じゃあ私達は好き勝手しますから、ディーテ様達も好きなの着れば良いんじゃないですか?」


「それはそれで、悔しいじゃない…」



 我が儘だ…。でもジーク様とルード様の水着は僕が適当に買ってくる事になった。多分付いてくるであろう、アントレン様の分もね。きっとマイさんの、水着姿を見に来るはずだし。ヤッカム様も来るかな?



「ディーテ様…もしかしてお腹のお肉とかが、気になってるんですか?」


「……」


「下着の上とかに、お腹の肉は乗りますか?」


「……」


「二の腕は、タプタプしてますか?」


「……」



 あっ、多分贅肉を気にしてるな。



「わかりました…ちょっとこっちに来て下さい」


「なっ何をする気なの?」



 ナナセさんはディーテ様を、誰もいない部屋に連れていった。



「いっイヤー!助けて!」


「観念しなさい!」


「脱がさないでぇ~!」


「諦めなさい!」


「そっそこは、つままないで!握らないで!」


「ここはどうだ!」


「キャー!みっ見ないで!揉まないでぇ~!そこだけは堪忍しておくれ!」



 おいおい何してる…。こっちも恥ずかしいよ…。



「ジーク様…すいません…一応、先に謝らせて下さい…」


「いや…いい…流石ナナセだな…王妃相手にあそこまでする奴はいないぞ…」


「そうですね…」



 暫くすると、二人は戻ってきた。ディーテ様は涙を流しながら「お嫁に行けない」と言っていた…。もうお嫁に行ってるのにね…。結局ナナセさんが、ディーテ様とマリー様を連れて、日本に水着を買いに行く事になった。それとオーパイさんもね。女子四人で楽しく水着を選ぶそうだ。楽しいのは、ナナセさんだけかもしれないけどね。特にディーテ様は怯えてるから…。



※※※



「サイトウさんも、一泊出来そうですか?」


「ああ、問題無さそうだ」


「何か必要な物とかあります?」


「そうだな…そしたらアスカ…いやポンデリーンにも、水着を選んどいてくれないか?お金は出すからさ」


「それは良いですね!サイトウさんも、何か持っていくんですか?」


「俺は新しい魔単車や、新作の海のボートもあるぜ。ギルドにマジックバッグも借りた。父親に会うんだ。50過ぎのオジサンでも気に入って貰いたいからな」



 サイトウさんも張り切っている。これは楽しくなりそうだ。たった一日でも、久々のバカンスって感じだ。それに大魔王サーツリーク様の発電機も、大分開発は進んでいるそうだ。海でも色々な家電があると、便利だよなぁ。これからに期待だ!



※※※



 数日後ナナセさんと、ディーテ様と、マリー様と、オーパイさんは水着を買ってきた。ナナセさんとマリー様は、とても嬉しそうにしていた。ディーテ様だけ、顔が暗い…。



「揉みくちゃにされたわ…あんな辱しめ…」


「水着だけでなく、下着も沢山買いました。ねっマリー様!」


「うん!凄く楽しかった!可愛いのいっぱい買えたし、お姉さん達が優しくしてくれたよ。プロポーションも褒められたしね!」


「アタシもかなり褒められたなあ。ボンキュッボンだってさ」


「ディーテ様は…」


「肉感的に素晴らしいそうよ…私だけ三人とは違う褒め方だったし…更に私だけ、矯正下着なんていう物も薦められた…悔しいけど買ってしまったわ…」


「そうですか…」



 なんかディーテ様は落ち込んでるよ…。ダイエットなり、運動なりして下さい…。まぁとにかくダウタウーン公国の海に、早く行きたいなぁ。仕事もちゃんとしますしね。全てはバカンスの為に!



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