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水着


「おおおおお」


 そしてなんと着いてすぐに水着になるところまで来てしまった。やっぱり海で遊びたいもんね。


「拓人、なんでそんな楽しそうなの?」


「いや別に楽しそうにしてないよ」


「まだ泳いでもないのに楽しそうってことは、大体水着を見て楽しそうにしてるってことでしょ。ま、つまりは私の水着が……うれしいの?」


「いや別にうれしすぎるというほどではないよ」


「そうなのね」


 羽菜は僕を見てから自分の黄色の水着を触った。


 ほんの少し、小さめの水着かな。


 羽菜、やっぱり胸は大きいけど、卓球をしっかりとやっているから全体的には動きがよさそうな体型。


 お尻はどちらかというと大きめかもと思う。


 ……まあでも確かに、水着で喜びすぎると良くない。


 羽菜に嫌われてしまうかもしれないな。


 だから僕は、


「よし、じゃあ海入ろう!」


 泳ぎ始める方に、頑張ってテンションの高まりを持って行った。



 

 まあ正直そんなに海は綺麗ではない。


 泳ぐというより。水遊びを楽しむ程度だった。


 でも、それでもちゃんと楽しめた。ビーチボールをその場で買ってそれで遊んだ。ビーチボールは高かったので前もって持っていくべきだったんだけど。


 羽菜も僕も基本球技が好きな人なので、ビーチボールで遊んで二時間経っても、まだやりたいくらいだった。


 体力がついてきたのかもね。


 でも今日はショッピングもしないといけないので、そろそろおしまいにして、海から羽菜と僕は上がった。




「うーん、髪が崩れた」


 髪を触る羽菜。


 確かに髪をちゃんと決めて、候補の洋服を着てみたいのかも。


 それはわかるなあ。


 でもあったかいうちに海に入りたいのもそうだったし、しょうがないね。


 僕たちは大きな建物の中に入った。




 僕たちの地元の五倍くらいの規模のショッピング施設だった。


 今歩いてるところは両側がおもちゃ売り場だけど、小学生の時だったらこれ欲しすぎただろうなというものがたくさんある。


 めっちゃかっこいいラジコンを店員さんが走らせていて、子どもたちが集まっている。


 そして親にねだって買う流れか。

 

 商売の体制が素晴らしすぎるな。


 というか普通にあのラジコンは欲しいわ。

 

 あれにカゴつけて、動く卓球のボールボックス作りたい。


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