よく寝た
そしてその日は最後の夜だっていうのに、遊ばずに寝てしまった。
それだけ疲れが溜まってたのだ。
合宿に来て初めて、羽菜と別々の部屋で寝た。
一人だとこの部屋もすごく広いんだなあ。
というか明日寝坊しないようにスマホでアラーム設定しないとな。
僕はなんとか目を開けて、スマホに手を伸ばした。
羽菜から、
『おやすみ』ときていた。
「おやすみ」と返して、アラームも設定。
遊んでないけど、なんかとても満足して寝れそうだ。
羽菜と一日の最後にちょっとやりとりしただけで。
朝になるとちゃんと目が覚めた。
やっぱり早く寝ればちゃんと起きれるみたいだ。
アラームを鳴る前に切って、そして布団を畳んで、あと今日でこの部屋から出ていくので、部屋の掃除。
それをしていたらもうすぐ朝ごはんだった。
「起きてるー?」
僕がそう羽菜に送ると、
『起きてます!』
と返事が返ってきた。
早いなあ反応が。
もしかしたら羽菜も、僕に起きてるか確認する連絡をしようとしてくれたのかもな。
そう考えて少し僕は笑って、それから窓を開けて換気した。
うお。寒いというか山の空気やっぱりすごい。
二度寝の心配はこれでゼロになったな。
朝ごはんは僕もフルーツを取り入れてみた。
なんとなく、最後なので今まで食べてないメニューを食べてみたくて。
そしたら酸っぱかったり甘かったりして、めっちゃ表情が歪んだらしく、羽菜に笑われてしまった。
「ねえ、今日行きたいところ考えたよ」
「お?」
「ここいきたい」
スマホを出して、そしてページを開いて見せてくれる羽菜。
「ここは……あ、ここ知ってる。かなりでかい、遊園地と水族館が合体したみたいなところだ」
「そう」
羽菜はスマホをスクロールしていった。
うお。沢山いるんだな。
おすすめ生き物紹介と新しく入った生き物紹介だけで、すごい長さだ。
しかもアトラクションに乗りながら見れるのがすごいところだよな。ピラニアに囲まれながらアトラクションの動きをを楽しめたりできるんだよな。
「行きたい。ここ行こうよ」
「やった! 行こう行こう」
こうして行き先が決まって、早速観光が待ち遠しくなった。




