遊び心を持ちましょう
毎度!
物流会社の派遣事業部門で働く営業事務屋の権田藍です、コンニチワ。
グエン ティ アイン ミンカイ
グエン ティ ラクシュミ
グエン ティ カム フエ
グエン ティ カム リン
のベトナムレディで 作業員名簿提出して 苦笑いされましたが、今日もガツガツ稼いでまっせ!
最近、面倒くさい仕事が定期的に飛んで来る。
理由は分かってますとも…
何かコンスタントに手のかかる仕事へあたしを放り込んでおかないと、何の悪さをしかねないか分からない、っう若干の信用が無いからよ。
自覚はあるのよねー
支店長のパソコンをハッキング紛いをして、データを抜き取ったり、
経理伝票や契約書の数々を偽装して、不正申請したり。
隣の営業所に忍び込んで、直談判したり。
半分以上、指示されてやったけど
それ以上に 当時は わたしも若かったから、面白がってやってたのもあり、まあ 愉快犯と言えなくもないけど。
そんな真面目社員と言えないかもしれないあたしのある日の昼休み。
事務所の人数があからさまに少ない時に、上のエラい人から呼び出された。まるで、狙いすましたように。
「権田さん、ちょっと来てくれる?」
うーわ。聞いた?「権田さん」だって。わざとらしいぃ~
ご丁寧に、さん付けで別室に呼ばれる時は、九分九厘 悪さが絡む時の指示なんよね。さーて、今度は何かしら?
「栗原部長が取ってきた案件、知ってるよね?」
おー、おいでなすった。
「あー あの…」
ブラック案件ですね。と言いかけて 引っ込めた。
知ってるもなにも、見積りの段階で怪しさ満点なのよね。現業手当とかいう謎の項目があった!
残業60時間越えたら「現業手当」が付くんだって。でも 法定割増料金は請求出来ないらしい。
ナニソレ、残業60時間確定案件ってこと?ブラック感満載じゃない!
…と、常々 他人事で見ていたのよ。
関わりたくなかったから、他人事でね?
「…作業員の勤怠が昨年から過重労働なのは知ってるよね?」
絶対関わりたくないと思ってたんだけど、ヤバい匂いは どうにも あたしを巻き込みたがるらしい。
「現場でタイムシートの改ざんが発覚した。本当はもっと多い。残業が。」
ハイ、キター!ってことはー?
未払い給与計算して、
本人への支払い計画立てろって?
本社監査にバレないよう。
所長がいう。
「そこでなんだけどね?」
思わず言ってしまった。
「いやです。」言うよね、ハッキリ!
「いや、まだ何も言ってないよ…まず」
所長も 同席した係長も必死だ。…なんとかケリつけたくて。
こっちだって必死よ、関わりたくないもん。
『未払い給与計算して、』あたしと所長がハモった。でもその先はズレた。
『本人への支払い』
「には関わりませんよ」といったのは、わたし。
「まで頼むよ」と言ったのは、所長。
誰がやるかっつうの、経理偽装なんて。
「本社の許可と部長からの指示取り付けてください。
…あたしのオペレーターコードでは、処理したくありません。」
こんなん指示されたって、あとで手帳に書いとかなきゃ。
所長は、苦笑してる。
まあ 想定の範囲内の反応だろうからね。
「誰が偽装したんか知りませんけど、本社の総務課に計算してもらって、支給処理してもらってくださいよ。
賞与としてこっそり処理するにも、税金はもちろん、社会保険料も掛かるんですから。」
こんな大掛かりな偽装作戦、関わりたくない。
まあ、
策が無いわけじゃないけど?
未払い給与の分を払いきれる分だけ、一時的に時給を上げてあげればいい。
でも教えなーい!
言ったら最後、やってみてになるでしょ?
言わなーい!
所長たちだって 思い付いていない訳がない筈だし。
「じゃ、未払い給与の金額わかったら、報告します。早めに正規のタイムシートくださいね。」
あたしは、ここまでしかやりませんよ の意思表示をして、一方的に応接室から出ていった。
給湯室でコーヒー入れながら思った。
そんなに 栗原部長案件、大事なのかな?
本社のハト派こと コンプライアンス部とか総務部 業務部は、見逃せない違反事例だと思うのよね。
でも、本社のタカ派こと 社長とか関連会社からの出向役員とか、営業部とかは 「やっちゃえ!やっちゃえ!」で。
間に挟まれたって事よね、あたし達。
ほんっっと 勘弁して欲しい戦いだわ。
あーもーやってられん。
栗原部長の闇、ほんっっと 関わりたくない!!
どうせ、今回計算しても 来月 再来月も 別室に呼ばれて 計算を指示されるんでしょ?
先手打って、制裁してやろうかしら。
実際に就労してる作業員たちだって、喜んで働いてるなら別として タイムシートを勝手に改竄する現場に居たくないでしょうよ。
よし!そうと決まれば!!
計算は、表計算ソフトでパパっと作った。
あたしがやりたい仕事は、こっからですよ。
同時進行で、
コネで色んな客先の担当者たちに相談したら、
「あの会社、俺は絡んだことネェけど、本社はホワイトなんだよね…
あそこ、労働組合あった筈だ。電話してみろよ」と教えられたから、匿名でメールしちゃった♪
作業員たちにも 正規の労働時間の確認を兼ねて、こっそりコンタクト取り、違う現場の案内をし始めた。給与は、何らかの形で支払うから。とも話して。
大分勝手に動いたから、騒ぎになると思うけど、あたし 知らなーい★
肝心なデータは、社内のハト派に見せられないヤバめデータなので、パスワード掛けて エラい人たちへ送信した。
パスワードは、流石にね…迂闊に知られたくないので、そこだけ、アナログにメモで回して…はい、お仕事終了。
所長に「じゃこれで!」お役御免を確認して席を立とうとした時だった。
「おい、権田…」
ん?
「このパスワード名、なんとかならないのかよ?」
ふふーん♪
いい趣味してるでしょ。栗原部長案件のトラブルだけに…
「montblanc_shockって…お前なあ!!」
この後、散々嫌みを言われたのは、言うまでもないけど、
この騒動が「モンブランショック」で定着してしまった。
オマケに、先方の 労働組合まで過重労働を騒ぎ始めただとかで、急遽 スタッフを引き上げたウチの会社の横暴っぷりに、
お客さんまで「モンブランショック」と言い始めたのは、また別なお話




