70 リサの決意表明
「ローズも死んだの? リサとマッテオさんみたいに死んだの?」
「うん、生き残ろうと頑張ったんだけど駄目だった。結局死んでしまったんで、もう1度ログインしたら、ここ、ここってなんて呼ぶ場所かわからないんだけど、ここに出たんだ」
リサが歩くのをやめて振り返った。
「リサ、もう死にたくないっ。リサは死んだら同じリサじゃ無くなるの。リサはローズと違って生き返ったり出来ないの……きっとそうなの、だからローズはリサの事を忘れないでね……」
リサが泣き出した。
「忘れたりしないよっ、リサ。リサの事は俺が守るから」
(勢いで 『俺が守る』なんて言えたよっ……リアルで言ってみたかったのに、って誰にだよ)
「うさぎもリサを守るって言うの、言わないとリサは悲しいままなの」
「あ、あぁ、俺も守るよ。ごほんっ」
泣き顔で笑って涙を拭うリサ。
「リサも忘れないっ、約束するから、ローズとうさぎと約束したから、もう離れないから、リサずっとそばにいるから」
(えっ?)
モフモフさんが、リサの方を目をパチクリさせて見ていた。
(わかる、その気持ち。リサって子は多分言ったらその通りにする女の子に違いない。と言う事は、ずっとそばって言ったら四六時中そばに居るって言っている訳で、もしかしたらだけど、俺達の方がリサのそばから離れるなって言い出す可能性も大いにある気がする)
「そりゃあ、リサが居たら華があっていいなって思ったりするような気がするけど……ちょっと性格が合わないって言うか」
(はうっ、まずいっ、モフモフさんって、空気読めてねぇ)
マッテオさんも俺と同じく慌ててフォローを入れようとする。
「リサ、リサは花の回廊の花達の面倒を見なければならないじゃないか。だからそのいつも……」
「黙るのマッテオ、リサも今考えてた所なの。ローズとうさぎがリサの花の回廊で暮らせばいいと思ったけれど、それは無理なの。だってうさぎの性格が悪いから……またみんなの事をくさいなんて言うかもしれないから、そしたらリサが怒って、そしたらうさぎの危ない奴が出て来て、リサは哀れな結末を迎える事になるの……それは駄目なの、嫌なの、だから、だから、リサは羽ばたく事にするわ。今のリサから飛び出してみる」
「いやー、リサが俺んちの娘と同じ事を言うとは。うちの娘も、最近家を出て1人暮らしを始めるって言い出したんだ」
マッテオさんが娘さんの話を始めた。
(マッテオさん、忘れているのか? 俺たちが進む理由はあんたの娘だろっ)
「マッテオ、あなたの娘を助けに行っているのに何を言っているの?」
(えっ? リサがまともな口調になっているぞ)
モフモフさんと目が合った、ウンウンと頷き合って俺とモフモフさんは意見の確認を無言で行った。
(リサが変わった?)
「あの、ちょっと聞いていいか? 俺はロビーちゃんを救いに行っている所だったんだけど、違うのか?」
モフモフさんが写真を取り出した。
「あっ! ! 写真が、それ俺も持ってる」
俺も写真を取り出す。2枚の写真をリサとマッテオさんも含めて4人で見比べて違いがないか確かめる。
すると無かった物が写っていたんだ……




