第37話 沙奈の選択!氷の城のダンス
ポートフロンティア学園では、三学期が始まった。そんな中で、つぼみたちは高等部に進学するための準備が始まっていた。ポートフロンティア学園は中高一貫校であるため、原則中等部から高等部に進学することになっている。
「総合コース、特別進学コース、美術コース、スポーツ教育コース、芸能コースの中から、希望するコースを一つだけ選んでください」
つぼみたちは、高等部でのコース決めに取り掛かっている。説明しよう。ポートフロンティア学園高等部は、普通科全日制であるが、芸能コースのみ定時制もある。
そんな中、沙奈は進路について悩んでいる。
「どうしよう…。私はどの道に進むべきなのかな…」
悩める沙奈だが、帰り道に不思議な穴を発見した。
「わっ、うわー!」
沙奈が吸い込まれた先は、小さな孤島だった。
「今できることをやるしかないわ」
沙奈はプリンセスミラーを使ってアクアブルーに変身する。
「ブルー・ジュエル・パワー!ドレスアップ!」
青い光が沙奈を包む。
「水と氷のプリンセス・アクアブルー、見参!プリンセスステージ、レッツスタート!」
アクアブルーが現れると、アクシアと魔女が現れる。
「今日だけのスペシャルコンサート、行くでざます!」
氷の魔女によるクラシックオーケストラのコンサートが始まった。説明しよう。今日一般的に「クラシック音楽」と称されるものはバロック音楽、古典派音楽、ロマン派音楽に当たる1550年頃から1900年頃の音楽であるが、それ以前のものも、それ以後のものも、同じ流れに属する音楽は今日あわせてクラシック音楽と呼ばれることが多い。また、古典派時代の宴席用音楽、ロマン派時代のウインナワルツなど、純粋に観賞用として作られたわけではない実用音楽も、今日ではクラシック音楽と呼ばれている。オーケストラとは、明治時代に雅楽の用語から転用された「管弦楽」が orchestra の日本語訳となっており、また、「管弦楽団」もオーケストラと言う。交響曲を演奏する楽団を英語で symphonic orchestraというが、これは「交響楽団」と訳される。ただし英語で philharmonic orchestraとの名称もある。philharmonic は「音楽を愛好する」という意味のギリシャ語に由来し、「交響楽団」と意味が異なる。ドイツ圏ではPhilharmoniker、Symphoniker、英語圏ではphilharmonicなどのみでorchestraを含まない名称の管弦楽団も多数存在する。両者の違いは、楽団の維持費が寄付によるかどうかであるとする説もあるが、現状ではオーケストラの名称として曖昧に使用されている。ポピュラー音楽と比べ、演奏に必要な楽員の数が圧倒的に多いため、その存立には演奏収入以外にも経済的根拠が必要であり、それが富裕層の私的財産なのか、公的な補助金なのか、市民らの寄付なのかという違いもあり、名称にまで影響を与えている。室内楽団や室内オーケストラが1声部1人を基本とするのに対し、一般的なオーケストラは1声部を複数で担当し、通常、指揮者により統制されて演奏する。各声部は弦楽器・管楽器・打楽器があり、さらには鍵盤楽器や、現代的には電気楽器も加わる場合もある。主にクラシック音楽を演奏するが、ラテン音楽やジャズ、その他のジャンルを演奏する団体もある。クラシックの団体が別名で軽めのクラシックやポピュラー音楽を演奏するためのポップス・オーケストラはおおむね母体と同様の楽器編成であるが、これに対しイージーリスニングなどポピュラー音楽専門のオーケストラは四部または五部のストリングスに自由な編成の管楽器、打楽器、エレキギターを加える。ダンス音楽や行進曲などを演奏する小規模な編成のものはバンドなどとも呼ばれる。フルートオーケストラやマンドリンオーケストラ、ウインドオーケストラという言葉も使用されているが、それらは以下で述べる厳密な意味でのオーケストラではない。マハヴィシュヌ・オーケストラ、イエロー・マジック・オーケストラなどのように、数名編成でもあえてこの名を用いるバンドについても同様である。ロマン派音楽の頃に多かったオーケストラ編成が、標準的な編成とされている。古典的な作品の演奏ではこれよりも若干小規模で、近代的なものには、より大規模なものも存在する。これらの編成は、主要な管楽器の員数によって二管編成、三管編成、四管編成など呼ぶ。下記の編成の例は二管編成である。団体としてのオーケストラの構成員の数は様々なので、団体と作品によっては通常の団員に加えて臨時参加の奏者を加えて演奏することもある。
「『白鳥の湖』からの『冬』でざます!」
曲調ががらりと変わった途端、バックダンサーも現れた。
「どうしよう…。演奏を止めるには…」
悩めるアクアブルー。
しかし、その時だった。突然、吹雪が発生したのだ。説明しよう。吹雪とは、激しい吹雪が起こると、雪が視界を遮ったり太陽光が遮られたりし、見通しがきかなくなったり視野が真っ白となったりする。極端な場合には視界すべてが真っ白なホワイトアウトと呼ばれる状態になる。見通しがきかないので、自動車や鉄道、飛行機など交通機関の通行・運行に多大な影響が出る。吹雪が起こる地域ではこれを防ぐため、道路などの脇に防風林を設置して雪が道路上に舞い上がらないようにしているところもある。北海道などの寒冷地の鉄道では、線路上に雪が積もらないよう吹き飛ばすための防雪棚が線路脇に設置されている。建築物や地形、積雪などの風下側では風がよどみ舞い上がった雪が堆積し、これを吹き溜まりと呼ぶ。気候条件によっては短時間に多量の雪が堆積することがあり、前述のホワイトアウト現象と共に起こることが多く、注意が必要である。また、冬は晴れていても日照時間が短いことに加え、吹雪によって太陽光が遮られると、朝は遅くまで、夕方は早くから暗くなってしまう。なお、風雪とは飛雪の有無に関わらず強風で雪が横なぐりに降っている気象状態をいう。
その中から、ドールプリンセスが現れた。
「私はスノーアイス。雪と氷のプリンセスよ」
雪の女王をイメージしたドールプリンセスがアクアブルーを救いにやってきた。
「さあ、今が浄化のチャンスよ」
スノーアイスはアクアブルーにエールを送った。
アクアブルーはサファイアのマジカルストーンをプリンセスミラーにセット。その力をプリンセスバトンロッドに授けると、
「プリンセスステージ、ライブスタート!」
アクアブルーによる魔獣の浄化がはじまった。
「青い夏の空の下で」
「君が自転車を進んでいく」
「ペダルをこいだ先には」
「私が待っているから」
「幼い頃 二人で見ていた」
「あの景色を見てみたいから」
「もう一度」
「思い出の海」
「青く澄んだ世界が」
「忘れられない」
「ここをたとえ離れても」
「ずっと頭の中に…」
「思い出の海よ…」
次は、アクアマリンのマジカルストーンを使う。
「キラキラ キララ キラキラ」
「青空のキセキ」
「どうしたの?今日はらしくないね」
「疲れているみたい 落ち着こうよ」
「辞書に載っていない 魔法の言葉」
「あなたの心の中で支えとなっているわ」
「Do your best」
「いっぱい食べたい」
「ほしいもの買いたい」
「そう やることたくさん」
「I’m little girl」
「憧れの舞台へ」
「目指していくだけ」
「Let’s try!」
「キラキラ キララ 輝け」
「みんなで力合わせて」
「キラキラ キララ ときめく」
「もっとがんばれるはず」
「Go for it」
「キラキラ キララ きらめく」
「私がついているわ」
「キラキラ キララ キラキラ」
「青空のキセキ」
「乙女の美しさ!アクアマリン・プリズム・ブリザード!」
アクアブルーがプリンセスバトンロッドで、水色・青・藍色のダイヤを描き、魔女に向かって放つ。すると、魔女は消滅していった。
「それではまた次回、輝く世界でお会いしましょう!プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」
アクアブルーが勝利宣言をすると、
「プリンセスドールズ、覚えておくでざます!」
アクシアはこう嘆いてどこかへと去っていった。
すると、
「これは…。氷のプリンセスハート!藍色に輝くプリンセスハートだ!」
チララはプリンセスハートの回収に成功する。
「さあ、今こそ、心の扉を!」
「開け、氷の城!」
沙奈とチララが呪文を唱えると、氷の城が闇の力から解放された。
すると、氷の城のプリンセスが現れた。
「私を助けてくれてありがとうございます。お礼に、王子と王女によるダンスを披露しますのでもうしばらくお待ちください」
数分後、カイ王子とゲルダ王女によるワルツが始まった。
「すてきなダンスね!」
沙奈がこう見惚れていると、
「私、決めたわ!」
と物心がついた様子だった。
それから横中に帰ってくると、沙奈はつぼみたちにある決意を告げる。
「私、高等部でのコースは芸能コースを選ぶことにしたわ!」
「どうして芸能コースに決めたの?」
「夢に向かって突き進んでいくためよ!将来は海外で活躍するために、これまでのファッションモデルだけにとどまらず女優やタレントにも挑戦することで、芸能活動を充実させるきっかけになれたらと思って!」
「なるほど!」
沙奈が小さいころから抱いている本当の夢。それは、日本のみならず世界で活躍していくことだ。沙奈はつぼみたちに、自分で下した決断を理解したうえで、
「幼いころから芸能活動をやっていたこともあって、プリンセスドールズの活動を通してみんなを笑顔にする理由が分かったわ!だから、これからもずっと私のことを応援してね!」
と今までと変わらない声援を求めた。
「沙奈ならきっとできるはず!」
「世界進出に向けて、がんばっていくのみです!」
沙奈と長い付き合いであるつぼみとアリスは、沙奈にエールを送った。
一方その頃、バニラとココアは原宿を歩いている。説明しよう。原宿は、現在広く「原宿」として認識される地域のうち、明治通りや旧渋谷川に近い低地部周辺は、かつて「穏田」と呼ばれており、1965年以前の町名で「原宿」に相当していたのは、表参道の北側、現在の神宮前2丁目の町域のうち青山寄りの台地部分、神宮前3丁目の多くの部分、神宮前1丁目のうち東郷神社からその裏手に続く台地部分などのみであった。一方、原宿駅から竹下通り周辺は「竹下町」と呼ばれていた。1965年以降には、この一帯の町名はすべて「神宮前」で統一され、「原宿」の町名は廃止された。女子中高生向けのリーズナブルなブランドや高感度なセレクトショッップ、ブランドの旗艦店、ファストファッションの大型店舗といった様々なアパレルショップが広範囲に軒を連ねている。ジャンルもモード、ストリート、アメリカンカジュアル、ロリータなど多種多様である。隣接する表参道・青山エリアと並んで東京を代表するファッションや流行の発信地である。
「とてつもない光を放つ輝きを持つ女の子を探してます!」
「うーん、誰もいない」
バニラとココアは、世界と救うとされているとてつもない輝きを持つ少女探しを始めたのであった。




