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Let's Go! ドールプリンセス 2020  作者: 見習いさん
第2章 プリンセスハート編
30/50

第29話 クジラと海と水の城

 ある週末、つぼみが家でテレビを見ていると、

「ニュースをお伝えします。人々の生活に欠かせない水に、ある異変が生じています」

海や湖が真っ赤に濁っていくという信じがたいニュースを見かける。

「琵琶湖のみに限らず、グレートバリアリーフやナイアガラの滝も真っ赤に染まっています」

説明しよう。グレートバリアリーフは宇宙空間からも確認できるほど広大であり、生物が作り出した単一の構造物としては世界最大である。しかし、その生物とは微小なサンゴやポリプ等の有機体であり、これらが数十億集まって形成しているサンゴ礁である。そして、この暗礁は生物多様性を支える重要な役目を持ち、1981年に世界遺産に登録された。1997年、CNNはグレートバリアリーフを「7大世界の驚異」自然部門の一つに挙げ、クイーンズランド州のナショナル・トラストは州を代表する象徴に認定した。暗礁のかなりの部分はグレートバリアリーフ海洋公園に指定され、漁業や観光など人間の行為が及ぼす影響を制限している。ただし、表面流出や気象変動によるサンゴの白化現象、オニヒトデの異常繁殖など、生態系に打撃を与える環境変化が発生している。これらへの対策も取り組まれており、その統合沿岸管理は先端的な事例にも挙げられる。オーストラリア先住民のアボリジニやトレス海峡諸島民たちは1万5千年前から長くグレートバリアリーフと共生を続け、彼らの文化や精神に多大な影響を与えてきた。ヨーロッパ人移住後は1770年のジェームズ・クックなど探検や調査が進んだ。1960年代にはグレートバリアリーフ内での石油掘削が認められたことを契機に賛否の論争が起こり、1970年代からは保護に向けた検討が始まった。近年は観光地としても著名となり、特にウィッツサンデー諸島やケアンズ地区が知られる。観光収入は年10億オーストラリアドルに上り、重要な経済要素となっている。ナイアガラの滝はゴート島によって、カナダ側の国境を挟んだカナダ滝とアメリカ側のアメリカ滝からなる。アメリカ側はさらにルナ島を挟んでブライダルベール滝がある。最終氷期の後退期に形成され、五大湖の水流がナイアガラ崖線を経て大西洋に流れ込む過程にある。 滝の高さはあまりないが幅が広く、単独で流れる滝の水量では北米で最も規模が大きい。最大毎分168,000m³、平均毎分110,000m³の水量が流れている。

さらに、

「カスピ海、アマゾン川やナイル川までも真っ赤に染まっており、人々にどのような影響を与えるのかが懸念されています」

説明しよう。カスピ海に面している国は5カ国、ロシア連邦、アゼルバイジャン共和国、イラン、トルクメニスタン、カザフスタンである。国際法的な湖の境界については、5カ国が2018年8月12日に署名した協定で、完全に確定した。主な流入河川にはロシア平原を縦断し北西岸から流れ込むヴォルガ川、その名の通りウラル山脈に端を発し北岸へと流れ込むウラル川、西岸のアゼルバイジャンより流れ込むクラ川、西岸のダゲスタン共和国から流れ込むテレク川などがある。流入河川は総計130本にも上るが、流れ出す河川は存在しない。これらの流入河川から流れ込む水量は年間300km3に及び、そのうち240km3はヴォルガ川から流入する水である。この流入分のほとんどはカスピ海上での大気中への蒸発によって失われる。カスピ海への降雨の5倍の水量が、蒸発によって空気中へと放出される。しかし、流出河川が存在しないこともあって、流入河川水域の降雨量の変動や集水域における灌漑面積の増大などによる流入水量の変動によって湖面は上下しやすく、過去何度も水面は上下を繰り返している。アゾフ海とはヴォルガ川を介し、クマ=マヌィチ運河やヴォルガ・ドン運河によってつながっている。また、ヴォルガ川と流域の運河群によって、白海やバルト海とも水運はつながっている。面積は374,000 km2ある。なお日本の国土面積は377,835km2であるため、カスピ海の方がわずかに狭い。水の量は78,200km3に上り、世界の全ての湖水の40%から44%を占める。塩分濃度は北部と南部では異なり、北部ではヴォルガ川などの流入で塩分が薄く、南部ではイランからの流入河川が少ないため塩分が濃いとされる。湖全体の平均塩分濃度は1.2%であり、海水のほぼ三分の一である。カスピ海は北カスピ海と中カスピ海、南カスピ海とに分かれ、性質が大きく異なる。北カスピ海は大陸棚が発達しており、非常に浅い。平均水深は5mから6mであり、最深部ですら10mは超えない。水量はカスピ海全体の水量の1%にしかならない。浅い上に多くの河川の流入によって塩分濃度が低く、さらに気候も最も寒いため、北カスピ海は冬季には70cmほどの厚さまで結氷する。中カスピ海に入ると水深は急速に深くなり、平均水深は190m、最深部は790mとなる。中カスピ海は全水量のうち33%を占める。南カスピ海は最も深く、−980mに達する地点もある。南カスピ海の水量は、全水量の66%を占める。カスピ海の北西部には、最大の流入河川であるヴォルガ川が流れ込んでおり、ヴォルガ川から流れ込む膨大な土砂は周辺の浅い水域を埋め立て、広大な湿地帯であるヴォルガ川三角州を形成している。デルタ内には無数の支流が流れており、人の手が入りづらいこの地域は1919年にアストラハン自然保護区域に指定され、野鳥の楽園となっている。湖の北から東にかけては中央アジアの大草原が広がる。特に北部には、海面下に位置する広大なカスピ海沿岸低地が広がっている。カスピ海沿岸低地は乾燥が激しく、特に北部のヴォルガ川とウラル川に挟まれた地域は、かなりの部分がルィン砂漠となっている。一方、西部にはコーカサス山脈が延び、南岸にはアルボルズ山脈が走る。東岸ではマンギシュラク半島が大きくカスピ海に張り出しており、その南には非常に細い海峡でカスピ海と繋がれたカスピ最大の湾、カラ・ボガス・ゴル湾がある。この湾は平均水深10mと非常に浅く、また乾燥地域にあるために蒸発が激しく、カスピ海の水位を押し下げる役目を果たしてきた。1980年にカスピ海の水位低下を防ぐために海峡にダムが建設された際は、湾は干上がり、周辺に塩害をまき散らした。また東岸はほぼ全域が乾燥地帯であり、カラクム砂漠などの砂漠が広がる。北東岸は冷たい大陸性の気候である一方、南岸や南西岸は山地の影響を受けるものの基本的に暖かな気候である。特にイラン領である南岸は、アルボルズ山脈でカスピ海からの風が降雨をもたらすため、年間平均降水量が1000mmを越える湿潤な気候であり、「緑のリボンの谷」とも呼ばれる。この地域では、小麦や羊を中心とするイランの他の地域とはちがって、米と牛、それに茶を中心とする農業が盛んに行われている。西岸にはアブシェロン半島が張り出しており、その南にはクラ川の流れるムガン低地がある。カスピ海には多くの島々がある。島はどれも沿岸近くに位置し、湖の中心部近くには全く存在しない。最も大きな島はオグルジャリ・アダシ島で、他にホラズム・シャー朝の第7代スルタンアラーウッディーン・ムハンマドがモンゴル帝国の侵攻から落ち延び、死亡した場所で知られるアバスクン島などがある。カスピ海湖上には多種多様な湖風が吹くが、中でも南風であるマリャーナは北部カスピ海に強く吹き、カスピ海沿岸低地に洪水を引き起こす。アマゾン川は世界最大で最長の河川である。特に流域面積では2位以下のコンゴ川、ナイル川、ミシシッピ川のそれぞれ2倍程度、オーストラリア大陸の面積に匹敵する705万km2に渡る。1973年から1990年の平均流量は毎秒209,000tと推定される。水深も深く、河口から4,000km上流まで遠洋航海用の船が航行できる。平均水深は雨季で40mである。名称としてのアマゾン川は、ペルーではアンデス山脈のミスミ山を源流とするウカヤリ川と、ラウリクチャ湖から流れ出たラウリクチャ川/マラニョン川がイキトス付近で合流する所からの川を指す。ただしブラジルに入るとこの川はソリモンエス川と呼び名が変わる。ブラジル国内を約2000 km 下ったネグロ川との合流地点から、再びアマゾン川と呼ばれるようになる。このアマゾン川には、支流では最大の流量・流域面積を持つマデイラ川と、次いでタパジョース川やシングー川やトカンティンス川などの大きな河川が南側から合流しながら河口まで続く。アマゾン川の標高は河口から1,600 km 遡っても32 m 、3,800 km 遡っても80 m しかない。アマゾニアと呼ばれる広い大湿原の低地が広がっている。新生代以降にアンデス山脈が隆起するまでは太平洋側に流れていた。アマゾン川の流域面積は世界最大である。ナイル川は、一般にはヴィクトリア湖を源流だとする約5,760kmの大河だと思われているが、ヴィクトリア湖には多数の流入河川が存在し、一方でヴィクトリア湖からの流出河川はナイル川しか存在しないため、ヴィクトリア湖をナイル川水系に含み、そこに流れ込む河川の長さもナイル川の長さに加算するのが普通である。ヴィクトリア湖に流れ込む河川のうちで最大最長のものは、ルワンダに源を持ち、ルワンダとブルンジやタンザニアの国境をなし、さらにタンザニアとウガンダの国境をなした後タンザニアのブコバ市北方でヴィクトリア湖に流れ込むカゲラ川である。そのカゲラ川の支流のうちでもっとも長いものは、ブルンジ南部のブルリ県を水源とするルヴィロンザ川であり、これがナイル川の最上流であるとされる。ヴィクトリア湖は赤道直下のサバナ気候であり、降水量も多い。ヴィクトリア湖から下流はヴィクトリアナイルとも呼ばれその長さは約5,760kmである。ヴィクトリア湖からのナイル川の流出口は湖北部のジンジャであり、流出口には記念碑が建てられているほか、オーエン・フォールズ・ダムが建設され、発電をおこなっている。ヴィクトリア湖から約500km下流に行くとキオガ湖を経て、120mの高さのあるマーチソン・フォールズをとおり、アルバート湖に着く。アルバート湖には、ほかにもウガンダ南西部のジョージ湖からカジンガ水路、エドワード湖を通って流れてきたセムリキ川が注いでいる。アルバート湖からはアルバートナイルとも呼ばれる。南スーダンに入り、急流を一つ越えると首都ジュバである。ジュバからは勾配が非常に緩やかとなり、少し北のモンガラ市周辺からはスッドの影響を受けるようになる。支流のバハル・エル=ガザル川とノ湖で合流し、そこからは白ナイル川とよばれる。このあたりはスッドと呼ばれる大湿原となっており、ここで蒸発して流量が激減する。帆船時代は、ここは複雑な流路と生い茂る水草によって南北の交通を阻む障壁となってきたが、蒸気船の登場以後は航路が設定されるようになった。さらに、スッドの出口であるマラカル市の南でソバト川を合わせる。マラカルからハルツームまでの800kmの標高差は12mにすぎず、非常に緩やかな流れとなる。白ナイル川はスーダンのハルツームで、エチオピアのタナ湖から流れてくる青ナイル川と合流する。ハルツームを過ぎて80kmほどで、ナイル川には再び急流が出現する。これは北から数えて6番目の急流のため、第6急流と呼ばれる。ここからエジプトのアスワンまでの間にある6つの急流は、エジプトとスーダンの間の舟運を拒み、交通の障害となってきた。しかし、この急流の区間は古くからエジプトの影響を受け、ヌビアと呼ばれて独自の古代王国を築いていた。第6急流の北、200kmほどのところには古代のクシュ王国の都であったメロエがある。さらにその北、ハルツームから約300km下流のアトバラで支流のアトバラ川と合流する。これ以北は完全な砂漠気候であり、ナイル河谷を除いてほとんど人は住まなくなる。また、これ以北ではナイルに注ぎ込む常時水流のある支流は存在せず、わずかに降水時に水の流れるワジが点在するのみとなる。第4急流付近には、メロエ以前にクシュの首都であったナパタがある。この付近に2009年メロウェダムが完成し、大規模な発電を開始した。エジプトに入ると、アスワン・ハイ・ダムとそれによって出来たナセル湖がある。ナセル湖の長さは550kmに及び、その南端はスーダン最北の町ワジハルファを越えさらに南まで延びている。アスワン以北は古くからの「エジプト」であり、幅5kmほどのナイル河谷に人が集住するようになる。アスワンからカイロまでは上エジプトと呼ばれる。この区間ではナイル川はほぼ一本の河川であるが、北西へと流れる支流があり、カイロ南西にファイユーム・オアシスを作ってカルーン湖に注ぎ込む。それからさらに北へ流れ、カイロから北は三角州が発達している。ナイル川三角州は下エジプトとも呼ばれる。三角州はアレクサンドリアからポートサイドまで約240kmの幅を持ち、東のロゼッタ支流と西のダミエッタ支流という二つの主流と多くの分流に別れ、地中海に注いでいる。

 すると、チララが現れる。

「今すぐ東京湾の中心に向かうんだ!」

「分かった!」

つぼみたちは、プラチナが手配した船に乗って三浦半島と房総半島のちょうど真ん中に向かった。

 「ここが、水の城へと通じる穴だ!さあ、行こう!」

「うん!」

つぼみたちが穴の中に入ると、そこには干上がったかのような海が広がっていた。

「さあ、行くよ!」

「うん!」

つぼみ、沙奈、アリスはプリンセスミラーで、蘭はプリンセスムーンスターで、琴音はエースミュージックポッドで、カレンはミラクルポルテパレットで、ドールプリンセスに変身する。

「カラフル・ワンダー・ユニバース!ドレスアップ!」

虹色の光がカレンを包む。

「虹の光のプリンセス・ミラクルレインボー、見参!」

 そして、ミラクルレインボーが、

「ピュアロイヤルメイクドレッサー、ワンダフルチャージ!」

を唱え、ピュアロイヤルメイクドレッサーに向けてミラクルハープアローの矢を放つ。

「友情!」

「勇気!」

「知性!」

「美しさ!」

「プリンセス・ワンダフル・マジカル!ロイヤルドレスアップ!」

金と銀の光がつぼみたちを包む。

「ロイヤルドレス・シャイニングフォーム、ここにて見参!」

「私たち、プリンセスドールズ!プリンセスステージ、レッツスタート!」


 ロイヤルドレスアップされたプリンセスドールズが現れると、

「へへっ、待たせたな!」

突然デルタが現れた。

「どうしてここにいるの?」

「居場所をついに見つけたんだぜ!」

説明しよう。デルタはアクシアに仕えるペットになったのだ。

 「さあ、やっちゃえ!クジラちゃん!」

デルタの合図で、暴走したクジラが現れた。説明しよう。クジラは、現存する最大の動物種であるだけでなく、恐竜やその他、これまでに地球上に存在したことが確認されている限りの動物を含めても、あらゆる既知の動物の中で最大の種であり、記録では体長34メートルのものまで確認されている。長身であることを指して、江戸時代にはナガスクジラとともに「長須鯨」と呼ばれた。「白」を冠した現在の和名は、浮かび上がる際に水上からは白く見えることに由来する。 英語では一般にblue whaleと呼ぶが、腹側に付着した珪藻によって黄色味を帯びて見えることからsulphur bottomの異称もある。

「水のプリンセスハートをよこしたいのであれば、クジラちゃんを倒してみろ!」

「クジラの命を犠牲にするわけにはいかない!」

プリンセスドールズは、クジラを救うためにデルタからの洗脳を解くことに挑む。

 「ならば…」

「やるしかない!」

プリンセスドールズは、アレキサンドライトのマジカルストーンの力を使って、クジラの解放に挑む。


ミラクルレインボーは、アレキサンドライトのマジカルストーンをピュアロイヤルメイクドレッサーにセットする。

「ピュアロイヤルメイクドレッサー、ハートフル・スイート・チャージ!」

 すると、プリンセスドールズの周りが光輝き、

「暗くて深い 闇の向こうに」

「一人さびしく たたずんでいた」

「だけどもう 怖がらないで」

「それは迷いを 断ち切ったしるし」

「春風に向かって 旅立っていく」

「さあ 夢の扉を開こう」

「輝く未来に向かって 放つよ私だけのメロディ」

「愛を守るため みんなを守るために」

「きらめく世界に奏でる 私とあなたのハーモニー」

「あなたのそばにいる それがプリンセスなんだから」

「砂漠の街に 住んでいても」

「氷で覆われた 場所にいても」

「心はいつだって 一つだから」

「それは つながっているしるし」

「桜が舞う空 勇気を出して」

「さあ 一歩前へと踏み出そう」

「輝く今へと響く みんながつなぐメロディ」

「世界を守るため 宇宙を守るために」

「きらめく夢を目指して 一つになったハーモニー」

「みんなのためにいる それがプリンセスなんだから」

「人はみんなときめいている」

「だから ずっと忘れないで」

「心の輝きを信じて」

「輝く未来に向かって 放つよ私だけのメロディ」

「愛を守るため みんなを守るために」

「きらめく世界に奏でる 私とあなたのハーモニー」

「あなたのそばにいる」

「みんなのためにいる」

「それがプリンセスなんだから」

プリンセスハーモニーを歌い終えた途端、

「ロイヤルドレス・ハートフルフォーム、ここにて見参!」

シャイニングフォームからハートフルフォームにフォームチェンジしたプリンセスドールズが現れた。

「今こそ、みんなの力を一つにするとき」

プリンセスドールズは、ピュアロイヤルメイクドレッサーのタッチペンから変化したマイクを手に取り、ミラクルハープアローをハープ状に構えると、

「プリンセスステージ、ライブスタート!」

ピュアロイヤルメイクドレッサーでロイヤルドレスアップしたプリンセスドールズによる魔女の浄化がはじまった。

「どうして」

「夢の終わりを祈るのは」

「荒れた大地にも」

「光は射すのに」

「白き光と」

「黒い暗闇」

「輝きは世界に」

「満ち溢れるのに」

「間違ったことを終わらせて」

「愛の意味と希望を」

「私に」

「新しい夢を描こう」

「君と一緒に」

「虹色の光を授けて」

「優しく 安らかに」

「生きたいという希望がある」

「さあ」

「心のメロディー」

「最後の歌を今」

「強き者だけの」

「世の中じゃないから」

「Brand New World」

「愛のメッセージ」

「今こそ、力を一つにするとき!プリンセス・ハートフル・シンフォニー!」

プリンセスドールズが反時計回りにぐるぐる回ってフォーメーションを形成して、クジラにマイクを向ける。すると、プリンセスドールズが、

「アンコールはお断り」

と言って、クジラは光でできた立方体に包まれる。その輝きでクジラの闇の力は消えていった。

「それではまた次回、輝く世界でお会いしましょう!プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」

プリンセスドールズが勝利宣言をすると、

「覚えとけよ!」

デルタはこう嘆いてどこかへと去っていった。


 すると、

「これは…。水のプリンセスハート!青に輝くプリンセスハートだ!」

チララはプリンセスハートの回収に成功する。

「さあ、今こそ、心の扉を!」

「開け、水の城!」

つぼみとチララが呪文を唱えると、水の城が闇の力から解放された。説明しよう。水は人類にとって最もありふれた液体であり、基本的な物質である。また、人が生命を維持するには必要不可欠であり、さまざまな産業活動にも不可欠な物質である。古代ギリシャではタレスが「万物のアルケーは水」とし、エンペドクレスは四大元素のひとつで基本的な元素として水を挙げた。古代インドでも五大のひとつとされ、中国の五行説でも基本要素のひとつと見なされている。18世紀の後半まで、洋の東西を問わず人々はそうした理解をしていた。それが変わったのは、わずか200年ほど前のことであり、19世紀前半に、ドルトン、ゲイリュサック、フンボルトらの実験が行われ、アボガドロによって分子説が唱えられたことによって、H2Oで表すことができる水素と酸素の化合物と理解されるようになった。常温常圧では液体で、透明ではあるが、ごくわずかに青緑色を呈している。また無味無臭である。日常生活で人が用いるコップ1杯や風呂桶程度の量の水にはほとんど色がないので、水の色は「無色透明」と形容される。詩的な表現では、何かの色に染まっていないことの象徴として水が用いられることがある。しかし、海、湖、ダム、大きな川など、厚い層を成して存在する大量の水の色は青色に見える。このような状態で見える水の色を、日本語ではそのまま水色と呼んでいる化学が発展してからは化学式H2Oで表され、「水素原子と酸素原子は共有結合で結びついている」と理解されている。また水は、かつて1kgや1calの単位の基準として用いられていた。すべての既知の生命体にとって、水は不可欠な物質である。生物体を構成する物質で、最も多くを占めるのが水である。核や細胞質で最も多い物質でもあり、細胞内の物質代謝の媒体としても利用されている。通常、質量にして生物体の70〜80%が水によって占められている。人体も60〜70%程度が水である。地球表面、特に海洋に豊富に存在する。水は人類にとって身近であって、生物の生存に必要な物質であるが、宇宙全体では液体の状態で存在している量は少ない。現代の人類の水の使用量の約7割が農業用水である。現代の東京の家庭での水の使用量を多い順に並べると、トイレ、風呂、炊事である。

 すると、

「ねえ、見て!」

「クジラが元気になったよ!」

つぼみたちは、クジラが元気に泳いでいるのを見かけた。

 「水の城は、海の底にあるんだね」

「海の神殿と言っても過言ではありません」

説明しよう。改定は、海の海水以下にある地面であれば水深の深い浅いに拠らず海底には違いないが、その様相は水深によって大きく異なる。潮汐により陸地になったり海底になったりする干潟を含めて、太陽光線が直接届く浅い海底では多様な生物が活発に活動・繁殖し、漁業や遊泳などで人間との関わりも深い。太陽光線が届かず水圧も増す海底では生物の種類や量が限られ、更に大深度な深海ともなると生物活動はかなり限定される。深海調査の歴史は短く、まだ不明なことも多い。広大な大洋底の調査も進んでおらず、21世紀に入ってからも様々な発見が続いている。

 つぼみたちが水の城に感心していると、水の城のプリンセスが現れた。

「私を助けてくれてありがとうございます。もう世界中の水は大丈夫ですよ。これからも水を大事に使ってくださいね」

「はい!」

水の城のプリンセスは、つぼみたちに感謝の言葉を述べた。


 「ただいま!」

「おかえり、みんな」

その後、つぼみたちがプラチナの家に行くと、

「紹介しよう。白雪姫と人魚姫のドールプリンセスだ」

「スノーホワイトです。よろしくお願いします」

「マーメイドマリン。よろしくね」

説明しよう。白雪姫のタイトル及び主人公の呼称の日本語訳名は「白雪姫」が一般的である。しかし、Schneewittchenが“雪のように白い子”の意であることから、厳密に正確な日本語訳とするなら「雪白姫」が正しい。白雪姫と人魚姫がドールプリンセスとして現れたのだ。

 「スノーホワイトは花の城を、マーメイドマリンは水の城を、それぞれ拠点としているからね」

プラチナはつぼみたちにこう解説するのであった。

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