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Let's Go! ドールプリンセス 2020  作者: 見習いさん
第1章 ネメシス財団編
3/50

第2話 デビューです!雪降る波乱の新学期

 桜が咲き始め、ようやく新年度が始まった季節、二年目となるつぼみたちの学園生活も始まろうとしていた。

「カレン、似合っているね」

「私もつぼみたちと学校に行きたくなったよ!」

ポートフロンティア学園の制服に身を包んだカレンは学校に行くことを楽しみにしている。

 「そろそろ行かなくちゃ」

「うん!」

つぼみとカレンはポートフロンティア学園へと足早に向かう。

 そこにたどり着くと、沙奈たちが校門でつぼみたちを待っていた。

「つぼみちゃん、カレンちゃん、私たちと同じクラスになったわ」

「沙奈、蘭、今年度もよろしくね!」

去年と同じクラスに大喜びのつぼみたちの一方で、

 「みなさんとは離れてしまいましたね」

「でも、クラスは変わっても絆は変わらないよ!」

「寂しくなったら、いつでもおいでや」

大将・潮・ねねとは違うクラスになってしまったアリスだが、

「だけれど、つぼみさんや晴斗さんたちと同じクラスになったので、大丈夫です!」

と、悔しさはない様子だった。

 「これより、令和二年度ポートフロンティア学園中等部始業式を行います。まず、初めに校長先生によるご挨拶です」

講堂で始業式の式典が開かれ、校長先生が式辞を述べる。

「この春休みは新学年に向けて有意義な期間に出来たでしょうか?新2年生の皆さん、1年前の自分達を思い出しながら一年間で学んだ事をさらに活かしてください。また後輩が入ってきて先輩になりますので、一人一人が先輩としての責任と自覚を持ってください。そして新3年生の皆さん、いよいよ最後の学年です。勉強は勿論、残りわずかの部活動や行事など悔いなく毎日を過ごしましょう。どの学年もこれから忙しくなります。先輩方から宝受け継いだものを守り、新入生を含め生徒一丸となって今年一年いい学校を作っていきましょう」

そして、在校生を代表して晴斗が新年度の誓いを述べる。

我々ポートフロンティア学園中等部の生徒一同は、文武両道に励むことをここに誓います。ポートフロンティア学園中等部生徒代表・藤村晴斗」

晴斗が壇上から降りた途端、

「お、お、お、お腹空いた!」

思わずカレンがこう叫んでしまう。

「カレン、今日は午前中で終わるから昼食はないよ」

「…わかった」

これを見かけた晴斗はカレンをフォローする。

「生徒の皆さんはお静かにしてください」

一部の生徒が騒いでしまったものの、始業式は目立った混乱もなく無事に終了した。


つぼみたちが教室へと戻ると、

「二年一組の担任を務めることになりました、神門あかりです。よろしくお願いいたします」

「よろしくお願いします」

「それでは、机に置かれている教材に落丁や乱丁がないかご確認ください」

神門あかりの担任の元、ホームルーム活動を行っていた。

 するとその時、

「あれ?雪が降ってきた」

「なんだか寒い」

なぜか季節外れの雪が降り始める。

「ちょっと行ってくる」

「気を付けて」

つぼみたちの心配をよそに、カレンは一人で校庭へと向かう。

 そこには、怪盗トリオとデルタの姿があった。

「あなたたち、一体誰なの?」

「知らないときのアレ」

「行ってみよう!」

カレンは怪盗トリオのことをよく知らないようで、

「誰かの声が聞こえたのなら」

「すかさずここにやってくる」

「世界の危機を救うため」

「今日も明るく出動だ!」

「レッド・アルファ!」

「ブルー・ベータ!」

「グリーン・ガンマ!」

「三人そろって、神出鬼没の怪盗トリオ!」

「私たちこそ、正義の味方!」

「なんてな!」

「イエロー・デルタも忘れるな!」

怪盗トリオがおなじみの口上を述べる。

 それから、

「本日の魔獣はこちら!」

「じゃじゃーん!」

「雪の魔獣だ!」

怪盗トリオの合図で、雪だるまをイメージした雪の魔獣が現れた。

 「行くよ!」

カレンはミラクルポルテパレットでドールプリンセスに変身する。

「カラフル・ワンダー・ユニバース!ドレスアップ!」

虹色の光がカレンを包む。

「虹の光のプリンセス・ミラクルレインボー、見参!」


 ミラクルレインボーが現れると、

「さあ、凍えなさい!」

「ガッテンだ!」

魔獣が吹雪を起こす。

「雪やこんこ あられやこんこ」

「降っては降っては ずんずん積もる」

「山も野原も わたぼうしかぶり」

「枯木残らず 花が咲く」

「雪やこんこ あられやこんこ」

「降っても降っても まだ降りやまぬ」

「犬は喜び 庭かけまわり」

「猫はこたつで丸くなる」

すると、校庭の辺り一面が銀世界と化した。

 しかし、その時、

「さくら さくら」

「弥生の空は」

「見渡す限り」

「かすみか雲か」

「匂いぞ出ずる」

「いざや いざや」

「見にゆかん」

「さくら さくら」

「野山も里も」

「見渡す限り」

「霞か雲か」

「朝日ににおう」

「さくら さくら」

「花盛り」

カレンがこんな歌を歌う。

 「今は、春なんだよ!桜が綺麗に咲いているんだし!」

「何ですと!?」

「どういうことだ!」

そんなカレンの叫びに、怪盗トリオは思わずびっくりしてしまう。


 「見ててね」

ミラクルレインボーはミラクルハープアローを構えると、

「プリンセスステージ、ライブスタート!」

ミラクルレインボーによる魔獣の浄化が始まった。

「Dash! Dash! Jumpingしよう!」

「心に翼がある」

「その先は」

「未来」

「Boys & Girls Don’t Think Feel!」

「ウインクだけはなぜか」

「うまくできない」

「笑顔のまま 毎日を」

「過ごしてる」

「選挙の日などはなんか」

「出かけたくなる」

「正午まで数えると」

「眠ってしまう」

「抱きしめて」

「悲しくなったときは」

「抱きしめて」

「今は」

「もう大丈夫だよ」

「Yeah! Yeah! Lucky Every Day!」

「無限の可能性」

「みんなみんな」

「同じ」

「ひとりぼっちじゃない」

「Dash! Dash! Jumpingしよう!」

「心に翼がある」

「その先は」

「未来」

「Boys & Girls Don’t Think Feel!」

「好きな人といると」

「とても幸せ」

「もし魔法を使えるなら」

「時間止めたい」

「抱きしめて」

「友達同士だから」

「抱きしめて」

「もしも」

「さみしいなら」

「Yeah! Yeah! Lucky Every Day!」

「無限の可能性」

「空はいつも青く」

「晴れ渡るから」

「Dash! Dash! Jumpingしよう!」

「心の翼広げたら」

「指切りの儀式」

「Boys & Girls Don’t Think Feel!」

「Dash! Dash! Jumpingしよう!」

「心に翼がある」

「その先は」

「未来」

「Boys & Girls Don’t Think Feel!」

「Yeah! Yeah! Lucky Every Day!」

「無限の可能性」

「空はいつも青く」

「晴れ渡るから」

「Dash! Dash! Jumpingしよう!」

「心の翼広げたら」

「指切りの儀式」

「Boys & Girls Don’t Think Feel!」

「乙女の希望!レインボー・スペクタクル・ファンタジー!」

ミラクルハープアローの形状がハープから弓へと変わり、ミラクルレインボーはターゲットに向けて矢を放つ。すると、魔獣は跡形もなく消えていった。

「ちゃ、ちゃ、ちゃみぃー!」

とチャミィはマジカルストーンの気配を察知した。マジカルストーンが落ちていく方に行くと、

「キャッチ!」

とチャミィがマジカルストーンを回収することに成功した。それをミラクルポルテパレットに認識して、

「ターコイズ。薄い青色のマジカルストーンだ」

「それではまた次回、輝く世界でお会いしましょう!プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」

ミラクルレインボーが勝利宣言する一方で、

「もう、今日も負けちゃったじゃないの!」

「なんだか俺たち」

「とっても嫌な感じ!」

怪盗トリオとデルタはこう嘆いて未来世界へと帰っていった。

 すると、積もっていた雪が次第に溶けていき、再び暖かい日差しが差し込んできた。その中から、何かが出てきた。

「このファイル、きっと晴斗くんのものに違いないよ。今すぐ届けにいこう」

カレンは晴斗に落とし物を届ける。晴斗の元にたどり着くと、

「これ、落としていたよ」

「ありがとう。もし仮にこれがなければ入学式が台無しになるからね」

カレンが晴斗に渡したファイルの中身は、明日に控えた入学式のスピーチの原稿が入っていた。

「スピーチ、がんばって」

「うん」

カレンは晴斗にこうエールを送った。


 その翌日、ポートフロンティア学園では、入学式が盛大に開かれた。その式典で、校長先生が式辞を述べる。

 令和二年度新入生の諸君、入学おめでとうございます。保護者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。また、ご来賓の皆様におかれましては、お忙しい中ご臨席を賜り、新入生の門出を共に祝って頂きますことを厚く御礼申し上げます。新入生の諸君は、本日より、晴れてポートフロンティア学園の生徒となりました。本校は平成十三年に横中市の桜橋再開発地区の一角に設立されました。間もなく創立二十周年を迎える、県内でも屈指の歴史と伝統のある学校の一つです。これまで永きにわたり優秀な人材を多数輩出し、地域に貢献することで地元の信頼を得て参りました。これは諸君の先輩方の努力の積み重ねによるものです。諸君も、今日からは歴史と伝統あるポートフロンティア学園の名に恥じないよう、ぜひ責任と自覚を持って行動してほしいと思います。 さて、本校の教育方針を一言で申しますと、『信念』です。つまり『正しいことを信じていく』ということを常に基本に置いております。 もちろん諸君は中学生ですから、『学生の本分は学ぶことにある』というのは言うまでもないことです。しかし、率直に言って、学ぶという面においては、我々教師が教えることはほとんどありません。皆さん自身が自ら学ぶ意欲がなければ結果はついてこないからです。我々はその手助けをするだけであり、諸君にはその素養は十分あると思っています。 それよりも諸君にはこの三年間で大いに悩み、いろんなことにぶつかりながら『人として何が正しいか、今何をすべきか、どんな道に進むべきか』といった『人としての根となる部分』をしっかり身につけて、人間として一人前に成長してほしいと願っています。本校で培った根っこがしっかりと地面に根を張り、高校生になり太い幹を育て、大学生になり若葉が芽吹き、社会に出て美しく大きな花を咲かせ、大きな実をつける……それこそが、本校の歴史であり、伝統であると信じているからです。以上が、本校に入学される諸君に私から贈る言葉です。 結びにあたり、ご臨席の保護者の皆様ならびにご来賓の皆様には、この若者たちが人間として成長していく大切な時期に、ぜひとも手助けとなるお力添えをいただきますようお願いをいたしまして、私からの式辞とさせて頂きます」

PTA会長と来賓のあいさつの後、

「PTA会長の新井泉でございます。 令和二年度新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、本日まで立派にご子息を育ててこられた保護者の皆様にも、心よりお祝いを申し上げます。皆さんは今日ポートフロンティア学園の生徒になりました。そして保護者の皆様も今日からこの学校に入学されました。言わば保護者の一年生と言えます。保護者の皆さんには、ぜひとも今日をご縁にお互いの親交を深めて頂きたいと思います。さて、先程から新入生の皆さんの顔を見ていると、皆さん、実に晴れ晴れとしたいい目をしていると思いました。生き生きと希望に満ちあふれています。皆さんには無限の可能性があります。ぜひそれぞれの夢に向かって羽ばたいてほしいと思います。もう一つ、私からのアドバイスですが、 新入生の皆さんには、友人をなるべく沢山作ってほしいと思います。 そしてこれからの三年間、共に学び、共に語らい、共に汗をかき涙する中で、一人でもいいから、心から付き合える、何でも話し合える真の友をみつけてください。中学生ともなりますと、身体も心も少しずつ大人になっていきます。将来や人生というものについて深く考えるようになったり、心の成長と身体の成長とのバランスがくずれて戸惑ってしまったりします。そんなときには、友達や先生やご両親ひとりひとりの顔を思い浮かべてみてください。そしてどんな小さなことでも相談してみてください。世間では暗いニュースが流れていますが、一緒に悩み相談に乗ってくれる人が皆さんの周りに一人でもいることを忘れないで下さい。少なくとも我々保護者は皆さんの親としていつでも心のドアを開いていたいと思っています。結びにあたり、新入生の皆さん、保護者の皆様には重ねてお祝いを申し上げるとともに、校長先生はじめ諸先生方ならびに、ご来賓の皆様には、末永いお力添えとご指導をお願い致しまして、私からの挨拶とさせていただきます」

「令和二年度新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。ただいまご紹介に預かりました岡田でございます。この佳き春の日に晴れてご入学の日を迎えられた新入生の皆さんはもとより、手塩にかけて大切に育ててこられた保護者の皆様におかれましては、お喜びもひとしおのことと拝察申し上げます。さて、令和二年、春。私たちは今、大変大きなうねりの中にいます。新入生の皆さんの中には、これまでほんの身の回りのことにしか目を向けていなかった人がいると思いますが、今日、この日を機会に、少しずつ周りに注意の目を向けてみて下さい。世界的なレベルで言えば、環境問題、エネルギー問題、あるいは徐々に回復しつつあるアメリカの景気と、非常に難しい立場にあるロシア、そして様々な内憂を抱える欧州EU、関係が徐々に広がっている韓国、北朝鮮とそれに関連した日本経済。為替や雇用不安の問題などもそうですが、世界の各国のどこで何が起きているのかという問題にもぜひ積極的に関心を持つようにしてみてください。私が皆さんにお話ししたいのは、皆さんの年齢になったら、これまでよりも一歩外の世界にもぜひ目を向けてほしい、ということなのです。決して難しいことではありません。こういった話をすると一気に引いてしまう新入生もいるかもしれませんが、見方を変えれば、ごく身近なことのなかでも、…例えば皆さんが大好きなチョコレートの価格、或いは通学路で毎日目にするガソリンの価格などは『なぜ上がったか』『なぜ下がっているか』に目を向ければ経済の勉強に役立ちますし、もし為替に興味を持てれば、シャープペンシルの価格がなぜ値下がりしたかなどにも関心が向くと思います。皆さんは今日ポートフロンティア学園の生徒になりました。これから始まる学校生活にわくわくする気持ちと、不安に思う気持ちが交錯していることでしょう。決して恐れず、ぶつかっていってください。そしてどうか、今までよりも、一歩でも、二歩でも広い世界、これまでとは違うひと周り広い世界に目を向けてみてください。最後に、ポートフロンティア学園のますますのご発展と、ご臨席の皆様のご健勝をお祈りし、本日御入学された皆さんが充実した学生生活を送られますよう祈念致しまして、私からのお祝いの言葉とさせていただきます」

新入生代表がこう誓う。

「本日は、私たち令和二年度ポートフロンティア学園新入生のためにこのように盛大な入学式を催して頂き、まことにありがとうございます。校長先生をはじめ、諸先生方ならびに来賓の皆様にも、心より御礼申し上げます。明け方まで降っていた春の雨は上がり、私たちを包む景色はまるで輝いているように見え、母とともにこの会場に向かって歩く道すがら、桜の花や春の花々を見つけるたびに、まるでどの花も私たち新入生を祝福してくれているような気がいたしました。 先程から校長先生をはじめご来賓の皆様や、先輩方からあたたかいお言葉を頂戴し、誠に感無量であります。 私はこれまで親が敷いてくれたレールを何の疑問も持たずに進んで参りました。しかし、この学校に入学し、皆様からのお言葉を頂戴する中で、ぜひともこの学校で多くの学びと経験を身につけ、将来自分がなりたいものを必ず見つけたいと強く思うに至りました。私たちには無限の可能性がある、そう信じさせてくれる柔軟さ、自由さがこの学校にはあるように思います。人間として成長すると同時に将来の夢をみつけ『なりたい自分になるための階段を昇りはじめる』のにふさわしい、絶好の場だと思うのです。私たちは、この学校で過ごせる六年間に、この学校で学べる六年間に、期待で胸を大きく膨らませております。最後になりますが、校長先生ならびに諸先生方、そして先輩方にはあたたかいご指導とお導きのほどよろしくお願い申し上げます。私たち新入生一同は歴史と伝統あるポートフロンティア学園の学生としての誇りを持ち、その名に恥じぬよう実りある学生生活を送ることをここに誓います。以上を持ちまして私の宣誓の言葉とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました」

その後、在校生代表の晴斗は、新入生たちに向けて言葉を残す。

「新入生の皆さん。このたびは入学おめでとうございます。私たち在校生一同は、皆さんの入学を心から歓迎しています。このポートフロンティア学園は、歴史と伝統のある学校であるのと同時に、生徒の自主性を重んじる自由な校風を持っています。部活動以外の、自主研究、国際交流も非常に盛んに行われており、実際に学生生活を送っている私たち在校生も、最初は少し驚いたほどです。生徒の自主的な活動に関する先生方のスタンスは、非常に柔軟であり、私たちポートフロンティア学園の学生の自慢でもあります。授業中は眼鏡の奥にするどい眼光を光らせている先生方も、私たちの自主的な研究活動や国際交流に関しては非常に理解を示して下さり、普段は決して口出しをなさいませんが、困った時には時には必ず助けて下さいます。しかし、ただ単に何もせず、どんな活動にも参加せずに日々を過ごしていると、あっという間に時間だけが流れていってしまいます。皆さんの大切な六年間を実りあるものにするためにも、何か夢中になれるものをぜひ見つけて下さい。その他にぜひご紹介したいのは、この学校では、学年の壁を超えたイベントがいくつかあるということです。五月のスポーツ大会では、学年の枠を取り払って、チーム対抗で競い合います。おそらく明日あたり、上級生から皆さんに一緒に練習しようと声がかかることでしょう。私たちの愛するポートフロンティア学園へようこそ。これから一緒に学び、一緒に思い出を沢山作りましょう。わからないことがあれば何でも聞いて下さい。皆さんが一日も早くこの学校に慣れるよう、在校生一同、応援しています。2020年代は僕たちが革命を起こすときです。これから君たちとともに新しい歴史を、輝かしい未来を築いていきましょう。以上を持ちまして私からの歓迎の言葉とさせて頂きます」

こう晴斗がスピーチをした後、

「新たなる光輝く」

「高志の国で」

「清く 正しく 高らかに」

「青空に映える」

「白銀山脈」

「横中で一歩踏む」

「若者たちよ」

「誇り高く 希望をもって」

「ああ 青春の日々 行かむ」

「たくましき命輝く」

「港の街で」

「強く 優しく しなやかに」

「群青に映える」

「透き通る海」

「少年たち 少女たち」

「いざその時」

「大いなる夢を持って」

「ああ 横中の我が母校」

ポートフロンティア学園の校歌を歌い、入学式は無事に終了した。

 「ついに始まったね」

「今日から私たちは中学二年生」

「後輩もできるのです」

「また一年頑張らなくちゃね」

「プリンセスドールズとしての活動、勉強、自分のこともしっかりやらなくちゃね」

「みんなで助け合ってやっていこう!」

こうして、つぼみたちのポートフロンティア学園での新学期が始まった。


 一方その頃、2120年の横中にあるネメシス財団の本社ビルでは、

「2020年の横中で任務を遂行せよ」

「分かりました」

ドクターは、ネメシス財団の幹部四人を横中へと送り出したのであった。

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