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66話:樹海
目の前が明るくなったと思ったら、もう、樹海の中だった。
「ここが……」
「はい、第五鬼人種吸血鬼族隠れ里の一つです」
鬱蒼と生い茂る森の中。
「ここにダインスレイフを持った奴が来るんだよな?」
「は、はい。まさしく狂人の如き男が、ダインスレイフを振り回すのです」
狂人の如き男?
「《殺戮の剱》を持つと風の噂で聞いたので、貴方様をお連れいたしました」
あ~こりゃ、ガチバトルの可能性があるぞ……。
「それで俺が呼ばれたわけか……」
よかったぜ、ずっとデュランダル入りのゴルフバッグを肩から提げといて。




