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《覇》の古具使い  作者: 桃姫
吸血鬼編―間話―
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61話:氷室

 さて、問題の編入生だ。

「こんにちは、氷室白羅(ヒムロビャクラ)です」

白羅の自己紹介。それに対して、声一つ無い。皆無言。当たり前だ。初対面で白羅を前にして、大それた反応ができるわけが無い。それほどまでに神々しいのだ。

「どうぞ()しなに」

仰々しい挨拶をしている終止無言。

「私の席は……?」

「向こうの空いてる席だ」

戸惑った様子の白羅に声をかけてやる。

「そう、ありがとう」

俺に笑みを見せて席の方へ向かう。


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