表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《覇》の古具使い  作者: 桃姫
龍神編
41/159

40話:月見里恵李那

月見里恵李那(やまなしえりな)で~す」

まず、入ってきた編入生の一人目。一人ずつ入ってきて紹介するようなので、まだ、二人目の姿は確認できない。しかし、一人目からして、俺は、圧倒的な疑念を抱いていた。エリナ。コイツとは、嫌な、思い出しかないわけだが。

「おっはろ~、セイジン!」

俺のことを「セイジン」と呼称するコイツとは、数年前に会うことがなくなった幼馴染だ。聖の件の後、居なくなっていたのだが。ちなみに、こいつのあだ名のせいで、俺の小学校のあだ名は「○○星人」だった……。今思い出してもむかつく。

「宇宙の彼方まで吹っ飛びやがれ!」

ちなみに、俺が、貧乳派になった理由は、コイツが巨乳だから、巨乳は、うざいと言うイメージが執着しているためである。

「あっはっは、自分の名前とかけた渾身のギャグ?」

星人と宇宙、な。

「ギャグを解説するとはいい度胸だな!」

昔のようなやり取り。

「死ね!」

「おっと、その程度の蹴りがかわせんと思うてか!」

俺とエリナの死闘(私闘)は、数分に亘り、結果、引き分け。

「くっそ、二千五百二十一戦二千五百十九分け、一勝一敗!」

まさしく互角の勝負だ。ちなみに一勝一敗の方は、最初にやったお絵かき対決と暗記対決である。どちらでどちらが勝ったかは言うまでも無い。と言うか、言いたくない。強いて言うなら、美術の授業はなくなればいい。

「お、おい、青葉。自重しろ。お前のテンションがいつもと違いすぎてついていけん」

「知るか。こいつだけは、こいつだけは……」

止めてくれるな高木!コイツだけは、倒さなくてはならんのだ!

「セイジン!と言うわけで、プロフィールを解説してください」

急に、アナウンサーのような口調で、俺に話題を振る。

「月の見える里と書いて『やまなし』。難読な苗字だ。恵む李の那覇で『エリナ』」

「あっは~、最後の『那覇』は絶対適当だ~」

俺の普段見せない表情にエリナ以外は意外と驚いていた。

「B/90・W/61・H/91」

「何で知ってんね~ん!」

似非関西弁で、ツッコミを入れるエリナ。ちなみに、値が正解かどうかは、……神とエリナのみぞ知る。

「年齢は、十六」

「そーだねー。まだ、誕生日じゃないし~」

「へその右下のどちらかと言うと腰に近い辺りにほくろがある」

「お、おう。覚えてたの?セイジン……」

コイツの特徴は大概覚えている。

「もう、えっちいなぁ~」

ガキの頃から一緒だっただけに、裸なんて見慣れたもんだからな。性的感情は無い。一切無い。皆無だ。

「ったく、大分時間を喰ったな。次だ、次」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ