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《覇》の古具使い  作者: 桃姫
龍神編
38/159

37話:日常

 朝。アーサーとの死闘から幾日過ぎただろうか。まあ、それなりに過ぎた日曜日。俺は、家でだらけていた。

「アーサー」

「どうしたのセイジ」

俺は、アーサーを呼んだ。

「どうしたの、じゃねぇよ。何で、俺の部屋でくつろいでんだ?」

そう、コイツは、俺の部屋で、薄着で、カーペットの上に寝転がり、漫画を読んでいる。ちなみに、母は、現在、どこかに出かけている途中だ。

「ふぇあ?」

欠伸交じりにこちらを振り向く。タンクトップのシャツのせいで、腋やら何やらが見えている。が、まあ、スルーだ。断固としてスルーだ。

「だって、わたしの部屋、漫画置いてないし」

「だったら、持ってって良いから、向こうで読め」

ちなみに、今、アーサーが読んでいるのは、俺の右の本棚の方に置いてある漫画である。日に日に、ラノベ勢に押され、スペースが減っているのは、気のせいに違いない。

「え~、面倒だし、こっちで読む」

まったく、コイツは……。しかも、これで居て、頭いいっぽいのがむかつく。俺の宿題をスラスラやってくれやがった(字で俺のじゃないとバレ、弁明に手間取った)。英語が得意なのは、外人だからいいとして、他の教科までできるのは、おかしいと思うんだが。

「仕方ないか……」

俺は、呟き、外へ出た。


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