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36話:序曲
銀。金。その中間とも言えるような髪色。プラチナブロンド、と言うのだろうか。綺麗過ぎるその髪。そして、長いまつげ。目を強調する二重。瞳の色は、深い紅色。背は低く、小柄というより、子供。胸は平ら。――そう、まさしく子供。だが、彼女の年齢は、十六だ。年齢を取らない。時が止まったかのような彼女。それは、龍神の娘。
銀の世界に魂を縛られた少女が、《覇》の力を持ちながらにして《聖》なる力をも持つ少年と出逢ったとき、少年の人生の二度目の転機が訪れる。それは、物語の始まりに相応しき――開演の序曲――。儚き夢の始まりを告げる鐘の音が天から鳴り響く。
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