表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《覇》の古具使い  作者: 桃姫
聖剱編
32/159

31話:共鳴

力がみなぎる。

「聖王教会円卓の騎士、アーサーと《聖王の剱》、《選定の剱》、参るッ!」

俺の右手に、力が収束される。柄が出来上がり、鍔が現れ、そこから、漆黒の刃が現れる。光を微塵も跳ね返さない漆黒の刃は、小刻みに振動している。振動剣、ヴァイブロブレードの一種だろう。しかも、それだけではない。全力解放のおかげか、黒色のオーラすらでている。

「セイッ」

一閃。俺の剱が、風とともに周りを切り裂いた。かなり距離が離れている木々を切り倒した。

「くっ……」

もう一閃、しようとしたところで、下から切り上げてきた。

――キィイン!

甲高い金属音が鳴り響く。こちらの削りながら切る剱を刃で防いでいる。おそらくダイヤモンドすら切れるであろう、この剱を悠々と防ぐ硬度。ただの剱ではない。

「硬いな」

「そう簡単に折れるわけがないでしょうがッ!」

カリバーンが横から迫ってくる。俺は、それを、俺は体を逸らして避ける。

――リィイン!

もう一度、剱がぶつかる。硬度は互角。やってるうちにどちらも削れるだろう。しかし、相手は、二本。これは、分が悪すぎる。もっとどうにかならないか……。

《共鳴だ、少年。何かが、共鳴している》

突如、《殺戮の剱》から声が響く。

「共鳴……?一体、何と共鳴してるんだよ!」

――リィイン!

俺の声は、三度目のぶつかり合いにかき消された。共鳴だと?一体何と?

――キィイン!

ヤバイ、思考している間に、押され始めた。

「フッ、オレの勝ちかな」

「まだ、勝負はついてないぜ!」

しかし、エクスカリバーによって、俺は、《殺戮の剱》ごと吹き飛ばされる。

――カラン!

音がした。どうやら俺が引き飛ばされたのは、アーサーのバッグや俺の通学用のバッグを置いておいた場所らしい。そして、アーサーのゴルフバッグから《デュランダル》がぶつかった衝撃で飛び出したらしい。

《これだ……》

は?突如、《殺戮の剱》からの声。これ?一体、何が……

《少年、その手で掴め。あの剱を》


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ