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《覇》の古具使い  作者: 桃姫
終焉編
159/159

epilogue:《聖》の古具使い

 ダリオスは死んだ。俺たちの長い一夜は、塔の崩壊、そして時が動き出したことによって終わりを告げた。さあ、さて、それから、日が昇った、その日の話をしよう。


「うっす、青葉!」

高木がテンションの高い声で俺に話しかけてくる。うっとおしいと思いながら、

「何だ、高木」

「何か機嫌悪いな。それに、うん?なんか、髪染めたか?蒼っぽいぞ」

《蒼刻》の後遺症として、蒼がまだ身体のあちこちに残っている。朝にいたっては、片目だけ蒼かった。中二っぽかった。

「ったく、つかれてんだ、話しかけんな」

「何があったんだ?」

「嗚呼、大冒険だよ。世界を救うための」

「嘘つくんじゃねぇよ」

こんな高木とのいつものやり取りが妙に懐かしかった。嬉しかった。

「アーサー。お前、眠くないのか?」

「眠いわよ。まったく、何時間戦い通しだったと思ってんの?」

時間に換算して、約五時間ほどではなかろうか。まあ、体感時間のため、どうともいえないが。


 こうして、俺と、俺の中の《覇》を巡る話は、幕を閉じる。俺のその後、誰と恋人同士になったか、なんていうのは、また別の話しである。あるいは、何かの機会に語ることになるかもしれない。


今、強いて思うことを述べるなら、まあ《殺戮の剱》は《覇》ではなかった。《聖》だったのかもしれないと言うことだ。そう、言うなれば俺は、《聖》の古具使い……


-《覇》の古具使い-完

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