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《覇》の古具使い  作者: 桃姫
終焉編
147/159

146話:《第四階層:無双御天》

Scene真琴

 先ほどの暑さとは打って変わって、寒気がするほどの気温。どうやらこの塔は、一風どころじゃなく変わっているようだね。

「何だ、このフロア。知らんフロアだな」

天龍寺深紅さんが告げる。先ほどから、フロアごとにどんなフロアかを言っている彼女が知らないフロアと言うのはかなり気になることだと思う。

「あれは何だ?布か?」

青葉君の疑問の声。彼の視線の先には、菱形の枠の中に「無」と書かれた布、いや、あれは、羽織だろうか。黒地に白い文字の入った羽織。

「あれは、無双の羽織だな」

天龍寺深紅さんが言う。無双の羽織?

「あら、その声、深紅?それにこの気配は、アリスちゃんかしら?」

どこからとも無く女性の声がする。この声は、前に聞いた、僕の先祖の神の声。

「《蒼天》の馬鹿の気配に、朱葉の気配に、私の気配もあるけど、どの子も子孫?」

それは、青葉君と朱野宮さんと僕のことだろう。

「嗚呼、あんた、あの時の私の子孫じゃない。まったく、よく分からないけど、あ~、何これ。戦う系のあれ?」

「お、おい……。おまっ、戦う必要は無いだろっ!つーか、お前と戦って勝てるわけねぇだろ筋力馬鹿!」

天龍寺深紅さんが慌てる。そんなのお構い無しと、羽織の元にあの紫色の髪の女性が再現される、と思いきや、現れたのは、茶髪の美しい女性だった。少しきつい目つきとその顔立ちは、僕と言うより、青葉君に似ている。

「あら、《琥珀白狐》じゃん」

僕の刀を見て言う。そして、彼女の姿が一瞬揺れたと思った時には、僕の手元から刀はなくなっていた。

「あ、この感じ、この感じ。シュパッと二つに分けられるんだよね」

あの刀が二つに分かたれた。あれは、

「さてと、改めまして《無双流》創設者、篠宮無双よ」

篠宮無双さん。僕の遠い先祖にして、最強無敵空前絶後一撃必殺化け物級の力を持つ武神。


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