表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《覇》の古具使い  作者: 桃姫
終焉編
146/159

145話:《第三階層:紅魔殿》

Scene煉巫

 私が階段を登りきると皆、息を切らせていましたわ。どうやら、一般の方には、少し気温が高いようです。私は、高温の土地で育ったせいもあってか、まったく、それどころか快適で心地よいくらいですわ。清二様もまったく平気なようですが。

「このフロアは、《紅蓮地獄》か?」

紅蓮地獄ですって?

「あら、紅蓮地獄なら冷えてないとおかしいのではなくて?」

私は、単純に疑問を口にしますわ。

「ああ、そうだな。紅蓮地獄は、極寒で皮膚が破れ流血し、それが蓮の華に似ているから紅蓮地獄と言うとか」

清二様が補足説明してくださいます。

「どちらかと言うと、これは、万魔殿(パンデモニウム)という感じですわね」

おどろおどろしいそんな雰囲気。そして、何より、私の第六感を刺激する気配。あちらこちらに獣とはいいがたい、妖魔の雰囲気。

「いや、この場合は、紅魔殿と書いて《パンデモニウム》だろうな」

清二様の言葉。

「紅魔殿ですの?」

「万魔殿は、万、すべての魔物が巣食う土地と言う意味でつけられた名だが、ここには、おそらく、」

現れる紅の魔物の大群。そうですわね。全ての魔物ではなく、

「紅の魔物の巣食う土地、ですわね」

私は、長刀《緋王朱雀》を抜く。抜くと言っても、普通の鞘ではなく、蝶番がついているので、抜くではなく外すなのですが。

「《緋姫》の力、存分に発揮しますわよ。《緋王朱雀》!」

《緋姫》と《緋王》は互いに反応をしますわ。《緋王朱雀》が紅に光を放ちます。

「瞬閃菖蒲」

そして、一秒後には、満二百ほどの紅の魔物は、全て切り裂かれ血飛沫が撒き散らされます。

「あらあら、汚いですわね」

私は、呟きながら、刀についた血を払い、鞘に収めました。皆さん、呆然としていらっしゃいましたが、階段が見えると、自然と、上っていくことになりました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ