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122話:魔剱―現れた第六龍人種―
Scene白羅
私は、因果律の狭間にある我が家に来ていた。
「白羅。帰ってきてから、もう、六年近くになるが、大丈夫か?」
龍神が私に声をかけてきた。
「もうそんなに、なるわね。でも、修行でもしないと清二に追い抜かれそうだし」
「すっかりご執心だな」
「もう、そんなんじゃなくないけど」
私は、格闘技の練習をしていた。すると、龍神が、急に慌てた様子を見せる。
「こ、これは。我と近い存在が、《何か》を連れてきたのか?!それも、第六龍人種!」
「何ですって?」
私はつい聞き返す。
「これは、まずい。世界事態が危ないかもしれんぞ!」
「第六龍人種が清二たちに迫っているってこと?!」
だとしたら、一体誰。あの五人の中に……
「何だ、この第六の力は?!白羅、今すぐ戻れ!」
言われなくても分かっているわよ!




