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《覇》の古具使い  作者: 桃姫
彼方編
106/159

105話:反撃と決着


 俺は、瞬間的に慣れた手つきで、《聖覇にして殺戮切断の剱》を顕現させる。

――キィイン!

俺は、向かってきていた刃を弾き飛ばす。

「なっ……!何だ?!」

少女は驚き距離をとる。しかし、その選択は、間違いだった。

「来い、《蒼天の覇者の剱》!」

両手持ちの剱へと生まれ変わった。

「なっ、お前は……」

驚く少女の隙をつき、間合いを詰める。

「蒼き風よ!」

風を纏わせた一撃が少女を襲う。

「チッ!」

少女は、刀を振るい受け止めた。

「死ね」

少女は、足で何かを蹴り上げる。それは、小さな赤い液体の入った小瓶。そして、それは、コードに繋がっていて、その先には、ボタン。まさか、あれは、

――カチッ

「ヤバイ!」

俺は、咄嗟の判断で、爆炎を切り裂いた。切り裂かれた爆炎は、部屋中に広がる。

「その剱、《蒼王孔雀》」

《蒼王孔雀》?何だ、それは?

「またか、また邪魔するのか!貴様等蒼刃の人間はぁああ!」

また、ってどういうことだ、と言う質問は、言葉に出来なかった。

「消えろ、消えろ!消えろっ!!」

刀を目茶目茶に振り回す少女。隙が大きい。先ほどのまでに殺意から一変、怒気に変わり、大振りで不正確な攻撃。怒りに我を忘れるって様子を体現したもの。

「消えろッ!!!!!」

俺は、向かってきた刃を全力で切り飛ばした。

「グハッ」

少女は、蒼い風によって吹き飛ばされる。

「これで、終わりだ」


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