105話:反撃と決着
俺は、瞬間的に慣れた手つきで、《聖覇にして殺戮切断の剱》を顕現させる。
――キィイン!
俺は、向かってきていた刃を弾き飛ばす。
「なっ……!何だ?!」
少女は驚き距離をとる。しかし、その選択は、間違いだった。
「来い、《蒼天の覇者の剱》!」
両手持ちの剱へと生まれ変わった。
「なっ、お前は……」
驚く少女の隙をつき、間合いを詰める。
「蒼き風よ!」
風を纏わせた一撃が少女を襲う。
「チッ!」
少女は、刀を振るい受け止めた。
「死ね」
少女は、足で何かを蹴り上げる。それは、小さな赤い液体の入った小瓶。そして、それは、コードに繋がっていて、その先には、ボタン。まさか、あれは、
――カチッ
「ヤバイ!」
俺は、咄嗟の判断で、爆炎を切り裂いた。切り裂かれた爆炎は、部屋中に広がる。
「その剱、《蒼王孔雀》」
《蒼王孔雀》?何だ、それは?
「またか、また邪魔するのか!貴様等蒼刃の人間はぁああ!」
また、ってどういうことだ、と言う質問は、言葉に出来なかった。
「消えろ、消えろ!消えろっ!!」
刀を目茶目茶に振り回す少女。隙が大きい。先ほどのまでに殺意から一変、怒気に変わり、大振りで不正確な攻撃。怒りに我を忘れるって様子を体現したもの。
「消えろッ!!!!!」
俺は、向かってきた刃を全力で切り飛ばした。
「グハッ」
少女は、蒼い風によって吹き飛ばされる。
「これで、終わりだ」




