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その101.仲間って呼んでいいのこれ

「ミホ……これは、どういう事だよ」


 呆然としている僕に、ミホは笑う。

 いつものように。


「何ってー? そういう事っしょー? 解ンないかなー? 仲間が欲しいって言ってたのはへーじっしょー?」


 ミホに連れて来られた先は、学校だった。

 夕日が教室を照らす。

 その荒れた部屋の中、一人の男が座っていた。 

 鋭い視線を僕に向け、両手で立てている黒い鞘の刀には見覚えがある。


 男はゆっくりと口を開いた。


「朝倉先輩、酷くやられたもんだな」


 悠馬。


 僕のもう一人の敵。


 悠馬は表情を変える事も無く、無機質な声を僕へと向ける。


「借りを返してやる」



「……は?」


「何て顔してンのへーじ」

 よっぽど間抜けな顔をしていたのだろうか、ミホに訝しげな視線を向けられてしまう。


「あ、いや、いやいやいや、確かに仲間が欲しいて言ってたけど、僕メチャクチャ嫌われてるからね? 凄いよ嫌われ方!」


「ああ、一番ぶっ殺してぇ」


「ほら見ろ! 目の前に居るにも関わらずこんなはっきりと言われちゃったよ! 内心ガタガタだよ僕は!!」


「そーかなー? 悠馬っち話解るよー?」

 え、何その呼び方。いつからこいつとそんな感じになってんの。


「……その呼び方定着なのかよ」

 何か項垂れている。あれ、彼こんな感じだったかしら。

 もうちょい威厳ある感じだった気がするのだけれど、今の感じなら僕でも話しかけれそうな感じだ。


「で、何で悠馬っちに会いに来たんだ?」


「おい朝倉先輩、ここで八つ裂きにしても良いんだぞ」


「……スイマセンデシタ」

 何で僕は駄目なんだよ。何でそんないきなり殺意バリバリなんだよ!!


「まーまー落ち着いて~」

 そう言いながらミホは僕と悠馬の間に割って入る。彼女が原因だが今は助かったから何も言わないでおこう。

「話は通したって言ったっしょ? 悠馬っちの目標はァ勿論へーじも入ってるけど、先に協力してあの会長を倒そうってわーけ! 縁ちゃんがあっちに付いちゃったからね、悠馬っちの方も焦ってるわけ」


 縁が会長側へ。

 あの時の縁を思い出してしまう。

 彼女程の人間が会長にプラスしたのは大きすぎる。しかしそれが僕と協力した所で追いつく程のプラス量では無い筈だ。寧ろマイナスに走るんじゃないか?


「な、何で他じゃ無くて僕の方に味方してくれるんだ?」

 思わず聞いてしまう。

 もっと強い人間を引き入れる方が効果的だろう。

 悠馬の考えが読めない。

 暫くの沈黙の後、彼は口を開く。


「アンタを戦力だなんて考えてねーよ。風紀のあの人があっちに回っちまったんなら、今はもう戦力差でどうこうするレベルじゃねーんだよ。そこのミホさんの提案だが、正直それしか手が無いと、俺も思っている」


 縁があっちに回った時点で、確かに物理的な戦力は全て皆無になるだろう。

 


「……それって?」

 僕が必要である作戦? 何だろう何も浮かばない。

 そこで悠馬はニヤリと笑う。

 

「アンタが言ってたんじゃねーか、ステージを用意するってな」


 確かにそう言った。

 しかしその話は結局転ぶ事は無かった筈だ。

 あのムカつく馬鹿アホ会長は残念ながら頷く事は無かった。


「そ・れ・がー♪ 話はちゃんと進んでるんですよぉ!」

 突然後ろから体重が掛かって来た。

 何かが乗っかってきたのか振り返った先に満面の笑みのアリサがそこにいた。

 身長が低い分体重は軽いのか、彼女が乗っかって来てもさして体はぶれない。

 それよりも、その綺麗な顔が目の前にある事に心がぶれる。


「あれ!? へーじさんドキドキしてます!? 好きになっちゃいました!? 好きになっちゃいましたー!?」


「はーなーれーなーさい」

 後ろに乗っかる彼女を暗い笑顔でミナが引き離してくれる。

 笑顔が怖いですよミホさん!?


 その赤い夕日が照る世界に居るのは。

 黒い髪でショートのミホ。

 ツインテールを揺らす可愛らしい笑みを浮かべているアリサ。

 そして、目の前で不適な笑みを浮かべる悠馬。


 そして僕の4人。


 共同戦線。

 

久々に読み直してみたら内容ひど過ぎて顔真っ赤になりゅううう

下手糞おおおおイヤああああ!

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