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完結【 だんじょん いん・ざ JK 】 -好きな子がダンジョンにご執心なので私頑張ります-  作者: monaka
第三部:Dungeon・in・the・JK.

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姿をくらますJK。


「ふぅ……じゃあはじめよっか」


「ふふ……随分余裕があるではないか」


「みんなそう言うね。でも別に余裕がある訳じゃないよ。負ける気がないだけ」


「それを余裕と言うんじゃよ」


 リングの上でゆゆと朱雀がそんなやり取りをしている最中、もちゃは警戒を怠らず両手にクナイを持ち身を低くしてすぐに動けるように備えていた。


「早く始めようよ。このままいつまでも突っ立ってたって終わらない……でしょっ!」


 言葉が終わる前にゆゆの姿が消える。

 朱雀の背後に現れ、バールを振り下ろした。


「ふむ、来ると分かっていればどうという事もないのう」


 ぱしん、と軽い音と共に朱雀がバールを振り向かずに受け止める。


 そのままバールを振り回してゆゆごと地面に叩きつけようとするが、地面に直撃する寸前に再びゆゆの姿が消え、朱雀の足元をバールが払う。


「おっと、今のは少し驚いた」


「よく言うよ。転ぶかと思ったらそのまま浮き上がるとか反則じゃない?」


 朱雀は足を払われた後そのまま宙に浮きあがってしまった。


「それを言うなら空間を自由に移動するお主の力はどう考えても反則であろうよ」


「私にはこれしかないんだからいいの。爺さんなんて首だけになったって死なないじゃん!」



 再び姿が消えてバールの攻撃、を何度も繰り返す。


「それはお主も同じ事であろうよっ!」


 朱雀がその場でぐるぐると回転しながら激しい蹴りを繰り出し、ついにゆゆが吹き飛ばされた。

 地面を転がりながら、途中で地面にバールを突き立ててくるっと起き上がる。


 あれを見る限り、十分運動神経ヤバいレベルなんだよなぁ。


 本人はとにかくおとなしい普通の運動神経悪い女の子っていう自覚だったくせに、あれから随分と変わってしまったものだ。


 ……あれ?

 リングの上にもちゃがいない。


 全ての人々が朱雀とゆゆの戦いに集中していた頃、完全にもちゃはこの部隊から姿を消した。


 それに二人とも気付いていない。


 でもこれはどういう事だろう?

 例えばゆゆの力を使ってここではない別の……私達の元の世界へ逃げるとか、そういうのは禁止のはず。


 だとしたらもちゃは今でもあのリングの上に居るはずで、それだとどこにもいないのがおかしい。


 常に高速移動で動き続けてるとか……?

 それならルール違反じゃないけど見えない程素早く移動し続けてるとか普通に考えておかしい。


 だとしたら……姿を消している?


 あのリングの上で何かしらの方法で姿を消して、その時を待っているって事だろうか?


「……む? そう言えばもう一人の小娘はどこに行っ……」


 ゴギッ。という音と共に朱雀の首が捻じれる。


「なん、じゃと……?」


 それでも喋ってるのが気持ち悪いけど、その捻じれは止まらずミリミリと首が回転を続け、みちゃぁぁぁ……という湿った音と共に首と胴体が切り離された。


ズバッと首が吹き飛ぶのと違ってみちみちとねじ切られるのはその方が痛そうですよね(;´∀`)



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