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完結【 だんじょん いん・ざ JK 】 -好きな子がダンジョンにご執心なので私頑張ります-  作者: monaka
第三部:Dungeon・in・the・JK.

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目的の為なら手段を選ばぬJK。


「罪は重いとか言われてもさ、だったら今ので負けを認めておけばよかったんだよ」


「儂が勝つ試合で何故負けを認めなければならない?」


「出たよ自分の時代が終わっちゃってる事にも気付かない老害ムーブがよー」


「……」


 あれ、黙っちゃった。もしかして傷付いた?



「……これ以上、は……理性が、持たん」


「えっ、もしかしてムラムラしちゃったの? JK二人相手に理性が持たなくなるとか怖いからやめてよ」


「……う゛う゛ぉ」


 あ、これ冗談通じないやつだ……。


 本格的に警戒した方がいい。


「先手必勝ぉぉっ!!」


 ヤバそうだったので即スロウ使ってその出っ張った顔、顎のあたりを下から……。


 スカっ。


「……は?」


 いやいや、おかしいって。

 間違いなくスロウを発動していた筈だしアーニャの魔法でスピードも速くなってるんだよ?



 かわされるだけじゃなくてさ、なんで見えなかった?


 背後に気配を感じて振り向くと同時に防御態勢を取る。


 私は顔面を両腕でガードしたんだけど、へし折れるんじゃないかってくらいの衝撃が頭を揺らして、気が付いたら地面をバウンドしてた。


「いでぇぇぇぇっ!!」


 そしたらぼわっと柔らかい何かに包まれるような感覚がして、私は空中に投げ出されていた。


 何が起きたのか全然わかんない。


 幸いな事に、ただ力任せにはねられただけなので、痛いだけですんだけれど明確な悪意を込めた攻撃だったとしたら私の腕一~二本くらいは持っていかれてるかもしれない。


 確かにこう恐ろしい速さだけれど、理性を失って突撃してくるだけならなんとかなるかもしれない。


 というかそもそもスロウしてるのに見えないってどういう事なの?


 そんな事を一瞬で考えながら受け身を取る。


 あちこちを地面に打ち付けながらごろごろ転がるけれどあまり痛くはない。


 吹き飛ばされた後に感じた何かに包まれるような感覚はきっとアーニャが私の周りに何かしらのバリアでも張ったんだろう。


「アーニャ! 本気でヤバいから気を付けて!」


「分かってる。でも思考を放棄した相手に私は倒せない」


 アーニャは私と違ってかなり余裕があるみたいで、既に何度も攻撃を受けているけれどその全てを見えない壁みたいなので受け流していた。


「この障壁を張っている間は全く動けないんだ。お嬢、なんとかこいつの意識を逸らす事できるか?」


 ……なかなか難しい事言うなぁ。


「動ければ勝てる?」


「勝って見せる」


 そりゃあ楽しみだね。


「アーニャ、勝つためなら手段を選ばないで。私の命を使い潰す覚悟を!」


「……!! ……分かった。頼んだぞ?」


 アーニャが何をやるつもりかまだ分からないけれど、それが決定力になるっていうのならば私は喜んでこの命を差し出そう。


ただ強力な攻撃が出来る=強さ。

という訳ではないのです。

いったいどう対処するつもりなのでしょうか?

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