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うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話  作者: 桜月りま
7月10日

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配布中です


無白花ちゃんと別れて。


翌日午後辺りに……お客様。

 







 可愛らしい女の子が、一枚のチラシをくれました。彼女は汐ちゃんって言うんだって。

 しかしこの森の中、人はいないと思うけど。

 西の山まで行くと無白花ちゃんがいるかも。あ、普通の人は入れないか……あ、うん、汐ちゃんが普通かは知らないけれどーー

 海の家。

 いいなーぁ、海。

 海の家。

 20日に開くんだ、覚えておこう。

 こないだ行った旧水族館もまた行きたいの。昨日は見ただけで賀川さんらしいトラックがなかったから引き返しちゃったし。



 と、目線を上げると、もう一人女の子が。固まっていますよーーーーーーーー

 汐ちゃんが小声で、「渚、っていうんだよ、お姉ちゃんなの」って、きらきらした目で説明してくれました。



「……あ、あの……何か驚かせてしまったみたいで、ごめんなさい……?」

 そう言ってみるけど。

 怯えの表情が消えきらない、渚さん。



 汐ちゃんは絶対来てねーーって言って、手をヒラヒラさせながら帰ります。



 驚かせたいわけじゃないんだけれど。

 本当にいけない事をしました。



「髪、やっぱり染めようかな?」

 でも賀川さんが気味悪いって言ったし、でも同じに白でも気味悪いなら、染めたっていいと思います。でも葉子さんも、お母さんから貰ったのだから、胸を張りなさいと言いました。

「白い、巫女、人柱……って、何?」

 私を『しょうのみや ゆき』って呼んで、ナイフを振りかざされたのが昨日の事。

 無白花ちゃんに助けられたりして。色々あって、汐ちゃんに会った今に至ります。



 やっぱり、ちょっと。……ちょっとだけ、疲れちゃったかも。



 私は葉子さんに電話します。

「いえ、今日は一枚、絵を描いたら森を出て、戻ります。……あの、賀川さん、来て……ない、ですか。うん、何でもないです。電話もメールも繋がらなかったので。いえ、お中元で忙しいのだと思います。じゃ、夕飯までにはもどります」



 汐ちゃんかわいかったな、お姉ちゃんもかわいいひとだったなぁ。

 私もお姉ちゃん、欲しかったな。きっと優しくして貰えるんだろうな。

 普通は。



 普通はどんなに喧嘩とかしても、仲直りして、仲良く暮らすのでしょう。



 でも、私は知りませんでした。

 賀川さんに酷い言葉を投げていたあの女性が、彼の姉で。反旗を翻す前に与えられた傷で、彼が倒れていたなんて。

 世の中は仲がいい兄弟ばかりじゃないなんて。そんな事、知っているようで、まるで知らなくて。



 私は新しい画面に色をのせます。

 汐ちゃんの目に映った綺麗な輝きを思いながら。


挿絵(By みてみん)



「黒軍手くん、こんな感じで良い? もうちょっとキラキラさせる? そういえばうろなの海にイルカさんは居ないかな? 会いたいな」

 ぬいぐるみに話しながら、それを描き上げ、タカおじ様の家に戻りました。



挿絵(By みてみん)




小藍様 『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』より、汐ちゃん、渚ちゃん、お借りしました。

チラシ配り!1とリンクです。


勝手にイメージ入りです。

イルカさんにさせてもらいました。

手は、誰でしょうね。



とにあ様の旧水族館、西の山の無白花ちゃん、ユキの頭の中でちょっと触れてます。


問題があればお知らせください。

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