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うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話  作者: 桜月りま
11月18日

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244/531

遭遇中です(奏ちゃん:リズちゃん)

lllllllllllllll


今回の話は、

ユーザーネームを入力して下さい。(綺羅ケンイチ様)

http://book1.adouzi.eu.org/n9290bv/

同作品13 ラブ

http://book1.adouzi.eu.org/n9290bv/14/

で、大和やまと) (かなで)ちゃんと遭遇後の話になります。


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 昨日はお昼辺りで寝てしまって、何度か起きたものの朝まで寝ていたので、具合がとても良くなりました。

 そう言えば寝込む前に、葉子さんの息子さんが来てて、色々あった気がするけれど。一体なんで寝込んでしまったんでしたっけ? でも……聞けないまま。

 本日は商店街ブラブラしていたんです。うろな文具の店員さん、篠生さんが辞めていてびっくりしました。お話聞けるかなと思ったのですが。

 そうそう、今日はそれよりももっと驚く事がありました。

「うわー凄いですねー世の中、広いです!」

 そしてもう夕暮れかかっていましたけど、持っていたトートからスケッチブックを出して、今見たものをガリガリ書いてました。側には夏の頃から余り会えなかったリズちゃんが居ます。『このうろな町では常識にとらわれてはいけないんスね!』とか呟いてます。

 さっきまで、大和やまと) (かなで)ちゃんってアンドロイドさんがいました。

 ええ、居たんですよ、本当に。そう言えば前に金剛さんってアンドロイドさんも会いましたっけ? 今、思い出しました。彼女は妹さんもいると言っていました。きっと人間を適当に百人位人を集めたら、アンドロイドさんは既に一人、二人、紛れていたりするんでしょうか?

 わからないですけれど、彼女は表情が崩れない、クールビューティでした。

 可愛いだけじゃないんですよ? ジェットで一気に跳び上がったり、銃が胸にしまってあったりするんですよ?

 でもそれはそれは……とっても秘密だったみたいで、私を口止めしていたのですが、攫われたと勘違いしたリズちゃんが追って来てくれて。喧嘩になりかけましたが、何とか回避されて。

 三人で楽しくお喋りしたのです。けれど、奏ちゃんは時間が来て帰宅してしまいました。とにかく凄くかわいい綺麗な女の子でした。



 がりがりがり……

「見て下さい! 力作です! こっちが口径7.62mmガトリング砲で、こっちが手についていた銃です! で、これは腕から出ていた刃物です!」

 私の絵をちらりと見た後、スッとリズちゃんが目を逸らします。

「上手いっす、けど、ちょっと恥ずかしいっスね。ユキちゃんが書くと奏ちゃんの目つきがえらく……艶めかしいっス! ……て、何描いてんっスか?」

 かりかりかりっと鉛筆を走らせます。

「じゃあ、これ。奏ちゃん、恋して恥ずかしいのって感じで、描いてみました!」

「……顔は奏ちゃんだけど、表情が別人じゃないっスか!」

「顔の筋肉が頭脳と直結していれば表情に出るはずですが、奏ちゃんは表情筋と思考が直結してない感じでした。でも心の中でいつかこうなるかもしれませんよ。人ってものは変わるモノです」

「奏ちゃん、ヒトじゃなかったっスよ。でも『恋』について勉強してたっスね。私も『鯉』じゃなく、『恋』を探した方が良いっスかね?」

「『鯉』は綺麗な水に住む子は美味しいですよ? 森の湖の子はとっても……でも乱獲はダメですよ?」

 そう言っていた時、私達が居る公園の近くにスウッと、白い車が止まります。ナンバーも何も見えませんでしたが、賀川さんの車だとわかりました。

「あれ?」

 私は駆け寄ろうかと思いましたが、車から大きな影が、のそっと降りたので反射的に身を隠して様子を見ます。

「どうしたんっすか?」

「あれ、賀川さんの車なんです」

「え、あいつの?」

 降りてきた巨体は高馬さん。

 積もる話でもあったのでしょうか? 昨日、家に来ていたのに、二人だけでいるなんて。私が起きた時は帰っていましたが、ワケが分からなくて皆にいろいろ聞きたかったのですが、葉子さん泣いてるし。賀川さんの表情も冴えなくて、タカおじ様も微妙で。いろいろそのまま放置したまま表面上普通に夜を越して、そのまま皆仕事に出てしまって聞けないままだったのです。

「リズちゃん、二人が何て言ってるのか聞こえますか?」

 そう尋ねると、リズちゃんが僅かに目を眇めて、

「っとスね……『じゃあ、彼女は良い腕をしてるんだね』『夏はARIKA、繁盛してたよ』『そうなんだ、その頃、来たかったな』って、コレ何の話っすかね?」

「ああ、海さんの事?」

 その時、リズちゃんの眉が寄せられ、

「『……二十六日までしか待てないと思ってくれ』何が待てないんっスかね?」

 リズちゃんが聞き取ったのはそこまででした。

 すぐに高馬さんを残して車は走っていってしまいます。

「あの大きいのは誰っすか?」

「あの人は土御門 高馬さん。葉子さんの息子さんです」

「葉子さんって、あの葉子さんの? 似てないし、こ、子馬? 子馬って、あの大きさは何か間違ってないっスか!」

 そうリズちゃんが言った時、真後ろから声がかかります。

「ユキ君」

「あ、カトリーヌ様っ!」

 私達の背後にいたのは、神父にして画家のカトリーヌ様。

「つ、次は誰っスか?」

 リズちゃんはカトリーヌ様が立っている事に『いつの間に……いたっスか?』と呟き、随分驚いています。

「こんにちは、子犬のお嬢さん。これまた随分と可愛らしいねぇ。私は香取と言うんですよぉ」

「こい、ぬって……」

「カトリーヌ様、リズちゃんです。可愛いでしょ? リズちゃん、カトリーヌ様です。タカおじ様の幼馴染で、画家様、私はファンなのです。」

 タカおじ様から頼まれて今日一日、影から見守ってくれていたなどと知らずに私は笑います。

「香取ですよっ、よろしくね。おやまあ、今日は珍しいモチーフだね。少女に銃口、過激なショットだけど、色気があってイイね。でも、余り公開しない方が良いかも知れない、いろいろあるだろうし」

「あ、そうですね、内緒にって言ってましたから。ここだけに秘密にします」

「その方が良いね。さ、投げ槍君もそろそろ心配する頃だろうから帰ろうか」

「じゃ、そろそろ。あれ?」

 ふと見返した時、子馬さんの大きな姿はそこにはなく、私はリズちゃんとお別れして、カトリーヌ様と商店街を歩いて行きました。




ユーザーネームを入力して下さい。(綺羅ケンイチ様)

http://book1.adouzi.eu.org/n9290bv/

大和 奏ちゃん


悪魔で、天使ですから。inうろな町(朝陽 真夜様)

http://book1.adouzi.eu.org/n6199bt/

緋辺ひなべAアンジェ・エリザベス、通称リズちゃん


お借りいたしました。

問題があればお知らせください。


確かうろな文具、篠生が辞めたのユキ知らなかったよね…


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