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うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話  作者: 桜月りま
8月22日

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神託中です(紅と白)


くーるーしい……よん



 





 昨日は朝から海に行ったり、帰ってからはベル姉様と、夜遅くまでお話もして、楽しく過ごして。とても安らかな気分で眠りました。

 明け方頃、ベル姉様がお部屋を出ていく気配がしました。

 ですが、体がきつくて、声もかけられぬそのままに眠りに落ちたのです。

 この後ベル姉様は、私が知らない地下の道場で、賀川さんとタカおじ様と組手などの鍛錬をしたのですが、私は預かり知る事なく、ただただ深い夢の中に溺れていました。



 見たのは……もう見慣れてきた赤い血の海の夢。

 どんなに見慣れても、いやなモノは嫌。

 それでも目覚める事も出来ず、何度も繰り返し、繰り返し、嫌な夢で泳ぎます。

 苦しい……まるで酸素を奪われたようにぐらぐらして、それなのに呼吸だけは荒くて、それでもちっとも楽になりません。

 やっとその夢から解放されてみれば汗だくで。空調も効いている気がするのに。私は這うように部屋に備え付けの洗面所前に行き、私は唸っていました。

「気持ち、わる、い」

 そう思うけれど胃の中から返してくるものは苦い水分だけで。

 その味だけで更にぐったりしてしまいます。

「ねぶそくかなぁ」

 司先生も悪阻とかだとこんなにきついのかなぁ、大丈夫かな、もう落ち着いたのかなぁ。妊婦さんにはなった事がないのでわからないけれど、大変じゃないと良いな。



 暫くして嘔気は落ち着いたので、布団に転がります。


 うーん。


 うーん。


 うーん。



 ダメだよ、もう来ないで。無白花ちゃん、の、綺麗な肌が……



 いや、止めて『私』!

 斬無斗君の体に酷い事しちゃダメ……逃げて、逃げて、もしくは……



 私を……して……………………






「大丈夫か? 雪姫」

 次に気付いたのはベル姉様の声でした。

「酷くうなされていたぞ」

「ベ……さ、ま……?」

 気付かないうちにまた寝ていたみたい。うなされていた……変な事言ってなかったらいいけど。恥ずかしいな。そう言いたかったけれど、私は声を出すのも億劫でただコクコクと頷くと、そのまま溶ける様に眠りに意識を滑らせていきます。

「雪姫、雪姫……大丈夫なのか?」

 声をかけてもらっているけれど、上手く反応できず何かに引きずられます。






『べる、貴女は今日、この家の近くにある公園に行くと良いわ』





 あれ?



 私、今、ベル姉様に何か言ってます?

 まあ、いいか。





 次に気付いて時計を見るとお昼はとっくに過ぎていました。






朝陽 真夜 様『悪魔で、天使ですから。inうろな町』より、ベルちゃん。


YL様『"うろな町の教育を考える会" 業務日誌』より梅原先生の悪阻が軽くある事を祈らせてもらいました。

銀月 妃羅様 『うろな町 思議ノ石碑』より、無白花ちゃん、斬無斗君、名前をお借りしております。




苦しくてもどこか緩いユキでした。ねむねむ……

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