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街中ダンジョン  作者: フィノ


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611話 高いぞ? 挿絵あり

 魔女の本体!きさま!見ているなッ!それはさておき魔女がここにいる以上、見られているのは今更なのだが、それ以前に回りにも気を配って欲しい。暇なんだろ?奉公する者に構ってやれよ。遠い宇宙のどこかで誰かがウザったい奴に絡まれてても俺は知らん。でも、知らんはずなのに俺と青山の拡大図に見える・・・。


『そもそも不快に思っているのはソーツとは別だよな?地球からはその様な事も言われたが。』


 通信を終えたのかリュウが話しかけてくる。ソーツとは別物でなんならヤンキーとか狂信者である。寧ろ、丸くなってそれで昔は星を壊して回るほどやんちゃしてたらしい。人の感覚で言うなら破壊神とか?なにをどう破壊していたかは知らないし、奉公以外の意味を剥奪されたらしいが・・・、それって強いの?


(奉公する者って強い?仮に職に就いた人類が戦うとして勝てる?)


(虚空を殴りてなんとする?物理的なダメージはそもそも最初から僕達は考慮しないから半数以上は戦力外。そのイメージを作り終える前に刈り取るだろうし、確か奉公する者のお得意技って・・・。)


(組み換えよ。構造でも星でも位置でもおおよそ組み替えられるモノなら組み替える。だからアレの奉公は私に対する奉公でありつつ自身への奉公でもある。青山の行動を見れば分かるでしょう?痒い所には手が届いてる。貴女と青山の間に決定的な失敗はない。それは言い換えれば、貴女にとって必要な事でもあるからなのよ?まぁ、出会った当初は仕方ないでしょうけどね。)


 やべぇー奴はやっぱりやべぇー奴だった・・・。対外的に見れば美男子に熱愛される美少女。それは少女漫画の様でどちらの立場としても相思相愛なら大恋愛と言う美談である。


 だが、俺は元男で夫だ。


 働かず食っちゃ寝してもいいと言い、欲しい物なんかもいくらでも買っていいと言う青山と、危険から離れて家で家事しながら献身的に青山を支え子供の面倒を見る俺。はたから見ればおしどり夫婦だろう。


 だが、俺は元男で夫だ。


 もっと言ってしまうなら俺が男で独身で青山が美女なら?前世の美女から言い寄られ甲斐甲斐しく支えられ、返す言葉ははいかYES。小説にありそうな展開で、出会いも適当に一目惚れでどこで好きになったのか?さえよく分からないそんなご都合主義な展開。


 だが、俺は元男で夫だ。


 地位や名誉を捨て好きな人の元に馳せ参じ、顔を知らない誰かよりもただ1人に仕えたい青山と、妻の夫であり家族や身内以外は割とどうでもいい俺。


 立場が変われば・・・、変わって頭のネジがダース単位で飛べばその立場もありえる。取り敢えず奉公する者には要注意だな・・・。変な所で変な立場に組み替えられないとも限らない。


『ええ、それは間違いない。時間の浪費を嫌う彼等がコンタクトを取るなら日本語でいい。それ以外の方法を取るなら別の存在ですよ。』


『そこまで分かるならなにかこう・・・、機嫌を直してもらう手立ては?』


『逆に考えましょう、不快なら不快感を消さばいい。アチラが不快と感じたんのは勉強すっ飛ばして他者に頼ろうとした事です。映像は止めたと聞きましたが送信装置である宇宙ステーションは残った。なら・・・。』


『宇宙ステーションをなくせばいいと?他の宇宙ステーションは大丈夫なのか?この宇宙ステーションだけが不快と思われているでいいのか?世界にゲートをばら撒きモンスターを作る様な存在達だ。』


『時と場合によっては世界に土下座して衛星も落とすか・・・。畜生!なんでこんな貧乏くじを・・・。』


 キリロフはあからさまに天を仰いでいるが、ここは宇宙で見上げても多分闇と星屑しかない。しかし、奉公する者の本体的には大成功なのだろう。魔女の本体は爆笑してたらしいし・・・。魔女の本体>越えられない壁>魔女の末端と俺>その他的な?悪いが人の不幸で笑いを取るのはやられた側からすれば笑えない。


『流石にそこまで横暴ではないでしょう。取り敢えずどうにかするので・・・。』


 一旦S・Y・Sと話し合う為にOFFにしていた通信回線を開く。さてどうしたもんかなぁ〜。なにかこう・・・、対外的に見ても連絡してる風に見えて許してくれた風に見える的な方法はないものか。


 実際脅威は既に去ってるし、この宇宙ステーションも廃棄するとか言っていたからなくしても問題はない。あまりしたくないがリュウ達はS・Y・Sに乗せないと地球ダイブを敢行するだろうし・・・。


「クロエ殿!何やらJAXAからヤバい事態と言われておるが大丈夫か!?ラボからの頼まれ品も全ていつでも動かせるでござる!コロニー落としでござるか!?拙者の嫁達やフェムは伊達じゃない!」


「伊達じゃないのは確かだけど落ち着いて藤君。君があんまり興奮するとS・Y・Sの電気系統にも異変が出るし、いくらでも絶縁性が高くても・・・。」


「それよりも宇宙人からコンタクトがあったのは本当ですか!?国連が日本、米国、中国、ロシア政府に緊急招集をかけたと聞きましたけど?もしかして宇宙人が来ます?未知との遭遇に知らない知識、教えを請い技術を学びこのS・Y・Sをより発展させて更に遠く、その先の星の海へ漕ぎ出し分からない事を知る為・・・。」


「落ち着け山口、私達にはまだ正確な情報が届いていなイ。JAXAもNASAもだんまりダ。いつでも動く用意はあるが話せるなら情報が欲しイ。」


「取り敢えずみんな落ち着いて。これから来るかもしれない宇宙人に対して来るなって言う方向でまとめる所だから。」


 S・Y・Sからの通信がじゃんじゃか入ってくるが、橘は冷静と言えば冷静だな。まぁ、来る前に中露なにかするよと聞いていたからそれの延長線上の話と思っているのか、或いは映像を見て攻撃対象じゃないからと落ち着いているのか。何にせよ今ヒントが出た様な・・・。


 中露が大人しくなったのはいい。ソフィアや俺に対して国として嗅ぎ回らないと言うのもいいし、なんなら国連通して会議してるなら日本と米国に借りを作ってでも事態を終息させたいのだろう。と、言うか会議開いて終息させたくても出来る人間は限られているし、それをする設備も限られている。


 この宇宙ステーションは使えない。話しの流れ的にこの宇宙ステーションからまた信号を発信したとなれば、さらなる不況を買ったんじゃないかと勘ぐられる。そうなると他の人工衛星や宇宙ステーションとなるが、ISSを急ピッチで改修するにしても時間がかかるし、何より望遠鏡の素材なんてS・Y・Sから引っ剥がす方が時間がかかる。


『確認しますがこの宇宙ステーションから信号を発信してどこまで届きます?いえ、言い方が悪かった。どこまで到達していたと予測出来ますか?』


『機能不全より前から流したいた。多分数光年は先・・・、冥王星よりも外だろう。その先は地点として表しづらい。』


『冥王星よりも先から来たる者に対して信号を送る・・・、方向は常に一定方向ですか?』


『地球の周回軌道上を飛びながらの発信だから全周囲ではあった。だが、受信した方向の特定は出来ている。』


『分かりました、なんとかしましょう。あぁ、これは個人的な貸しと言うやつです。相当高い取り立てがあると思ってくださいね。ゴネるなら私はもう付き合いきれません。』


 無償ではやらん。流石に千代田誘拐事件でこりたし、やるなって事をやってたんだから徳政令なしの厳しい取り立てをやる。ペテン師と言われようが技術料くらいは貰っていいだろうし、やったらやったで後から絶対に面倒になるんだから・・・。


『祖国と話しても?』


『お好きにどうぞ。私は一旦S・Y・Sへ戻ります。こうして話しておいて言うのは寝覚めが悪いですが、私は見捨てる時は見捨てます。』


『・・・、その言葉は伝えよう。』


 どう返答して来るかは別として奉公する者がコレを奉公と言うなら有意義に使ってやるよ!確かにやらかしそうな国に宇宙ヤバいは伝わったし、俺の身の回りも安定した。でもな、やるなら事後処理までやれよ!はい、奉公する者の本体が事後処理すると俺に対して逆らえないと言う風潮が出来るんでしたね・・・。


 ただでさえ交渉権やらで微妙に意見しづらいお偉いさんが多いのに、これ以上変に神格化とかされても困るぞ!ただでさえギルド世界化でグラマス=俺なんて言う図式が出来そうなのに!悪いが俺は人で人の中で妻達と生きるんだからな!


  挿絵(By みてみん)


 宇宙ステーションを飛び出しバイクに跨りS・Y・Sへ。外から見るS・Y・Sは全面ガラス張りでよく光も透過してくれそうだ。さてと、後から斎藤とかアルとか神志那もうるさそうだが、先ずは山口に話して可能かどうか確認しよう。

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主人公が怠慢で苦手ななろう系に近くなってきたな、ざまあ系が好きな人は好ましくなってくるんだろうが 原因ファース党で貸しにした!?当たり屋じゃねーか グラマス嫌そもそも初回特典と交渉権独占していて魔…
>だが、俺は元男で夫だ。 重要なことなので2回では足りずに3回言いました、ってか まあボロボロなヴォイジャーの電波が200億km以上届いてるしね 少なくともそのあたりまでは届くだろ
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