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街中ダンジョン  作者: フィノ


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301話 パラノイア

仕事が・・・。

短いです

 肉は食ったし旨かった。青山にはお礼を言っておこう。それはそれとして前なら使った炭は放置してから畑に撒いていたが今ならそのまま埋められるので後処理も楽!魔法様々だが人を駄目にする魔法とかあるのだろうか?使いだして色々と攻撃よりも生活レベルで使うものの方が多いように思うが・・・。


 まぁ、楽したいから発展するのであって闇雲に何かを傷つけるばかりが能ではない。ただ、モンスターはそう言うレベルのものではなく叩き潰すべき敵なので考慮しない。寧ろ、狩れるなら積極的に狩って狩り尽くしてしまいたい。そう思っても後から後から投げ込まれるので終わりはないのだろう。


「食ったなぁ〜。幸せのまま眠りにつくのなぁ〜・・・。」


「夜には起きろよ?煙臭いし何より結構脂が髪についてる。」


「・・・。」


「寝付き早っ!元がにゃん太だからか分からないでもないけど、本当に人の形した猫みたいだね。」


「行動も変わらないから変に気を使うけどな。風呂に入れて頭からシャワーかけようとしたら逃げ出そうと・・・。」


「待て那由多。先に聞くが下心はないよな?」


「あのな千尋。流石にフェリエットに欲情する事はない。もう少し信じてくれ。」


「那由多君それは無理だよ・・・。色んな女の人にアプローチかけられるし、那由多君自身は千尋ちゃんに行動で示さないじゃないですか。それだと不安になるよ?」


「息子の意気地が足りなかったか・・・。まぁ、責任取れない行為をしないのは立派だけど手を繋ぐとか、抱き締めるとかはいいんだぞ?」


「いえ、それはさり気なくしてもらってます。」


 息子が顔を赤らめ頬をかき、千尋ちゃんは逆に嬉しそうに話しているが・・・。よし、口を挟まないでおこう。下手に口を挟むと変な方向に千尋ちゃんが暴走しないとも限らない。まぁ、千尋ちゃんが積極的な分息子が逆にストッパーになっているのだろう。


 しかし、枷が外れたら案外早く孫の顔は見れるのかもしれないな。じいじばあばがなんで孫を可愛がるかって?無責任に甘やかしても叱るのを子供に押し付けられるからだよ!人間誰しも好き好んで嫌われたくはないし、無責任に甘さだけ投げ込んで親より好きと言われたら、それはそれで優越感がある。


 妻がそのタイプかは知らないが、多分俺は違うかなぁ・・・。割と祖父も父同様礼儀には厳しいし、物静かを好む人だったので騒ぐとよく怒られた。ただ、お小遣いをこっそりくれたり、お菓子をこっそりくれたりはしていたので、厳しいだけではなく祖父なりに可愛がってくれていたとは思う。思い出せば竹とんぼ作ってくれたり散歩したりもしたしなぁ・・・。


「貴方何考えてるの?」


「いや、ウチの爺様の事を思い出してた。」


「ふふ、気が早いわよ。もう少し那由多は私の息子です。そうね・・・、後2〜3年くらいとか?」


「進学ならもう少し伸びるんじゃないか?学生婚の話は聞かないでもないが、流石に行くなら卒業はしてくれないと困る。」


「気がはぇーよ!進学にしても就職にしても先ずは落ち着いてからだ。と、そう言えば前にギルドで鍛冶師に話聞かないかって言ってたけどお願いしていい?」


「ん?いいぞ?と、言うかその辺りは私はノータッチだから、勝手に来て鍛冶師だから見習いたいって言えばすぐに教えてくれる。今時の鍛冶師は職人一辺倒よりは情報に餓えて新しい発見を探してる人が多いし。」


 出土品を弄るにしても武器をカスタマイズするにしても、なんだかんだでいじった人の色と言えばいいのか、癖とでも言えばいいのかそんな物が見え隠れする。例えば斎藤がいじった物は精工で飾付けがなかったり、大会にいた鍛冶師の作品は外観は大雑把だが品質はよく実用性一辺倒の品だったりと結構変わってくる。


 そしてそんな物が作れるなら、今度は担い手を探したくなってくる。それはどこの誰ともわからぬ若者、或いは若返った老人。そうでなければ壮年のスィーパー等々・・・。雄二は鍛冶師から剣の試し切りをお願いされてたな。


 試さずともよく切れるのだがそこはほら・・・、剣士と鍛冶師がいたら話し込んで試したくなるじゃん。かなりゲテモノでそれって剣?と疑問符が付くような品もあったが、他の剣士メンバーとも話し合って情報交換をしていた。


「那由多、行くなら誘ってよねん?僕も鍛えて専属とは言わないけどそこそこ稼げるスィーパーにはなりたいし。」


「専属?」


「司さんは知らないのか。学校で進路を調査する時に進学と就職に専属って欄が追加されたんです。専属は専属スィーパー。ただ、選ぶと警官や自衛隊からお誘いがかかるんですよ。」


 大井達のパイ取り合戦か。警官はいいとして自衛官はあんまり人気なかったもんなぁ〜。3kという訳では無いが、どうしても厳しいしイメージがつきまとう。入ればそうでもないし、最近は髪型も坊主から自由になって若者を取り込もうとしている。更に言えばスタンピード以降入隊したい人は増えたので、ここで1つ継続的な隊員確保を目指してるのかな?


 ただ、転勤族になるので地元に残りたい人には向かないかもしれないが、スィーパーをチーム運用すると考えるなら転勤は少なくなるかもしれない。流石に会ったばかりの人に上官と言えど命は預けたくないしねぇ・・・。


「さてと話し込んだけど、後は抜けるから子供達で楽しんでくれ。」


「えっ!もう少し話しませんかツカサさん。」


「いや・・・、親同伴で遊ぶって中々難易度高くない?」


 時枝が話そうと誘ってくるが家で遊ぶにしても格ゲーは対戦でも2人。桃鉄はあったけど地味に長い。ドカポンとかスマブラとか?生憎那由多が買ってなければないな。


「でも、こうしてゆっくり話せる機会ってなかなかないじゃないですか。世界の英雄と話す!自慢するわけじゃないですけどスィーパーなら勉強になるかなって。それに歳はそんなに・・・、変わるんでしたね!ヤバっ!普通に同い年か年下風に話してました!」


 1人でワタワタしているがどうするかな・・・。みんなで出来て話が弾む様なゲームないし遊び。


「なら久々にアレやりませんか?TRPG。」


「えっと、初めてでも出来るかな?」


「割と簡単だぞ?心配なら加奈子は結城と組むといい。」


「TRPGかぁ・・・、短いシナリオあったかな?」


「やるなら私はフェリエットちゃんをベッドに寝かせて洗い物するわ。早く洗わないと脂固まっちゃうのよね。」


 結城君が言い出したが割とみんなやる気のようだ。しかしシナリオどうするかなぁ・・・。思考訓練としてはかなりいい材料になるし、講習会後半で時間がある時はイメージ訓練としてやった事もあった。ただ、その時のベースはパラノイアだったんだよなぁ。しかもクラシックスタイルじゃない方。ミスったら死を叩き込もうとしてやったが、背後撃ちがあるこのゲーム。かなりギスギスして楽しかったな。


 何せ背後から撃つなら、明確に何がどう悪かったかを納得させないと自分が死ぬ事になる。そしてこのゲームのいい所は技能はフレーバー程度、即興劇をやるようなものなのでマスターの腕次第で甘くも辛くも出来る。まぁ、シナリオが完遂しないのがシナリオみたいなもんだし、初心者がいるなら軽くやればいいかな。


「じゃあ私がゲームマスター(GM)を・・・。」


「いや、俺がやる。パラノイアでいいかな?短いし。」


「パラノイアか。て事は僕と加奈子チームと千尋とツカサさんか。加奈子、このゲームは恥ずかしがらずに楽しく背中を撃つんだぞ?」


「えっ・・・、協力して攻略とか探索するんじゃないんですか!?」


「違うよ、パラノイアは未来のディストピアを舞台にしたもので、機械に支配された世界でランク付けされた人達が暮す幸福な街だよ。下の人は上の人に絶対逆らえないし、理不尽も受け入れないといけない。」


「秘密結社もあったな。結構あるけど今回は何個にするんだ?」


「サポートもあるけど初心者もいるし、フレーバーだから結社は・・・って、教えないぞ千尋。スマホのダイスでやるからズルはなしだ。」

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ここか!専属スィーパーは学校側が用意した呼称だったのね、 無駄に誤字報告飛ばしてしまって申し訳ないです。
[一言] TRPで時枝の素見えそう
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