203話 女の戦い 挿絵あり
青山はさて置き大会そのものは順調。今の所至る人は出て来ていない。まぁ、早々出て来ないから困る訳で、簡単に中位へ至れるのなら中層のモンスターも対処できない訳じゃないので、そこまで怖くはない。まぁ、舐めてかかれば返り討ちにされて死んでしまうのだが・・・。青山より先に試合終了した海道は正面切って戦うというよりも搦手を得意とするようで、終始相手にペースを掴ませず翻弄していた。
トロンプルイユとは騙し絵技法の事だが、開始から煙幕を使って相手の視界を奪いデコイ戦法よろしく分身して攻撃。エコーボールに像を被せて、そのボールも刃が付いているので、避けそこねると切られるし、何やら爆発物も持ち込んでいるのか時折ボールのタックに合わせて爆発するので相手はやりづらかっただろう。講習会メンバーにいるサバイバー、今は隠遁者だがそこまで行くと虚像であるはずのトロンプルイユの強度が増すのが本当に忍者の様になり、質量のある虚像を生み出せる。
造形師の様に意思がある訳でもなく、分散させればさせるほど質量は落ちるらしいので、あまり多くは作らないが人の形さえ作らなくていいので簡易的な魔法に出来るとか。まぁ、魔法(物理)なので質量で押し潰すのが主らしい。ここまで来て有り難いと言えばいいのか、ルールを守っていると言えばいいのか、試合に対する選手からの異議申立はない。回復薬3本以外の遵守ルールもないので当然と言えば当然か。
青山の試合以降も激戦は続き青つなぎ、鬼塚は危なげなく勝利。まさか肉壁相手にくり抜きは駄目だろうと、最初から脚技で意識を刈り取りにかかるとは思わなかった。相性的にはどちらも悪くないとは思ったが、穴掘り、刈り取る、くり抜くと割とどれも攻撃に転用できる採掘家。鬼塚の武器は前に見た彼とは違いモグラの爪の様なモノ。肉をほじくり返すわ心臓をくり抜こうとするわ、肉壁の長所を徹底的に潰していっていた。ただ、思うのだ・・・。毎回股の下やら尻から攻撃しなくてよくない?と。
まぁ、穴掘って下から出てくるので仕方ないのだろうが、普通に正面切って戦えば顔も悪くないし人気は出そう。ただ、何と言うか発言のせいかなそちらの方々に男女含めて人気があるそうな・・・。小田はパブリックビューイングで見た御堂×五島を推すと言っていたが、心の中にそっとしまっておこう。因みに清水は藤×御堂らしい。バトルロイヤルで2人を見た後、変身した藤の様子なら御堂のヘタレ受けで良いそうだ・・・。
深く聞く気はないが、向こうの状況も気になるので定期報告は聞かないといけない。まぁ、写真集は今日も完売しギルドから出した商品も殆ど売れてしまったようだ。残りは各企業が海外の要人らしき仮面の人と取引していたり、スィーパーが武器や装備を物色するのが主になり、2月と寒い中外でやっているので半田の店は盛況だとか。
「さぁ!早くも最終ブロック!勝った方が最後の19人として最終決戦へ駒を進めます!長かった3日間、激闘の3日間もいよいよ終わりが見えてきました!!やる気は十分か皆の衆!」
「次は脱落1名でーす。脱落者は好きな勤務地が選べまーす。どの方も強いので腐らず研鑽して下さーい。本部長になられた方は研鑽と書類仕事の両立が待ってまーす。」
政府側3人組と話したが書類はやはり山積み確定・・・。警察の鑑定課がギルドに駐留して鑑定業務を担ってくれるが、その書類の行き先は本部長、自衛隊のゲート内駐屯地開発計画の場所の選定やらの書類も本部長、スィーパーライセンスに掛かる決済系の書類も本部長。それ以外にも要請時に派遣する人材の選定やらと、とにかく書類が多い。そう言えば、佐沼の会社の株もギルドとして買ったなぁ・・・。R・U・Rをギルドに配備する計画の一端として資金提供の名目で割とガッツリと・・・。元々株式会社ではあったのだが、外資系に買い漁られる前に国内保有率を上げるとして購入。政府が買えばいいじゃんと思ったが、企業側が国営は嫌と話を蹴り行き着いた先がギルド。まぁ、1番使用率は高いし当然と言えば当然か。
「手分けしてやりましょう・・・。話聞いただけでもデータにしろペーパーにしろ相当多いですから・・・。」
「そうだね・・・、定年は絶対にする・・・。若返れるなら継続だよね?とか言う頭の湧いた考えなら私は雲隠れする。なんなら、早期退職とかいいよね・・・。」
「業務分担にご協力を!では、最終ブロック開始です!」
アラームが鳴る中最後の選手達がでてくる。待たされすぎて疲れたという印象はないが、酒井だったか。相変わらず爪を研いだりしてファッションや身嗜みに余念がない。ただ、白塗りメイクはせずに赤いカラコンと白い髪のみ。肌は美白程度なので日本人として見てもおかしくない。そんな彼女の対戦相手は青山をサイコロステーキに出来なかった漁師の女性。名を才賀と言う。体幹がいいのか曲芸みたいに動き回れて、雑技団の公演を見ているようでトリッキーな戦い方をしている。本職も漁師で小麦色の肌と豪快な笑い声を上げながら相手を殴り飛ばしたりと姐さんと呼びたくなるような人だ。
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「祝!暫定本部長!」
「いや、まだ決まってない・・・、暫定ならいいのかい?と、言うかあんた本気で本部長になる気かい?」
「うん!成れば将来安泰左団扇。書類とか不穏な事も聞こえるけど、どうにかなるっしょ?色々教えてくれるみたいだし。」
「・・・、舐めてるのかい?人の上に立って命かるんだよ?」
「ううん。ゲート内は自己責任、入るならそれはじょーしき。それにね、未来は若い人が作るんだよ?おばさん。いい化粧水とかいる?」
「あんたなます切り決定な。」
こっわ!めっちゃ睨んでくる!おばさんがまずかったかな?顔立ちいいし、お手入れしっかりすれば今からでもシミ・そばかす対策できるし、綺麗になると思うんだけどなぁ・・・。でも、才賀さんだっけ?全く興味なさそうだから勿体ない。まぁ、私のメイクとかネイルはして欲しい人がすればいいよ。無理強いはダメ、だってそれはその人の綺麗と私の綺麗が喧嘩しちゃうから。
必要な所に、お願いされた所に綺麗を作る。それが私の流儀なんだから、変に売り込みとかしたくないし、何よりゲート内で活動してでも女の子はお洒落に気を使わないとね!その点ファーストさんは凄いなぁ・・・。元が綺麗なのもあるけど、何よりゲート内をドレスで探索してモンスター倒しちゃうんだもん。私もあれくらい強くなって自分を貫きたいなぁ。
開始のブザーがなって指定位置からのスタート!やっぱ岩の上!高い所から地上を見下ろすのだ!って、おばさんがいない?岩の陰に隠れてる?探すのは苦手なんだよねぇ〜。どうにかならない事もないけど、捜索とか発見とかないから結局自分で確かめないといけないしぃ。
予備の刻印はいっぱい用意してすぐに付け爪みたいに取り付けられるけど、それでも使い潰したいもんじゃないしなぁ。足りない頭使って思いっきりイメージして色々出来るようになったけど、1つ作るのも結構手間なんだよね。彫り込み具合って言うか、書き込み具合っていうか・・・。ピクトグラムみたいに簡単なモノならいいけど、私が彫るのはネイルみたいな絵が主だし。
複雑に成ればなるほど彫ってるモノが壊れるけど、それはあくまで反発してるから。一枚の紙に水彩画を描き続ければ紙はデロデロになっちゃうけど、版画みたいに色を乗せていけばよくね?そんなイメージだからか、私はインナー作成者の遥さんとは多分全く別方向なのです!
「のわっ!」
「ちっ!」
お冠だ!絶対怒ってる!背後からなんか頭めがけて槍みたいなの飛んできた!防御刻印のおかげでどうにか大丈夫だったけど、衝撃で頭をシェイクされたみたいにクラクラするし岩の上から転げ落ちるぅ〜!
「しゅたっと10点満点!」
辺りを見回してもおばさんは見当たらない。確か漁師だったよね?なら潜ってる?地中に潜って泳ぐとかどうやって私を見つけてるの!?他の説明なんだっけ!?頭がクラクラするから思い出せないけど、要はおばさんが地面の下にいるんだよね?なら、潜れないようにするか出られないようにしてしまおう。中々大っきい刻印を彫る機会はないからモノは試しだし!
装飾師の武器は靴にも仕込んでるし、何より作成と固定も混ぜ合わせれば走るだけでもどんどん彫れる。おばさんがどこから出てくるかも分からないしさっさとやろう。
「固定開放ー!」
爪をヤスリで研ぐのは割とスピーディー!その速度を固定して足に刻印としてつけといた。最初は慣れずにコケたけど、今では抜群のセンスで使いこなせる。ただ、トップスピードは持続しないから更にそれを固定して地面をヤスリがけ!これなら刻印も彫れて一石二鳥、私って意外と頭いい?前に誰かがローラーダッシュとか言ってたけどなんの事だろう?
「そこ!」
「ほいさっ!」
なんか横から網が飛んできた!多分武器?えっ、銛だけじゃないの!?色々持ち込んでる人もいるけど、複数武器を相手にするのはつらたん。元々生産系の人って武器1つで完結してる所あるしぃー・・・。網はとっさにジャンプして躱したけど、地面の中に引きずり込まれちゃった。彫るにしてもジャンプした所が繋がってないから後でまたそこだけ彫らないとなぁ・・・。ただ、さっきのは網がウネウネ動いてたのが気にる。モンスターの触手なら斬れるけど武器は無理。多分、守ってもらうものってイメージがあるからかな?
網が横から飛んできたって事は、おばさんは私の速度に追いつける。もう少し遅いと思ってたけどマズッた!と、言うか息大丈夫なの?違う!さっき頭だしてたからそんなに長くは続いてないと思う。腕時計をストップウォッチモードにして計測スタート!刻印の完成まではもう少し時間が掛かりそうだけど、完成すればこっちのもんだぁ!
走って飛んで躱して、ミスして太腿が骨ごと貫かれて泣きながら防御刻印で痛みを止めて引っこ抜いて、回復薬で治している所に網が飛んできてそれを転がりながら避けたせいで、中身半分くらいこぼして仕方なくもう一本出して飲んで走り回る。絶対捜査系の能力あるよね!確信した!じゃなきゃ、こんなに的確に私を狙えないし!時たま頭出すけど陰険おばさんは出て来ない。でも、これが完成すれば嫌でも出て来ないといけないよね?
「完成!氷紋刻印永久凍土!」
命名私!氷の結晶をイメージした刻印は冷却効果抜群!地面が冷たいならそれって永久凍土とか言う凍った大地じゃない?本当に氷にはしないけど、防御刻印織り交ぜたから簡単には砕けない!手早く体のあちこちに刻印を貼り付けて地上戦しようじゃないおばさん?ストップウォッチで計測したけど、潜っていられる時間は大体10分くらい。攻撃してくるタイミングもあるかもだけど、それ以内には確実にして顔出してた。そこからが決戦!やっとまともに勝負ができる!その為に出られる穴を用意したんだから!岩の上に登って刻印の最終チェック、貼り付けたものも奥の手も大丈夫!岩の上から見下ろした先におばさんは出てきた。よし!あぶり出し成功!
「嫌なやり方だね、流氷の下に潜っちまったかと思った。」
「アザラシみたいに顔出して引っ込めるのが悪いよおばさん。」
「そうかい、なら正面切って第二ラウンドと行こうか小娘!」
後ろから足を串刺しにした時は決まったと思ったけど、中々この小娘はガッツがあった。泣きながら返しの付いた銛を肉や骨が痛むのも我慢して引き抜いて回復してアタイを地上に引っ張り出した。正直言って今の戦い方は性に合ってなかったんだよね。勝つためなら仕方ない、実際に前の戦いはこれで仕留めた。でも、隠れたまんま一方的ってのは座りが悪い。勝ちゃあいいんだろうがね。
網と銛を持って正面に見据える小娘はコレと言った武器を持ってないように見えるけど、スィーパーが何を武器として持ってるかなんて分からない。試しにサイトで武器カタログを見たけど山程掲載されてて推測なんてしょうもないね。ただ、よくわからない娘だったけど職は割れた。装飾師で間違いないだろう?刻印って叫んでたし。
網を盾にジリジリと間合いを詰める。走ってる時にたまに加速していたから、トップスピードは分からない。あの速度で動けるなら下手に銛で刺そうとすれば手痛いカウンターが来る。油断は捨てた。あの這いつくばってた男に手痛い授業料を払ったからね。棒立ちの小娘だからと言ってなにもない訳じゃないだろう?
「長物ならインファイト?とりま一発行ってみようー!」
「はぁ?ちっ!調子が狂う!」
コイツなに考えてんだい?飛び道具を警戒してない?モンスターだってビームを撃つし、アタイだって銃がある。それを考えてないのか岩の上から突っ走ってくる。バカならこれで終わり、銛を突き立て銃を取り出し射撃!これで幕引きなら本当にただのバカな小娘なんだろうけどね!
「やっぱ銃持ってた!大体の人が持ってるからあると思ってたし!開放!アクセル!」
「なら蜂の巣になんな!」
引き金を引いて射撃するけど、この小娘更に速度を上げやがった!装飾師だろ?なんだいこのスピードは!照準するより早く動かれちゃ当たらないし、アタイの銃の水中銃は仕様で弾速が遅い。仕方ないね、引き撃ちで距離を取りながら網を投げて捕縛!網が広がり躍りかかり、これなら小娘を捕まえられる。捕縛は文字通り対象をとっ捕まえててくれる。漁師として見えてる魚を投網で逃がすほど落ちぶれちゃいない!
「対象固定!更にアクセル!」
どう言う訳か網は拡がったけどそこで止まった、瞬間加速してくる小娘が手を突き出す前に新しい銛を両手で掴んで受け止めるけど、何か手に・・・、アイスピック?細く短いアイスピックを両手に握り込んで中指と薬指の間から針を出していやがる。ここに来て格闘戦?いや、そもそも小娘は遠距離で何もしない辺りここがコイツの戦う距離なんだろう。地面に潜りたいけど足元はガチガチで潜ろうとすると反発する。仕方ないね、ウダウダ考えても始まらない、この距離でやってやろうじゃないかい!
早いけどやけに直線的。いや、速度は落ちてる?時々加速して刺しに来るけど分かりやすい分何発かもらってるけど銛で防げない訳じゃない。ただ、小娘を突こうが叩こうがそれこそ殴っても蹴ってもよろけこそすれ、ダメージは見えない。なんかカラクリがあるはずなんだがねえ、背後から以外無敵ってか?
「しゃらくさい!さっきからチクチクと!」
「おばさんはカルシウム足りてる?小魚食べると良さげな感じ!!」
「毎日頭から雑魚食ってるよ!」
おばさん強!あんまり眉間とか目尻にシワ寄せると後から大変だけど、多分言っても聞いてくれない。雑魚って弱い人の事だよね?頭から食べるって何かのたとえ?速度マシマシで何個か刻印仕込めたけど、私の防御刻印が殆ど砕けてる!地面に槍刺した時から点だとヤバいんじゃね?って思ってたけど、それ以外でもパワフル!お腹は後1枚、他の場所は蹴られたり突かれたりしてもうない。速度アップもやりすぎて腕も足も痛い。アクセルって急な速度アップだから筋肉バキバキになるんだよね・・・。
「トロく・・・、なったね!」
「げふっ!お腹・・・。」
最後の防御刻印もなくなった。新しい刻印を貼り付けたいけど、ここで引いたら多分銃で撃たれるかも?激ヤバじゃん!!せめて首に一刺ししたかったけど、出来ないなら仕方ない。格闘家の人とかだと、一回試したけど筋肉でねじ伏せていたりするんだよね・・・。よろめきながらしゃがみこんで、両方の靴に刻印を貼り付ける。これで駄目なら続行かなぁ・・・。
「腹ね、そろそろ諦めるかい?小娘。その細い針じゃアタイは止まらないよ!」
「知ってるし、見てるし。でも、私も次に行きたいし!」
「なら、無理を押し通すんだね!」
槍を構えたおばさんが私の頭を貫こうとしてくる。このタイミングだ!クラウチングスタートみたいにお尻を上げて、左足もを踏み出して・・・。
「アクセル!」
「まだやるのかい!?」
槍を引き戻されるよりも更に早く、反対の足からも地面を蹴って更に加速!足からパツパツって筋肉とか筋?が切れる音がする。多分回復薬飲まないと次は立てないなぁ・・・。でも、槍より中に入った!突き出した槍を手放してとっさに防御しようとしてるけど、それはさせないよ!防御姿勢に入る前に右手で一刺し!
「刻印発動!からの固定!」
「!?」
刺した数の分だけ中に入れた防御刻印が発動!1つなら筋肉ダルマさんなら破壊できる。だから何回も何個も彫り込む。本当に不意打ちなら前みたいに切り飛ばしたりも出来るけど、多分それもこの人警戒してる。だから、数を彫り込んでいたるところの血流を止める!これでもう動けないはず!ただ、油断しちゃいけないから、首にもぷすりと刺して刻印を発動させる。
「アタイの負けか?」
「うん。これから抜け出せたら私の負け。」
足が動かないからおばさんの前に座り込む。腕ももう上がらない。多分、おばさんが動けるなら本当に私の負けかな。次の奥の手は今やるとすぐ終わっちゃうし。
「・・・、無理だね。もう頭も回らないよ。」
「そっか、なら私の勝ちだね。」
「・・・、次・・・、か・・・、てよ・・・、小娘。」
おばさんの意識が飛んで終了のブザーがなる。良かった、これで次にコマが進められる。次も勝てて本部長成れたなら、おばさんに副長頼もうかな?
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「トーナメントは以上で終了となります。インターバルを挟み総当たり戦に移行します。今のうちにお手洗い等を済ませておいてください。」
38人の試合が終わり等々残り19名。総当たり戦に突入する前のインターバル。長かったがようやく最終決戦か。どの選手も惜しい人材ばかりで、スカウト合戦も水面下で行われている。願わくば、良いめぐり合わせがありますように。




