175話 兵藤&赤峰、宮藤&エマ 挿絵あり
「恭介、若いってのはいいなぁ。」
「同意はするけど大貴はどの目線なんだよ。」
「俺ぁ・・・、父親ポジョンだ!」
ガツンと雑魚を殴り飛ばして悠々と歩く。・・・、いいねぇ。秋葉原のリベンジマッチだ。遠距離戦が出来ねぇ訳じゃねぇが、さっさと行って一発殴りつける方がはやい。それはいいとして、こうして雑魚どもの中に中層のモンスターまでは歩いてるのは兵藤がそう願ったからだ。俺達の後ろにぁ米兵がいる。それも若けぇのから年食ったの奴、果ては女もだ。露払いの露払いなんて本末転倒だけどよぉ、まぁ、兵藤の目指すものが人の歩みなら仕方ねぇ。
「父親ねぇ・・・、俺もさっさと結婚したい。まぁ、惚れた相手じゃないと長続きしなさそうだけどな。」
「おう、そいつぁ最もだ。相思相愛、仲睦まじく。誓いの言葉はクロエさんに聞いて貰う予定だ。」
「怖くて離婚なんて口にできないな。あの人は自覚ないかもしれないが相当な愛妻家、おっかなくておいそれとは出来ん。」
「おう、その為の誓いだ。幸せにしたい、幸せになって欲しい。そして、幸せにする。と、俺の後ろにゃあ通さねぇ。」
飛来するビームを握りつぶし、更に増えたビームを殴り落とす。秋葉原の時は数発が限界で、その数発で武器は壊れて指は持っていかれた。だが今は違う。雑魚のビームならダース単位でも痛くも痒くもなけりゃあ、小骨くらいなら軽く粉砕できる。『赤峰さんは火を殴れないと考えた。だから、殴れない。』潜った後に言われたセリフ。あん時ゃ訳が分からなかったが、今なら分かる。
空手ってのは自分がいて相手がいて、そして殴り合えなきゃ始まらねぇ。その始まりを俺は火の玉だから無理だの、魔法なんて訳分かんねぇもんどうしようもねぇと考えていた。まっ、リミッターだな。常識のリミッター、イメージのリミッター、そして何より俺自身が無理だと思うリミッター。そりゃぁそうだ。何もせずに端から無理だと決めつけてりゃあ何も出来なくなる。
だから俺は考えた。四の五の言う前に取り敢えず一発かます。そうすりゃぁ、分かる。殴れるなら殴り倒せる。掴めるなら握り潰せる。そして何より触れられるならソイツを始末できる。モンスターにかける慈悲はねぇ。全力でぶつかって全力でぶっ倒す。いたってシンプルな答えだ。
「だいじょぶかい金髪嬢さん。ぬるい風が行ったら悪かった。」
「Amazing, I think I'm going to fall in love with it・・・。」
「わりぃ、俺も英語苦手だわ。恭介、なんてった?」
「井口が聞いたら怒りそうな事だ。何で俺には誰も振り向かん・・・。」
「あ〜、訂正いいかい?」
「なんだ、誰か紹介してくれるのか?」
「今は井口じゃねぇ。赤峰だ。赤峰 裕子。」
「しってっわ!うっせぇ!」
はぁ、幸せそうな事だ。自分で選んでここに立っているからには・・・、死ぬ可能性もある。それを押して、赤峰はここにいる。肩の力は抜いてやった。元々彼のフィジカルは強い。そして背負うものが出来、守るものが出来、更にそれが増える。
後ろに引き連れた米兵はそろそろ切り離すか。我儘言ってギリギリまで雑魚を狩ってある程度減らしもした。クロエさんじゃないが早々死んでもらっても困るが、過保護だったか?まぁ、これも人の歩みを止めない為。少しでも生きて返せればそれでいい。
「グリッド軍長ここまでだ。此処から先は2人で行く。雑魚は任せた。」
「・・・Good luck Sir.」
背後に米兵を残し2人で走り出す。俺と大貴の所に治癒師は米兵しかいない。代わりに回復薬をかなり貰ったが、どうしても戦闘中だと壊して浴びに行く以外使い道がない。最初の頃は治癒師は完全に後衛で守りながら戦うと考えていたが、小田達を見る限り立派な戦力だ。まぁ、無い物ねだりをしても始まらない。走っても見えた中層の魔物であろうヤツは何だか白い骨のような外見の、立ち上がった犬のようなヤツだった。
砂漠に動物の骨とは似合いすぎていっそ笑いが出る。ただ、それが一筋縄で行かない相手だと言う事も俺達は知っている。事前にバイトを見ていてよかった。秋葉原では救助優先で最後の一を見ることは叶わず、後にクロエさんの再現で見る事ができ挑戦する事を許されたモノ。事前に中層のモンスターを知らなければ即死まで考えられる危険な相手。しかし、コイツはなにが出来るのかは分からない。
「突っ込むぜぇ!!」
「おう!下がったらスイッチする!無理はするな!親父どの!」
跳ねた赤峰は加速してモンスターに衝撃を纏ったタックルをぶちかます。悪くない一撃だ、当たる直前に発射されたビームも弾き飛ばしながら着弾した赤峰は、そのままモンスターを引きずり倒してマウントを取り振り下ろす拳に衝撃を纏い幾度となく振り下ろす。地面を伝った衝撃は地鳴りのように響き笑うクロエの声をかき消し、モンスターを地に貼り付けにする。
無論モンスターとて黙ってはいない。振り下ろす拳を両手で受け止め、軋むような関節を無視して口からビームを放とうとするが、それより早く赤峰の拳が空いた口を殴って閉じさせ、行き場をなくしたビームがモンスターの口を貫通して空へ放たれる。ばたつかせる足は俺が水圧で潰し、両腕は赤峰が貫手で皮一枚で繋がったようになり、後はトドメを残すばかりか。事は一瞬の内に決着がつく。
始まりから終わりまでを考えれば数秒の出来事。だが、これはずるじゃない。寧ろ、その数秒で決着がつかなければ、分が悪くなるのは俺達だ。出来る限り迅速に処理して反撃させない。これが最適解だろう。まぁ、それをするだけの技量は求められるのだが・・・。
「面倒だ!さっさと潰れな!」
「まて!なにか様子がおかしい!離れろ!」
「!」
兵藤の声ですぐさまモンスターを蹴って離脱する。発見か、追跡者の警告は無視できねぇ。離れろって事はモンスターが何かしでかす予兆を感じ取ったって事だ。如何に堅牢さがあろうと貫かれる時は貫かれる。盾であろうと中をやられればダメージを受ける。無傷で再戦できるなら、一旦離れるくらいは安いねぇ。
離れた直後、モンスターの骨?は爆発し何なら辺り一帯を吹っ飛ばす勢いの火力と残骸の破片が巻き散らかされる。けどよぉ、それじゃ足りねぇ。モンスターを覆う水が全てを封じ込めて、破片は渦潮の様に回る水が上へ運んでいく。まさか自爆か?それならそれでいい。物足りねぇが外を助けにいきゃあいい。
そう思いながら見ていた流水は突如パンっ!と弾けて雨のように降る中に一体のモンスターが立っていた。何処か女性的なフォルムのそれは、最初の姿よりかなり細く簡単に折れちまいそうな姿だが、嫌に威圧感がある。これが本体かねぇ・・・。うだうだ考えても始まらねぇ。やることも変わらねぇ。なら、一発ぶちかますか?駆け寄る背後から兵藤の声が聞こえる。
「水よ水よ!凍てつき磨かれ映し出せ!」
俺より早く兵藤が大量の氷鏡を宙に浮かべ、全てが集まりレールを作る様な形になり、顔から発射された雑魚のモノとは似ても似つかない威力のビームが放たれる。しかし、それはレールを伝い空へ消えていく。上下左右に首を振られないように発射している頭を背後に回って掴んで固定するけど、細いのにコイツ力がつえぇ!
「軽くなったのにどんだけ力増してやがる!」
「知らんが多分それが本気だ!油断するな!」
「言われなくても!クソが!」
掴んだ手はタコみたいな脚の無数の蹴撃で外され、軽くなった分速くなったモンスターは俺が邪魔なのか執拗に距離を詰める。兵藤お得意のウォーターカッターもぶち当たってるが切れやしねぇ。ただ、骸骨みたいなコイツは隙間がある分どこでも掴めて投げ飛ばしやすい!
「穿て雨水終わらぬように!」
「そりゃ・・・!ちっ!」
上に投げ飛ばし兵藤がそこに文字通り高圧の水球を叩きつけ、合わせるように下から飛び上がり追撃しようとしたが、間一髪で足を曲げる。足の指先はほんの少し持っていかれたか?ズキリと痛む指先はしかし、そのまま蹴っていたなら足ごと持っていかれたかねぇ?
「無事か?」
「ギリかねぇ?後コンマ数秒遅かったら足が持っていかれてた。犬と同じ様な攻撃を防御に回すか・・・、殴れねぇこたぁねぇが、恭介メインな?」
「あぁ、それは構わん。トドメは?」
「奥の手ってやつがある。」
「そうか、なら任せた!」
何処もかしこも似たような不可視の攻撃が上がっている。中層はこれがスタンダードか?何から進化したのか?何を吸収したのかは目下調査中。クロエさんとバイトと色々検証したがアレは完全な不意打ち攻撃らしい。そこに攻撃があると考えないが故にもらう攻撃。下位で見た夏目達は分からなかったらしいが、中位で見た俺はなんとなくそれが来ることが分かる様になったと。そして、中位になった夏目達もまたなんとなく分かると。対応方法はそれぞれだが予兆が分かればどうにか出来る。それに、俺は水術者でこれに対応するのに向いている。
「乾いた大地に恵みの水を、溢れて覆え清らかに。」
辺りの水を集めて纏い、赤峰とスイッチして前へ出る。モンスターが追えないなんて事はない。武器は色々と使った末に武芸者の玉を買ってそれをメインに。高額だがこれから先、この武器は更に高くなるだろうから、予備含めて今の内に手に入ったのはいい買い物だった。色は既に2つとも灰になり、どうやら俺とともに戦う許しは貰えているらしい。
投げ飛ばされたモンスターは飛べないのか、自由落下で無数の足を飛ばしながら降ってくる。それに合わせるように俺も飛び、地に降ろさぬように水で覆い水圧で潰そうと圧をかける。発見しろ!対応しろ!無形な水の真骨頂は如何なる姿へとも変われる事だ!
「凍てつき、凍え、染み込み飲み干せ。乾きの骨に肉つけろ!」
魔法というのは不可思議な力だが、有り難い事に物理現象を無視しても沿っても力を発揮してくれる。一度聞いた、なにかいい教材はないかと。回答は本を読めだった。確かに、本は良かったな。漫画と教科書半々、久々の学生生活は頭を痛めたかそれでも実りはある。相手は骨だ。だからそう定義する。
カルシウム100%?ターミーネーターみたいに鋼鉄?米国ならどちらもありだが、定義した本質は変わらない。落とさぬように水を纏わせ、圧力で地に落ちぬようにするが、何度でも水は削られる。だが、大河の前に木の葉がいくら踏んばろうとも、残れるのは一瞬。伸びる足は圧力で捕まえ弱い部分を発見しては丁寧に圧壊し、放たれるビームは氷で反射しモンスターへ返す。
タイマンだろうと広域だろうと早々遅れは取らない。ここには守るべき人達がいて、歩むべく道を進む兵士達がいる!弱いから守るんじゃない!誰かと共に歩みたいから守るんだ!最初の高エネルギービームを放とうと顔を開けばそこから更に水は侵入し、レンズをズタズタにする。
「おいおい、大貴。このまま仕留めるぞ!」
「わりぃ、終わらせた!」
モンスターを追尾する以上目は離せない。そして、離せない中で終わりを告げる一閃がモンスターを貫通する。何かと思えばそれは、灰色の槍。そういえば言っていたな。別に剣士が剣を持たずとも何か切れるものならなんでもいいと。
「あの槍は?」
「おう!お守り代わりに裕子の槍を複製してもらって使ってる。最初は黒かったが今は灰色。俺は空手家だが、少林寺なんかなら槍も使う。まぁ、愛だな。ただ、戻ってこねぇから紐で縛るしかねぇ。」
そう言って貫いた槍の飾り紐のような紐を引いて戻し空中で指輪にしまう。大貴が縛っているのか、裕子が縛っているのか?まぁ、夫婦の事だ。未婚の俺には分からん!
「惚気は後にしろ、まだ雑魚は多い。・・・、ある程度分散して行くか。」
「おう、足先も戻った。さっさとやるかねぇ。」
ーside 宮藤&エマ ー
「エマさん米兵の指揮は?」
「各隊長に任せていル、宮藤講師。」
「大輔でいいですよ。もう中位ですから教える事もないでしょう?」
「いヤ・・・、講師の本気と言うモノを想像する事は多かっタ。だガ、うン。クロエが講師として任命シ、英雄と呼ばれるだけのことはあル。」
全隊が順次突撃し乱戦になって数分。私達の反対側は兵藤が水で辺りの雑魚を倒しながら進むので被害報告は少ない。中層のモンスターと意気込み、中位の死も覚悟にはあったが今の所その報告も上がらず倒し終わった者達は雑魚処理に回っている。宮藤の本気。それはあまりにも鮮やかだった。橘とクロエは空で戦っているのでなんとも言えないが、指揮と雑魚狩りをする中、突っ込んだ宮藤は1人で中層のモンスターをほぼノーダメージで完殺してしまったのだ・・・。
「こそばゆいですよ。出来る事をする、当然の事をやる。だから、至極真っ当な結果を得る。この程度で立ち止まる訳にもいかないんですよ。クロエさんから軽く50階層行ってきてとも言われましたからね。」
相性があるならそれは多分良かったかな?炎の仲間達と歩む道は早々他の人とは一緒に歩めない。余りにも熱すぎるから。余りにも楽しすぎるから。魅入られて列に入ればそのまま燃え落ちてしまうかもしれない。何時だったかクロエさんが自分の事を炎の館だと言った。それは多分否定出来ない。
指揮所前に現れたモンスターは橘さんが1体を連れていき、残りは3体を速攻でクロエさんがこちらに渡すものかと言う風に笑いながら拘束して連れて行ってしまった。多分、また貧乏くじかなぁ。飛び立った時から思ってたけど2人が離れたら本部機能にエマさんに、何より檻を壊されないよう望田さんも守りながら戦わなくちゃいけない。だから、エマさんが突撃を指示するまでの短い時間で片をつけるしかなかった。
相手にしたモンスターは取り敢えずデカかった。
毒々しいハエトリ草の様なモンスターは地中に一部を埋めたのか、地中から根の様な触手を放ち、歩む仲間や自分を穿とうとする。でも、わざわざ本体の所に続く穴を出してくれるのはありがたいかな。態々真正面からモンスターの下を掘らなくて済む。
穴に仲間を送り込み、地表のモンスターへは歩みを止めない仲間達が進み、その中で自分は道を切り開く為に魔法を使う。楽しげで魅力的、自分で考えるのは恥ずかしいけど、自分の炎は楽しげなのだからそうなる。
「咲かそう大輪の花を、散らそう無色の花弁を。そして、伝承しよう。その花が後まで咲き誇った事を。桜花!」
口のような部分はある。いや、ハエトリ草なら2枚葉?まぁ、あるならあるでどちらでも?残念ながら、お前の結果は決まっている。振り払われた仲間達はそのまま纏わりつき、小さな火花となりその場に留まりモンスターを侵食して行く。伝承された炎は消えず、中には入り込めば養分を吸うように激しく燃え盛り、その事実が分かれば伝達して拡散し更にイメージを強固にする。
ここまでくればモンスターに残された手は少ない。糸を作り魔法を学び何が何に作用してどうイメージを固めて持っていくか。既に自分には眼の前のモンスターはヤドリギに侵食された老木にしか見えない。苦し紛れに出される根を丁寧に燃やし、たまにエネルギーを集めようとクリスタルを取り込む根を焼き切り、地中部分は灰で固めて身動きを封じ込め、丁寧に1手づつ相手の出来る事を潰し、仕上げに光熱で焼き尽くす。
本体であろうクリスタルはまだ見つからない、アレが取り出せればモンスターは止まるのに、燃え盛る炎からはそれを見つけたという伝達はなされない。なら、更に焼き尽くそう。かつて見た自分の家が焼き落ちる様に。触手が身体が花弁が散るように炎を上げ続ける中、口だと思った部分からそれは飛び出てきた。無理やり引きちぎったのか、それとも元からそういう生態なのかは知らない。ただ、やることは変わらない。
本体とどこか似た感じの腕のない2足で走るモンスター。大きさは邪魔だったけど、今度は速度か。小さくなった分速く、デタラメに辺りを削りビー厶を放ちながら走ってくる。お前がどんな意味を求めていたのかは知らない。それを知る必要もない。だから意味を押し付けよう。
「灰降る野に残されて、驕れるモノ久さしからず。その歩みは終焉に続く・・・、火葬。」
速度が上がるなら空気への摩擦もあがる。モンスターはそこまでの速さはないけど、空気中なら当然燃えるものはあり、仲間達だってモンスターを見る。ならば走る道は終わりにひた走る道。コンマで届く様な距離と速度で走ろうとも既にそこは自分のテリトリー。仲間達の手が空間毎削られようともいく本も伸びモンスターに触れ焼き落としていく。
「では、これは頂きます。」
灰で形成した手を燃えるモンスターの中に突っ込み、指先に触れる硬質なクリスタルを掴み引きずり出せば、モンスターは事切れる。良かった、後ろは守れて列に加わる人を増やさずに済んだ。そんな中、エマさんから声をかけられた。
「大丈夫カ!」
手に握られた大きなクリスタルとは裏腹に、苦笑する宮藤はやはり強い。作戦に際して様々な情報が上がり、国連軍はお断りしたと言われた時に背水の陣と心得、普段通りな講習会メンバーを死すらも克服した心の強さがあるものと思っていたが、そんなことはなかった。文字通り強いのだ。落ち合った後の短い時間で話し他の隊の状況を確認するが、莫大な被害はない。
少数の死は仕方ないとは言わないが、それはまだ戦地なら想定できる範囲。不気味に木霊するクロエの笑い声は別として、それぞれがそれぞれの場所で奮戦して勝っている。それならば、私も出来る限りの事をしよう。任された雑魚狩りはかなり進み排出終了が近いのか、転送されてくるものも少ないように感じる。
「さて次に行くカ。」
「危ない!」
それは一瞬の気の緩みか。宮藤に抱きつかれるように飛びつかれ、後ろに倒れ込んだ後に元いた所を見れば、空から振ってきて地面に叩きつけられたモンスターの残骸。頭だろう部分には穴が空き、動かない所を見るに既に始末された後だろう。
ここの上と言えばクロエか。3体を相手にしたうえで一体を仕留めてまだ笑いながら殺り合っていると・・・。師とした人物だがこうして見るにやはり格が違う。EXTRAとはそこまでの性能を持つ職なのだろうか。
「まだ終わりじゃありません。上は任せて処理しにいきましょう。」
「分かっタ。・・・、全隊に通達!我々は有利だ!このまま引く事なく叩いて潰せ!!」




