表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リアルで女声で無口な僕が幻想美少女に!?~美少女Vチューバー達にヴァーチャルワールドでは愛されて困っているボクのゲーム実況録~  作者: 鮎咲亜沙
第1章 導かれしVチューバーたち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/272

#008 『アリス』デビュー【ゲームスタート】

「皆様こんばんは。 アリスです」


 そうボクはモニターの前のみんなに話しかける。

 すると高速でコメントが流れ込んできた!?


【うおおおーアリスちゃん】

【アリスたんキター】

【さっきぶり】


「さっきはどうも御免なさい。 あまりしゃべれなくて⋯⋯」


【なんて初々しい反応】

【新人らしい態度】

【これ半年後に悶えるやつw】


 半年⋯⋯後?


「えーと、これからボクの事を話すので、みなさんお静かにお願いしますね」


【おk】

【おけ】

【OK】

【アリスの設定がついに】


「ボクの名前はアリスです。 古代バベロニア帝国の作ったオートマタです」


【まさかのロボだったwww】


「姉様⋯⋯トレジャーハンターのマロンが遺跡発掘中に発見し修復したのがボク⋯⋯という設定です」


【設定って言ったぞw】


「マロン姉様は以前から妹が欲しかったらしく、ボクを妹としてプログラムして書き換えました」


【マロンwww】

【やりやがったw】

【さすがマロンだw】


「えーですが、マロン姉様は冒険にボクを連れていこうとはせずに自宅の管理⋯⋯つまり留守番を押し付けました」


【いつものマロンじゃんw】

【女を堕とす癖に後は放置するいつものマロンだ】


 ⋯⋯姉さんのキャラどうなってるんだろう?


「それで一人で退屈なのでコミュニケーション能力の向上の為に、皆様とこうしてこれからお話していこうと思います」


【つまり俺たちがアリスを育てるのか!?】


「はい、そういう事です。 これから皆さんと共に成長していきたいです」


【応援するぞ】

【任せろ】

【マロンには任せられんw】


 温かいコメントが流れてくる⋯⋯。

 ボクは嬉しかった。


「それでは先輩たちに倣って、いくつか決めていこうと思います」


【いつもの流れだな】


 そう今からファンのみんなと決めるのはこのチャンネル名とファンネームだ。


 例えば姉のマロンのチャンネル名は『マロン冒険団』でファンネームは『団員』である。

 ちなみに僕が唯一登録しているルーミアちゃんのチャンネル名は『耳と尻尾のソサエティー』で、ファンネームは『使い魔』である。

 そんな使い魔の一人に僕はなった。


 ここの人たちはボクのファンになってくれるのだろうか?


【アリスちゃんの活動方針は?】


「あ、質問ありがとう。 ボクの活動は基本ゲーム実況です」


【ゲームか!】

【実況メインか?】

【ホロガーデンみんなゲーム下手だからな】


「一応レトロゲームをメインに楽しもうと思っています」


【レトロゲームだと?】


「はい、姉様が発掘したけど興味ない昔のゲームを僕が暇つぶしに遊ぶ⋯⋯という設定です」


【マロンなに発掘してんだよw】

【アキバタウンは古代遺跡だったw】


「そのうち新しいゲームもするかもしれませんが、今のところは懐かしい昔の古き良き名作を中心に皆様と遊んでいく⋯⋯予定です」


【おけ】

【了解した】

【これは楽しみ】


 こうしてボクのチャンネル名をみんなで考える事になった。

 今のところ仮で付いているこのチャンネル名は何の捻りもない『アリスチャンネル』というものだ。


【ゲーム部とか?】

【銀髪人形の暇つぶし】

【引きこもりゲームニート】


「あの、ボクは留守番であってヒキニートではないですよ?」


【という設定ですね】


「はい⋯⋯ホントお願いします」


 こんな可愛い銀髪美少女のアリスにヒキニートなんてイメージを付けられる訳にはいかないからな。

 いま皆様にお見せしているボクのアバターはプロの絵師様が清書してくださったものだ。


 言ったら悪いが木下さんの絵は確かに素人レベルだった。

 その木下さんが考えて絵師様が完成させた『アリス』を汚す訳にはいかない!


【引きこもりゲーマーアリスチャンネルで】


 ⋯⋯ごめんなさい。

 アリスの名誉が汚されちゃったよ⋯⋯。


「ごめん⋯⋯引きこもりだけは勘弁してください⋯⋯」


 こうしてボクのチャンネル名は『電遊アリスちゃんねる』になった。


 そして電遊部という部活動をしているという設定になる。

 その流れでボクの事は『部長』と呼ばれるように、そしてファンネームは『部員』に決まった。


 この可愛い銀髪アバターが部長か⋯⋯。

 どうしてこうなった?


【ところでアリス部長はゲーム上手いの?】


「さあ、どうなんでしょう? いつもボッチでゲームばかりしていたから、それなりだとは思うけど?」


【ちょっとやってみて】


 ⋯⋯どうしよう、予定には無かった。

 今日はアリスのお披露目とチャンネル名とファンネームを決めるくらいで、後は雑談⋯⋯という予定だったのだ。


 その時お仕事用のスマホにライン着信があった⋯⋯木下さんからだ。


 [木下:やって]


 これが業務命令というやつなのだろうか?

 でも丁度よかったかもしれない、このまま雑談で繋ぐよりは楽そうだし。


「ええと木の⋯⋯マネージャーさんからもやってとの事なので、この後はいきなりですがゲームを始めますね」


【おー木下さん乙】

【さすが木下女史】


 ⋯⋯あれ? 木下さんはファンのみんなに有名なんだ?

 そんな事を考えながらボクはゲーム機の準備を終えた。


「今日は初めてなので誰でも知ってるゲームということで『ミラクル・マリオネット・シスターズ』にしますね」


【マジでレトロゲームだったw】

【ファミステじゃないか!】

【おっさんのワイにわかるゲームで嬉しい】


 あ⋯⋯ホントにオジサンが居るんだ?


 そしてゲームの画面が映った。

 この『ミラクル・マリオネット・シスターズ』は今なお最新作が作られ続ける、まさにアクションゲームのパイオニアだ。


「それではゲームスタート!」


 ボクが操作するキャラ『マリオン』が全速力で最初の敵『クリボン』に突っ込む!

 このクリボンはおそらく最もプレイヤーを殺してきた、まさに敵軍団の切込み隊長だ!


 ボクはギリギリでジャンプしてあっさりと踏んづけて返り討ちにした!

 このタイミングを会得するのに何度殺された事か⋯⋯。

 今では目を瞑っていても出来るようになったが。


 ⋯⋯おっと無言でゲームをしていた、何か話さないと。


「あ⋯⋯すみません話しながらするのはまだ慣れてなくて⋯⋯」


 そう言いながらもコントローラーを操作する手の動きはまったく止まらず、むしろ淀みなく行われる。


【これは経験者の動き!】

【貴様! やり込んでるな!?】

【レトロゲームなのに⋯⋯あっそうかアリスは昔のロボだから⋯⋯】


 どうやら楽しんで貰えてるらしい。

 景気づけに花火を上げよう!


 ボクはタイミングを合わせて最初のステージをクリアした。

 そして花火が6発あがる⋯⋯よし!


【露骨にタイミング合わせたな】

【間違いなく狙ってやってる】

【詳しいなw】


 そのままボクはステージ2に進む。

 ここにはワープゾーンがあるが使わない、なぜならすぐゲームが終わってしまうからだ。


 ⋯⋯ゲームが終わったらボクは何話していいのかわかんないよ。

 なのでボクは少しでもプレイ時間を引き延ばす為にノーワープで進めた。


【マジで上手い⋯⋯】

【ワールド3とかほぼやらんからまったく知らん】


 ボクはただ早くクリアする事はせずに魅せプレイを心がける。


【ぷちファイヤー形態じゃないか!】

【裏技キター】

【上手いw】


 どうやら好評だった。


【そこには隠しアイテムあるよ】


 そんなコメントをボクは見た。


「あホントだ。 これは知らなかった、ありがとう」


【いえいえ】


 なんだろう⋯⋯むかし小学生の時代に、家に友達が集まってワイワイやってた頃を思い出す。


【そう言えばネタバレはいいの?】


「あ、全然いいですよ! 何度もしているゲームなので、むしろ知らない事を教えてもらった方が嬉しいです」


 ボクがネタバレを解禁すると一層コメント欄はにぎわい始めた。

 ボクへのコメントだけでなく視聴者同士での意見の交流なんかもあったりした。


 みんなが今この時間を楽しみ、ゲームに夢中になっていた──。

 それから1時間くらいで全てのステージをクリアしてボクはエンディングを迎えたのだった。


【ノーワープノーデスクリアとか普通に上手すぎw】

【ワールド7ってあんな鬼畜なんだ】

【でも時々無言でゲームやってて可愛いな】

【これはRTAも期待できるな】

【ホロガーデンのゲーマーに希望の光がw】


「はい、まず1回目の配信はこれで終了とさせていただきます。 最後まで見て下さった部員の皆様、ホントにありがとう」


【楽しかった】

【懐かしかった】

【まるであの頃の少年時代に戻ったようで楽しかった】


 ⋯⋯そのコメントを見て、ボクと同じ想いの人が居たんだと知った。


「こうしてこのチャンネルでは、これからもゲームを楽しんでいきますね。 次回もよろしくお願いします!」


 ── ※ ── ※ ──


 温かいコメントに見送られて配信は終了した。

 終わったのか⋯⋯?


 するとスマホに木下さんと姉から着信があった。


 [木下:第1回目としてはいい盛り上がりでした、お疲れ様です]

 [マロン:よく頑張った]


 それを見て僕の胸に何かわからないモノが溢れてくる。

 すると僕の部屋のドアが開いて姉が飛び込んできた。


「アリスケ! よくやった!」

「ねえさん⋯⋯苦しい」


 僕を力いっぱい抱きしめる。


「上手くやれたかな?」

「うん⋯⋯立派だったよ」


 こうして僕の初配信は大成功で幕を閉じたのだった。

お読みいただき、ありがとうございます。

続きを読みたいという方はブックマークの登録を、

面白いと思って頂けたなら、↓の☆を1~5つけてください。

あなたの応援を、よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鮎咲亜沙の作品リンク
銀色の魔法はやさしい世界でできている~このやさしい世界で最後の魔女と素敵な仲間たちの夢見る物語~
こちらも応援よろしくお願いいたします。
感想もいただけると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ