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リアルで女声で無口な僕が幻想美少女に!?~美少女Vチューバー達にヴァーチャルワールドでは愛されて困っているボクのゲーム実況録~  作者: 鮎咲亜沙
第4章 あらたなる伝説へ⋯⋯

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#069 アリスの冒険世界 1日目その2 キャラ作成に失敗するVチューバーたち

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」


 ボクは放心していた⋯⋯。

 すると営業用スマホにラインが入る。


 [ネーベル:こっちはキャラメイク終わったけど部屋立てようか?]

 [みどり:さあ大冒険にいざ行かん!]

 [ルーミア:ちょっと待って!]


「⋯⋯あー、どれくらい黙ってたボク?」


【5分くらい】

【トイレ行ったのかとw】


「アイドルはトイレに行きません」


 ボクの配信はいつもはせいぜい2・3時間だからな、なのでトイレ休憩は今まで無い。


「みんなのキャラメイク終わったんだ?」


【ちゃんと就職したぞ】

【アリス以外はwww】


「⋯⋯リセマラしていい?」


【www】

【ダメだろw】


 一応このゲームはサブキャラも作れる。

 しかし『同じ名前のキャラ』はもう作れないので、ボクのアリスはこのキャラだけなのだ。


「⋯⋯『アリス2号』とかで良くない?」


【ダメ】

【さっさとそれでゲーム始めろwww】


「⋯⋯なら仕方ないか。 無職のボクだけど部員さんは見捨てないよね? こんどギルド作るから入ってくれるよね? ボクを姫プレイさせてください!」


【あ、自分『使い魔』なので】

【吾輩『眷属』でもあるのだ】

【おっと新聞の勧誘が来たようだな!】


「この裏切り者め!」


 こうしてボクは自分のリスナーに裏切られて、失意のうちにシオンの立てた『部屋』に入るのだった。




 このゲームにはいわゆる『ロビー』というオンラインの待合所があってそこで冒険に行く仲間を探す事が出来る。

 それか『部屋』を作って知り合いだけを呼んで一緒に冒険に行くことも可能なのだ。


 ボクはシオンがラインで送って来た部屋番号を入力して、みんなに会いに行った。


「みんなーどう?」

「やあアリス、待ってたよ!」


 本来はチャットで会話なのだが、ボクらはみんなVチューバーなのでマイクで会話できる。

 その為リアルタイムでみんなの声がヘッドホンに聞こえる、正直らくちんだった。


「こんばんはアリス!」

「よろしくアリス」


 シオンのキャラ『ネーベル』が初めに元気よく話しかけてきて、次に『みどりん』さん、最後に『ルーミア』が話しかけてくる。

 どうやらみどりさん以外はそのままの名前らしい。


「みどりんさん、今回はよろしくお願いします」


 この人と一緒にゲームするのは初めてである⋯⋯ちょっと緊張する。


「みどりんでいいですよ、アリスちゃん!」


 そう元気よく答えるみどりさんのVチューバーアバターは、なんかオウムとインコを合わせたような『緑色の鳥』を擬人化したアバターなのだ。


「みどりんは『鳥人族』ですか?」


 そのみどりさんのアバターを元に作成されたゲームキャラは羽の生えた少女だった。


「えへへ⋯⋯よくできているでしょ?」


 なかなかの再現度である。


「ねーねー、私のネーベルはどう?」


 こちらも元の白髪の吸血鬼を上手く再現したゲームキャラだった。

 ⋯⋯おっぱいメッチャでかい! これは盛りましたね!


「すごく揺れてるね⋯⋯長い髪が」

「だろ? だろ?」


 そうその場でキャラをジャンプさせて喜びの舞をさせるシオンだった。

 ⋯⋯めっちゃ揺れるな、このゲーム作った人は変態(てんさい)か?


「私は⋯⋯どうかな?」


 そこには猫耳の天使が居た⋯⋯。


 元になったVチューバールーミアは猫獣人の魔女である。

 それを完全再現した素晴らしいゲームキャラになっていた。


 薄紫色の猫耳ツインテールはやはり素晴らしい⋯⋯。


 ⋯⋯でも、オリジナルよりちょっとだけ主張している乙女のプライド(おっぱい)には触れない方が身のためだな。

 ボクはほとんど揺れを感知できないギリギリの震源地から目を背けたのだった。


 こうしてボクら4人は集合したのだった!


「さて、この4人でクエストをしていくけど⋯⋯みんなは何の職業なの?」


 仕切っているのは自然とみどりさんになった。

 なんかこう年長者らしい風格がある人だった⋯⋯ウチの姉と違って。


「う⋯⋯職業か⋯⋯」


 ボクは避けては通れない問題にまた悩まされる。


「はい! ハーイ! 私は『戦士』だよ!」


 そう言ったシオンは店売りの一番高い剣を装備してきている。

 そのせいで防具は初期装備(ぬののふく)だった。


「すごい偏った装備だね、シオンは」

「パワーこそ力だよ、アリス君」


 そう言ってシオンは笑っている。

 こう見えてシオンは意外と脳筋思考だからなあ⋯⋯。


「私は『黒魔法師』よ!」


 おー、ルーミアはVチューバーの設定どおりの魔女らしい。


 こちらは武器は攻撃力など期待できないので安物の杖を持っていて、その分お金は防具に回したのだろう。

 あの『見習い魔女帽子』は結構高額だったからだ。


 しかしそれ以外は初期装備の服なので見た目が結構違和感がある。


「そっか、シオンは戦士でルーミアは魔法使いかー、そのままだね。 それでみどりんは?」


 そういやこの人の事、ボクはほとんど知らない。

 主にニュース系のVチューバーやってることくらいしか。


「お待たせしました! みどりんは『吟遊詩人』です!」


 吟遊詩人か⋯⋯。

 味方にバフをかけるスペシャリストだけど、大器晩成で序盤はキツイ職業である。

 ある程度進んだ後のセカンドキャラならいいんだけど⋯⋯。


 ここでふとボクは気づいた⋯⋯。


「あれ? ヒーラー居なくね?」


 ヒーラー、回復職はパーティープレイなら必須で欲しい。

 でもこの中には居なかった。


「そう言うってことはアリスは『白魔法師』じゃないの?」

「⋯⋯うん白魔じゃないな」


 嘘は言っていない⋯⋯。


「まあ序盤はポーションでいけるでしょ、レトロゲーみたいにバカ高いけど」

「それよりもアリスの職業なに? 絶対アリスの事だから効率重視のガンナーあたりでしょ?」

「そうなのアリス?」


 うわー、シオンはよく見抜いているなボクがやりたかったのはその効率の良さそうな組み合わせだったのだ。

 機械人形と銃のシナジーは序盤だけなら最高火力と言っていいだろう。


「⋯⋯ガンナーじゃないよ」

「へー意外だね、アリスにしては」

「じゃあなんの職業なの、アリスは?」


 言うしかないか⋯⋯この場で。


「無職だよ」

「⋯⋯え?」

「アリスまだ訓練所に行ってないの? それなら少し待っててあげるから」


 シオンの驚きとルーミアの優しさが痛い⋯⋯。


「あのさー、訓練所の職業に就かないを選んだら⋯⋯職業もらえなくなって⋯⋯」


 しばらくヘッドホンからみんなの声が帰ってこなかった。


「あはははっ! アリスあれ選んだのかよ!」

「そんな項目あったのね⋯⋯」

「じゃあアリスは職業無しなの?」


「⋯⋯うんゴメン。 ⋯⋯あとシオン笑いすぎ!」


「だって面白すぎるし!」

「まあこの4人でパーティーを組んで行くなら何とかなるでしょう」

「アリスのサポートは私がするからね?」

「⋯⋯ありがとルーミア」


 こうしてボクはこの4人でパーティーを組むことになったのだ。


 どうしてこうなったんだろう⋯⋯。

 本来ならボクがみんなを引っ張っていくつもりだったのに、とんだお荷物になってしまった。


 とりあえず全員のステータスを見る。


 ネーベル

 レベル:1

 種族:ヴァンパイア

 職業:戦士

 HP:50/50

 MP:80/80

 ちから:10

 耐久値:4

 素早さ:9

 器用さ:4

 体力値:5

 魔力値:8

 精神値:6

 幸運値:4


 みどりん

 レベル:1

 種族:鳥人族

 職業:吟遊詩人

 HP:70/70

 MP:40/40

 ちから:5

 耐久値:7

 素早さ:10

 器用さ:5

 体力値:7

 魔力値:4

 精神値:4

 幸運値:8


 ルーミア

 レベル:1

 種族:猫獣人

 職業:黒魔法師

 HP:60/60

 MP:40/40

 ちから:9

 耐久値:7

 素早さ:9

 器用さ:5

 体力値:6

 魔力値:4

 精神値:3

 幸運値:7


 アリス

 レベル:1

 種族:機械人形

 職業:自由な冒険者

 HP:60/60

 MP:40/40

 ちから:5

 耐久値:9

 素早さ:7

 器用さ:9

 体力値:6

 魔力値:4

 精神値:4

 幸運値:6


「⋯⋯あれ? 無職とそこまで差が無い?」


「まだレベル上がってないからね」

「レベルが上がる時に種族によったパラメーターの上昇幅に各職業の補正がかかる⋯⋯って説明されたわ」

「私の黒魔法師なんかは力は上がりにくいけど魔力が伸びやすいみたい」


 その説明を聞きながらボクは思った。


「⋯⋯あれ? みんなもわりと酷くない?」


 この時点ですでに決まっていたのだ。

 このボクたちの冒険が厳しものになるってことが⋯⋯。

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