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リアルで女声で無口な僕が幻想美少女に!?~美少女Vチューバー達にヴァーチャルワールドでは愛されて困っているボクのゲーム実況録~  作者: 鮎咲亜沙
第9章 リアルの家族たち

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#249 留美さんのお母さんが来る!?

「ところで宇佐子さん? 急に事務所の方針が大きく変わったみたいだけど会社はどうなってるの?」


 そう社長令嬢である映子さんが訊ねた。


「⋯⋯ああそれね。 私達のVチューバー事業部は独立子会社化して本社とは切り離されることになったわ」


 なんだと!?


「じゃあ木下さんはどうなるのよ!? 私は木下さんが上司だからやりたい放題出来てたのに!」


「⋯⋯その子会社の社長が私になるのよ」


「マジで! じゃあ木下新社長誕生ね! やったね!」


「やったじゃないわよ! 今後はアンタたちがやらかしたら私に直接ダメージが入るのよ!」


 今までも間接ダメージはいっぱい入っていた木下さんが新社長に?

 そんな体制になるのか僕たちの事務所は?

 そしてこれからは大変だな木下さんは⋯⋯。


「ほんとに余計な事しでかさないよね⋯⋯。 今後のことで私も頭がいっぱいだから」

「今後の事って?」


「新会社の人員募集とかね。 何人かは本社から来てくれるだろうけど⋯⋯そんなに居ないから私の方で探して採用しろとか無茶言われてるわ」


「人材不足なんですか本社って?」


「⋯⋯というか若い女社長の抜擢が気にくわない年寄りのひがみね!」


「ごめんなさい! パパの会社が宇佐子さんに迷惑かけて⋯⋯」


 いろいろあるんだな大人の世界は。


「とりあえず真っ先に会計士を決めないとどうにもならないのよね。 こっちは私のツテには居ない人材だからどうしようかしら?」


 それを聞いた留美さんが。


「あの木下さん。 その私の母なんですけど⋯⋯税理士で公認会計士の資格も持ってるんですけど、今は無職で⋯⋯」


「公認会計士!? 留美さんのお母さんが!?」

「はい⋯⋯そうです」


「今度会わせてちょうだい!」

「わ⋯⋯わかりました」


 必死な木下さんだった。


「いいの木下さん? そんなテキトーな人選で?」


「いいのよ! なによりも信用のできる人じゃないとVチューバー事務所の会計なんか任せられないんだから!」


「そうなんですか?」


「普通のタレントを扱う芸能事務所ってだけでも信用が大事なのにVチューバーだとリアルの情報漏洩とか致命傷だからね⋯⋯。 だから新会社のスタッフは能力はともかくでも絶対に信用できるというか絶対に裏切らない人選が必要なのよ!」


 そう力説する木下さんだった。


「それで私のお母さんなら信用できると?」

「自分の身内がタレントなら一蓮托生でしょ?」


 うーん? コネ入社かと思いきや思いっきり打算まみれなんだな。

 でも良かったな留美さんのお母さんの就職が退院後すぐに決まって。


 僕はこの時そう呑気に思っていたのだった⋯⋯マジで⋯⋯。

 この後僕はとんでもない騒動に巻き込まれることになる。




 それから数日後⋯⋯。

 今日はとうとう留美さんのお母さんの正式な退院日だった。

 それでちょっとした退院祝いのパーティーをこの姉の家で行い、そして木下さんも呼んで面接前の様子見という予定だった。


 ⋯⋯その予定だったのだが?


「アリスケ君! 大変なことになった!」

「どうしたの留美さん!?」


 なぜか顔面蒼白な留美さんが1人で走って駆け込んできた。

 まさか⋯⋯留美さんのお母さんに何かあったのだろうか?


「どしたの留美?」


「⋯⋯今下に母が来ているんだけど⋯⋯⋯⋯私、言ってなかったの!」


「言ってなかった? 何を?」


 留美さんは元住んでいたマンションが火事になり住むところが無くなったので、この姉のタワマンに下宿中という立場だ。

 その何かしらをお母さんに説明してなかったんだろうか?


「その⋯⋯アリスが男だって⋯⋯」

「あ⋯⋯ああ、それか」


 まあ留美さんが積極的に僕の事が男だと母親に言う性格ではないが⋯⋯。


「ぷ⋯⋯あはははっ! マジで言ってなかったの留美! 有介が男だって!」

「そうなの留美ちゃん?」


「⋯⋯うん、どうしよう」


 確かに今更だけどべつにどうでもいいのでは?

 今から言えばいいだけの話だし。

 そう思う僕の考えは世間からはズレていた。


「もう何か月も私が男の子と一緒に生活してたなんて今さら言えない⋯⋯」


「え? なに? 留美のお母さんそういうのにめっちゃ厳しいの?」


「⋯⋯そこまで厳しいかは私もよくわからないけど。 でももうしばらくは私はここに住む予定だったのに、アリスの正体が男だと今バレたらもうここには居られないかもしれない」


 それを聞いて僕達の顔色が変わった。


「だめよ! 留美は私の妹なんだし! これからもここに住むの! ずっと一緒なの!」

「そうよね! 留美ちゃんともこんなにも仲良くなれたのに、お別れは嫌よ!」


 そう姉と映子さんが擁護する。


 そして僕もかなりショックを受けていた⋯⋯。

 そうだよな⋯⋯留美さんのお母さんが退院という事はもう一緒には住めないんだ留美さんと。

 そんな当たり前のことを僕は今まで考えてなかったのだった。


「⋯⋯実は母の退院前にVチューバーが入居可能なマンションを探して無かったのよ。 だから今日母は真樹奈さんに私がもうしばらくここに住むことを頼むつもりだったのに、その同居人に男が居るとわかったら」


「反対される⋯⋯か?」

「可能性がかなり高いと思う⋯⋯」


 そんな⋯⋯僕が男なせいで留美さんとお別れなんて嫌だ!


「留美、確認するけど⋯⋯。 アリスがここに住んでることはお母さん知ってるのよね?」

「うん」


「で⋯⋯アリスが男だとはまだ知らないと?」

「⋯⋯さっきここに来るまでの会話で疑ってすらいないと気がついたわ」


 そして姉と映子さんがゴニョゴニョしだす。


「じゃあ今日だけごまかせば⋯⋯」

「この私達の優雅な生活が⋯⋯」


 ⋯⋯バッチリ聞こえちゃったな僕には。

 この姉たちは自分たちの怠惰な生活のためにどうしても留美さんを手放したくないようだ。


 まあこのさい動機はどうでもいい、問題は留美さんがこの先もここに一緒に居られる事なんだからな。


「よし有介! 今すぐに着替えなさい!」

「さいわいここには可愛い洋服がいっぱいあるわ!」


 そう言い出す姉と映子さんだった。


「⋯⋯つまり僕に女のフリをしろと?」

「それで問題解決オールOK!」


 問題だらけだった。


「真樹奈さん! アリスケ君にそこまでさせなくても! ⋯⋯私が言わなかったことが悪かったんだし、こうなった以上私がここを出ていくだけなんだし」


「留美⋯⋯私はあんたのことを家族だと思っているわ」

「そうよ留美ちゃん! 私たちは家族よ!」


「家族⋯⋯私が?」


 そう必死に引き留める姉たちだった。

 いい話を装ってはいるが⋯⋯内心が読める僕には見苦しい大人たちである。


 だけど留美さんがこれからも一緒にここに住み続ける事は僕にとっても重要なことだ!


「留美さんがこれからもVチューバーを続けるならここに住むしかない! それが僕が女のフリをするだけでいいのならそんなの何でもない事さ!」


「⋯⋯アリスケ君」


 そう僕も乗っかった!

 まあその結果が女装する事なんだけど⋯⋯僕の覚悟はもう決まっている。

 これまで通り留美さんとここで一緒に住むために必要なことをするだけさ!


「じゃあ有介⋯⋯着替えましょうか」

「うん」


 こうして僕と姉さんは一緒に姉のウォークインクローゼットになっている部屋に入る。


「留美! 10分! いや15分くらい引き伸ばして!」

「は、ハイ!」


 こうして留美さんは時間を稼ぎつつお母さんをこの部屋まで呼びに行くのだった。

 そして残った僕たちはというと⋯⋯。


「さて⋯⋯有介に何着せようか?」

「メイド服でいいんじゃない?」


「⋯⋯」


 この2人テキトーな事言いやがって。

 しかしまあメイド服なら前にも着たことがあるし⋯⋯マシな方か?


「あ⋯⋯メイド服はこの前の料理配信の時に汚してクリーニングに出したんだっけ」


 うん⋯⋯この前のオレンジママレードさんとの料理バトル配信の時に着ていくことになったんだよなあ⋯⋯。

 料理配信の時にはどうしてもリアルの手とかが配信に映るから仕方がない措置なのだ。


 ちなみにオレンジママさんはメイド服ではなく和服の割烹着派である。

 なんというか料亭の女将というイメージで素敵だった。


「えっとじゃあ有介が着れるのだと⋯⋯」

「私達のコスだとカップがガバガバだもんね⋯⋯留美ちゃん用に買ったやつでいいのがあるわ!」


 まあ確かにこの無駄に乳デカイ2人の衣装は留美さんには着られないが⋯⋯何を留美さんに着せる気で買ってたんだよ!


「こ⋯⋯これを僕が着るの~!?」


 その姉と映子さんが選んだ服はそれはさぞや留美さんに着せたいと僕でも思う見事な衣装であった。

 ⋯⋯⋯⋯でも着るのは僕なんだけどな!


 それから大急ぎで僕は姉の用意した服を着たのだった。

 ⋯⋯けっこう着やすいな、コスプレ衣装だし簡略化されてるんだろうかこの服?


 ピンポーン♪

 チャイムが鳴った。


「さあリアルアリスちゃん! 留美のお母さんを出迎えなさい!」

「は~い」


 そうやる気ない返事でグータラな姉の代わりにボクが玄関を開ける。


「いらっしゃいませ!」


「オー! 歓迎ありがとね!」

「ふがっ!?」


 そういきなり訪問者に抱きつかれるボクだった!?

 ⋯⋯柔らか!? それにデッカ!?

 ⋯⋯⋯⋯でも!


「誰だコレ~!?」


 そう離れたボクの目の前にナイスバディな金髪のおねーさんが居たのだった。


「⋯⋯まさかこれが留美さんのお母さん!?」

「オー! そのキュートボイスはユーがアリスね!」


 はたしてこのお姉さんは一体何者なんだろうか?

お読みいただき、ありがとうございます。

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