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ルスア王国保安隊

~ジェレタ半島・ルスア王国保安隊・エールラフェン山観測所~

ルスア王国保安隊。

元は帝国防衛隊と呼ばれた組織であり、軍部のサポートをするために設立された。

現在、ルスア王国では軍部解体により、この組織が実質的な軍部と化している。

そんな王国保安隊に所属する火山観測班および、

飛行訓練班から構成されるジェレタ半島地方隊が駐屯しているのが、

このエールラフェン山観測所が位置する『ジェレタ半島基地』である。


「な、なんだこれは!」

「おいどうした?」

「エールラフィン山山中で巨大な魔力反応!」


保安隊や諸国軍で主に使用されている魔導探知機……いわゆるレーダーは、

物体の発する魔力を感知し、その位置情報を表示する機械である。

そのため、魔力を発さない地球の物質はほとんど感知できないが、

通常のレーダーと違って、魔法の発動などを感知する能力を持っているのだ。


「それは本当か!?

よし、訓練班に連絡して、様子を見てきてもらおう。練習にもなるだろ」


基地から、訓練機『SA-112』が四機発進した。

この機体は単発レシプロ複葉機で、

かつてはルスア帝国軍の主力航空機として使用されていたものの、

旧式化によりそのほとんどが廃棄。

ただ、現在も訓練機として細々と生産が続けられている。

訓練機といっても、ある程度の武装は施されているが。


***

~エールラフィン山・山中~

一方そのころ、香川たち四人はエルラトに襲われながら山を駆け下りていた。


「終わりだ!」


エルラトが、一本の触手を天高く振り上げる。

そして、それを叩きつけようとした直後。

キツツキのような音が響き、何かが触手を貫いた。


「え!?」


四機の飛行機が、レシプロ機独特のエンジン音を響かせながら通り過ぎて行く。


「あれは……飛行機!?」


香川がそう叫ぶ。

飛行機……SA-112は反転し、再度エルラトに攻撃を加えようと機首を向ける。

それを見て、エルラトは舌打ちをしてからこう言った。


「羽虫が」


直後、一機が空中で爆散。

残った二機の片方は謎の力により羽が折れ、墜落。

もう片方はコックピットが赤く染まったかと思うと、

コントロールを失って遠くまで飛んでいき、峰に衝突。爆発した。


「死ね」


エルラトは残った最後の一機を触手で絡めとると、握りつぶした。


***

~ジェレタ半島・ルスア王国保安隊・エールラフェン山観測所~


「全機通信途絶!」

「マジかよおい! 一体何事だ!?」


その時、一人の兵士が駆け込んでくる。


「報告! 地盤強化工事の件でジエータイの方がいらっしゃっています」

「そんなのはどうでもいい! 追い返して――いや、ちょっと待て」

「はい?」

「……よし、応接室に案内してくれ」

「了解!」


***

~エールラフィン山・山中~

エルラトは、四人を逃がさないよう、魔力で土の壁を作って塞いでいた。


「これで逃げられまい」

「こ、これじゃ逃げられん! どうするんや!?」


古賀がそう叫んだ。

しかし、状況は好転しない。


「三日月! あの紙はもうないのか!?」

「一発限りだよ!」

「なんで何発も持っておかないんだよ!」

「こんなことになると思ってなかったもん!」

「じゃあなんで一発は持ってたんだよ!」

「なんとなく!」

「なんとなくってどういう事だよ!」

「知らないよ!」

「はぁ!?」


田中と三日月が言い争っている間も、エルエラは近づいてくる。


「くそっ、万事休すか……」


香川がそう言ったとき。

どこからか飛んできたミサイルが、エルラトを吹き飛ばした。


「ぐあっ!」


土壁への魔力供給が途切れ、それがガラガラと崩れる。

その奥には、大量のヘリコプターが見えていた。


「――自衛隊!」

「面白かった!」


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