第147話 「彼女達」との出会い
今回は、いつもより短めの話になります。
そして春風は、歩夢、美羽、凛咲との出会いについて話し始めた。
詳しく話すとかなり長くなってしまうので、それは別の形で語る事にするが、ザックリ言うとこんな感じである。
まず1人目、歩夢との出会いはというと、春風が5歳の時、そう、まだ春風の両親が健在で、苗字も「雪村」ではなく「光国」だった頃、自身が作った手作り玩具を遊び場に置き忘れてしまい、それを歩夢が家まで持ってきてくれた事をキッカケに、以降は2人で遊ぶようになったそうだ。因みに、歩夢の「家族」との付き合いも、これがキッカケである。
(うん。ここまでは海神さんが話した内容と一緒だな)
それから5年後。春風が両親を亡くし、今の家族である涼司に引き取られ、苗字も「光国」から「雪村」に変わり、以降は「雪村春風」として暮らすようになった。当然、歩夢との付き合いはそのままで、だ。
そして、そこから更に2年が経ったある夜の事、春風がいつものように「師匠」こと凛咲との旅の中で手に入れたガラクタを材料に様々なものを作り、その性能実験をしていると、その最中に起きた「事故」をキッカケに美羽に出会った。その後、美羽を家まで送り届けて、それから彼女に会う事はなかったが、中学の入学式でまさかの再会を果たす事になってしまい、それ以降は彼女とも仲良くなったのだ。因みに、歩夢も春風と同じ中学である。その頃の歩夢は、最初は春風を取られるかもしれないと思って美羽を警戒していたが、美羽と少しずつ話していくうちにだんだんと打ち解けあい、最終的には歩夢も美羽と仲良くなったそうだ。
(うーん。なんという運命の巡り合わせなんだろう)
そして、最後に凛咲との出会いはというと、こちらも春風が「光国春風」だった時の話で、歩夢と友達になってから2年が経った時の事だった。
その当時、春風達の故郷「地球(というより日本)」で、大型施設を狙った連続爆破事件が発生していて、まだ小学校に上がったばかりの春風と歩夢も、その事件に巻き込まれていた。
ただ、「巻き込まれていた」といっても、春風達はその犯人によって爆破された病院の外にいたのだが、中ですれ違った中・高校生くらいの少女ーー凛咲がまだ病院の中にいるのを知って、春風はすぐに病院の中へと入ったそうだ。
(は、春風、なんて無茶をするんだ!)
そして、春風は中で倒れていた凛咲を見つけたが、その頃の彼女は既に生きる気力を失っていたので、中々その場から動こうとしなかったのだが、
「あなたは女の子なんだから!」
という凛咲の言葉にブチッとなって、
「僕は男です!」
と、春風は凛咲に向かってそう怒鳴った。
その怒鳴り声を聞いて、
(ああ、春風。小学生の時点でもう女の子呼ばわりされるなんて)
と、水音がなんとも言えない表情になっていると、
「黙って僕に、救われてください!」
と、幼い春風にそう言われて、
「……うん。わかった」
と、凛咲は顔を赤くしながらそれに従った。
(春風ぁ! 可愛い顔してなんてかっこいいセリフを吐いてんだぁ! てうか、そんなの聞かされたら間違いなく惚れるだろうがぁ!)
と、水音が心の中でそう叫んでいると、
『……そ』
「「ん?」」
(え?)
『それもう思いっきり惚れとるやないかぁあああああいっ!』
というツッコミが周囲からあがったので、
(ですよねぇえええええ!)
と、水音は再び心の中でそう叫んだ。




