第128話 食事と謝罪と、春風からの「お願い」
お待たせしました、1日遅れの投稿です。
その後、水音達は春風が用意した「日本食」を食べた。
出てきたのは2つで、1つは凛咲が地球から持ってきた米を使った「おにぎり」。
水音達はまずそれを一口食べると、「ほぉ……」と息を吐いて、
『塩加減が丁度良い……』
と、一斉にそう感想を言った。
それからすぐに、水音達はもう1つの「日本食」を口にした。
それは、
「名付けて、春風特製『異世界豚汁』だ!」
そう、実は凛咲は米の他にも味噌をエルードに持ち込んでいたのだ。
そしてその味噌と、この世界で手に入れた肉と野菜を使って作ったのが、今春風が言った「特製・異世界豚汁」である。
その豚汁を一口啜った次の瞬間……。
ーーブワッ!
水音達の目から滝のように涙が出てきたので、
「ど、どうしたのみんな!? もしかして、美味しくなかった!?」
と、それを見て驚いた春風がそう尋ねると、
『違う! 美味しすぎて……故郷が見えた』
と、水音達は泣きながらそう答えた。
それから楽しいひと時が過ぎて食事が終わると、春風はイヴリーヌにアメリア達の「今後」について尋ねたが、
「わたくしではここで全てを決める事は出来ませんので、お父様……ウィルフレッド陛下と相談するという事になりました」
と、イヴリーヌは本当に申し訳なさそうな表情でそう言い、最後に「申し訳ありません」と、深々と頭を下げて謝罪した。そんな彼女の姿勢に周囲がオロオロしている中、
「ヘリアテス様にアマテラス様」
と、イヴリーヌがヘリアテスとアマテラスに向かってそう声をかけてきたので、
「ん? 何かしら?」
と、アマテラスがそう返事すると、
「この度は、わたくし達ルーセンティア王国がしでかした事によって、この世界だけでなくアマテラス様の世界にまで多大な迷惑をかけ、無関係な歩夢様達をこちらの都合に巻き込み、更には春風様にまで大変なものを背負わせてしまい、誠に申し訳ありませんでした」
と、イヴリーヌはそう言って深々と頭を下げた。
それを見て周囲がオロオロしていると、
「はぁ……。私は、女神失格ですね。この世界の人達に良くしてもらってるだけでなく、こうして面と向かって謝罪までされているというのに、私の心の中では、『許さない』という暗い感情が、今も炎のように燃え盛っているのですから」
と、ヘリアテスは溜め息を吐きながらそう言い、
「そうねぇ。私……というか、私達地球……いや、正確には『日本』に神々も、今回のルール無視の異世界召喚にはすっごい怒ってるし、春風君にもやば過ぎるものを背負わせてしまったって自覚もあるしねぇ」
と、アマテラスも「どうしたもんか」と言わんばかりの表情でそう言った。
その後、何やかんやで食堂内が暗い雰囲気になったので、
「アマテラス様! ヘリアテス様! ちょっと失礼します!」
と、春風がアマテラス達に向かってそう言うと、
「イヴリーヌ様、お顔を上げてください」
と、今度はイヴリーヌに向かってそう言った。
その言葉にピクッと反応したイヴリーヌに向かって、春風は口を開く。
「確かに、俺達異世界人を巻き込み、俺達の故郷までも危険に晒したあなた方や、あなた方が敬う『神々』を、俺は許せませんし、『絶対に償いをさせる!』という思いもあります」
その言葉にイヴリーヌが「そう……ですよね」と震えた声でそう言う中、
(春風。まぁ、そうだよね……)
と、水音も「やっぱりな」と言わんばかりに表情を暗くしていると、
「ですが、この世界で暮らして……と言ってもまだ2ヶ月ですが、良い出会いもありましたし、かけがえのない大切なものも出来ましたし、もっと言えば『人々から信仰を奪いたくない』って思ってもいるんですから」
と、春風はそう話を続けたので、
(は、春風!)
と、水音は少し泣きそうになり、その後ふとチラッと周りを見ると、
「うぅ……雪村ぁ」
「ゆ、雪村君……」
と、進らクラスメイト達までもが泣きそうな表情になっていた。
更にその後、春風は首を横に振った後、
「ですからぁ、あおのぉ。もしよろしければ、イヴリーヌ様が知ってるウィルフレッド陛下や、マーガレット王妃様にクラリッサ姫様の事とか……というより、ルーセンティア王国について、教えてほしいんです」
と、ニコッと笑いながら言った。
その言葉にイヴリーヌは「え?」と首を傾げ、
(は、春風。何を言ってるんだ?)
と、水音も頭上に幾つもの「?」を浮かべた。
すると、春風は水音達を見て、
「勿論、みんなからも、みんなが知ってるルーセンティア王国について教えてほしいんだ。ほら、俺ってば、この世界に来て早々にあそこ出て行ったから」
と、申し訳なさそうに頭を掻きながら言った。
その言葉に誰もがポカンとなり、
「オイオイ……」
と、水音が呆れ顔でそう呟くと、イヴリーヌはクスッと笑って、
「はい。わたくしでよろしければ」
と、春風に向かって笑顔でそう言い、彼女続くように、
「……ったく、しょうがねぇなぁ」
「うん、良いよ!」
と、進と耕も、春風の言葉に呆れつつも笑顔でそう言った。
そんな彼らに向かって、
「はは、ありがとう」
と、春風は笑顔でお礼を言った。
そんな春風を見て、
(やれやれ。異世界に来ても、やっぱり春風は春風なんだよなぁ)
と、水音は呆れ顔になりながら、心の中でそう呟いた。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の展開を考えていたら、その日の内に終わらせる事が出来ず、結局1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




