第125話 「戦い」の映像・4
遅くなりました。
それから春風(過去)とレナ(過去)は、ギデオン(過去)に対して猛攻撃を繰り出していた。
前衛ではレナ(過去)が剣や獣(狐)の爪を用いた物理攻撃で攻め、後方では春風(過去)が攻撃魔術と強化魔術を用いてレナを援護した。
「お、おお、どっち凄い攻撃だなぁ……」
「いや、それだけじゃないよ」
「うん、雪村君とレナさんの連携も凄いよ」
「そうだな。ここまでお互いを信頼してなくちゃ、あれほどの連携はそう簡単に出来るものじゃないぞ」
と、進らクラスメイト達がそう感心したように、どちらも激しい攻撃のうえに、そこに2人の息のあった連携プレーも加わっていたので、ギデオン(過去)は最初は涼しい顔でそれらを捌いていたが、だんだんと苛立ってきたのか……。
ーーええい、鬱陶しいわぁ!
と、ギデオン(過去)はそう叫びながら、怒りに任せて持っている剣を思いっきり振るった。そしてそれをレナが受けたが、その一撃が余程強かったのか、レナは思いっきり吹き飛ばされてしまったので、
『あぁ、レナさんが!』
と、それを見た水音達が大きく目を見開いていると……。
ーーアクセラレート!
と、自身に風属性の強化魔術をかけた春風(過去)が、ギデオン(過去)に向かって突撃した。
それに気付いたのか、ギデオン(過去)は「させんわ!」と言って春風(過去)に向かって斬撃を飛ばした。当然、春風(過去)はそれを魔力を込めた杖で防御したが、斬撃の威力が大きかったのか、杖は弾かれたかように春風の手から離れた。それを見て、
「あぁ! 春風の杖が!」
と、水音は「もう駄目だ!」と言わんばかりに悲鳴をあげたが……。
ーーま、だ、だぁあああああああっ!
と、春風(過去)がそう叫ぶと、なんと自身の左腕に装着している銀の籠手から短剣の刃を出現させたのだ。
「あ、籠手からナイフの刃が!」
「おお! あの籠手仕掛け付きかよ!」
と、それを見たクラスメイト達が驚いていると、なんと春風(過去)はその短剣の刃に風属性の魔力を纏わせたのだ。
そして次の瞬間、短い短剣の刃は、まるで長剣の刀身のように長くなった。それを見て……。
ーー何!? まさか、「魔剣」の類か!?
と、ギデオン(過去)が驚く中……。
ーーくぅらぁえええええっ!
春風(過去)は長く伸びた刀身を振るって、ギデオンの鎧を十文字に切り裂いた。
それを見た水音らクラスメイト達が、
『おお、凄い!』
と、驚きのあまり目を大きく見開いていると……。
ーーまだまだぁあああああっ!
と、春風(過去)がそう言うと、今度は自身の右拳に炎を纏わせ始めたので、
(な、何だ? 何をする気なんだ春風!?)
と、水音が更に大きく目を見開いていると……。
ーーまずコイツはぁ! お前ら理不尽すぎる事を言われた俺の怒りぃ!
と、春風(過去)はそう叫んで、その炎を纏った右拳で思いっきりギデオン(過去)の切り裂かれた鎧の部分、正確には肌が露出している部分を殴り付けた。
『おぉ! 怒りの一撃ぃ!』
(ああ。攻撃から春風の凄まじい怒りが伝わってくる)
と、それを見たクラスメイト達が感心していると……。
ーー次にコイツはぁ! お前に全身を切り刻まれたアメリアさんの分!
と、春風(過去)はそう叫びながら、ギデオン(過去)のダメージを受けた腹部に向かって更なる一撃を与えた。
それを見て、
(ああ、春風。アメリアさんの事凄く怒ってたんだなぁ)
と、水音は心の中でそう感心し、
「良いぞ良いぞ雪村ぁ!」
「もっともっとやっちゃええい!」
と、女子クラスメイト達が春風(過去)の応援をしてきたので、
「ちょ、ちょっと皆さん、落ち着いてください!」
と、イヴリーヌが止めに入った。
その後……。
ーー最後にコイツはぁ! 最後にぃ! この一撃はぁあああああ……!
と、そう叫びながら先ほど以上の大きな炎の拳を作り上げた春風(過去)は……。
ーーこの一撃は! 17年前にお前に殺されたぁ、グラシアさんのぶんだぁあああああああっ!
その大きな炎の拳を、ギデオンに思いっきり叩き込んだ。
その瞬間、ドォンと大きな音が入り、春風は吹き飛ばされただけで終わったが……。
ーーぐ……あ……あぁ……。
と、ギデオンがそう呻くと、白目をむいて思いっきり仰け反った。
それを見て、
(き、決まったぁ!)
と、水音は心の中でそう叫びながら大きく目を見開き、
「や、やったーっ!」
「す、凄いや雪村君!」
「良いぞ雪村ぁ!」
と、進達が喜びの声をあげた次の瞬間……。
ーー……熱いな。
と、呟くギデオン(過去)の声が聞こえたので、
『……え?』
と、水音達は一斉に首を傾げた。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えていたら、その日のうちに終わらせる事が出来ませんでした。
本当にすみません。




