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友達の彼女の告白を断ったら、お断り屋にスカウトされました!  作者: なつのさんち


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13/212

事後、全裸、土下座

本日2回目の投稿です。


10/26 感嘆符後のスペース追加、三点リーダーを偶数に変更、ルビ等その他追加修正

「すみませんでした!!!!!」


 ホテルの一室で俺は、服も着ずに全力の土下座をして謝罪する。


「だ、旦那様、お顔をお上げ下さい!」


 メイド姿の紗雪さゆきさんが気遣ってくれるが、いやいやそんな訳には行かん。

 俺はとんでもない事をしてしまった。我を忘れて欲望と野獣と本能に身を乗っ取られていたとしか思えない。


「紗雪ちゃんの言う通りです、何も悪くないですよ。私達全員嬉しく思っておりますよ」


 緑色のワンピースに着替えた牡丹ぼたんさんがフォローしてくれる。しかし、しかし!


「確かに強引過ぎる所はあったけれど、それもそれでイイわ……」


 タオルケットに身を包み、やや憔悴した様子の瑠璃るりさんも声を掛けてくれる。


「すみませんでした! 調子に乗り過ぎました!! 許して下さい何でもします!!!」


 俺に出来る事なら何でもします! 許してもらえるのなら何でも!!


 瑠璃さんと牡丹さんの口ぶり・そしてその見目麗しい姿からして、2人は明らかに成人していると見受けられる。

 だがしかし、だがしかし! 紗雪さんは成人どころか俺よりも年下だとしか思えない。

 つまり、彼女は高校生だと言う事だ。何とかこの場を乗り切らなければ、最悪俺には前科が付く。

 家族を失い、さらには前科者になるなどこの先どうやって生きて行けばいいのかと……。


「そう、じゃあとりあえず3人でシャワーを浴びに行きましょうか。牡丹は入ったのよね?」


「ええ、私はお先に浴びてしまいました、ちょっと残念ですね……」


「それでは旦那様、今度こそお背中をお流し致します」


 俺は瑠璃さんと紗雪さんに両腕を掴まれ、浴室へと連行されそうになる。いやいやちょっと待って下さい。

 彼女すらいた事のない俺が美女と美少女に腕を掴まれて浴室へ連行? おかしいでしょ!!


「無理無理、マジで無理です! これ以上未経験な事が起こったら頭パニックになりますってば!!」


「これ以上……?」


「未経験な事……?」


 瑠璃さんと紗雪さんが何やら驚愕と言った表情で俺を見つめる。


「今何て言ったかしら……?」


「だからね、これ以上今までの人生で経験した事のない事を俺にさせるなって言ってんですよ!!」」


 後がない状況だからなのか、それとも大人の階段を昇ったからなのか、全力のお断りを見せられた気がする。


優希ゆうき君、それ本当に言ってるの?」


「本当ですよ……」


「旦那様、今日が初めてだと言う点が重要なのですが……?」


「ん? ええ、だから今日が初めてですってば」


 そんなに何回も聞き返すような内容だろうか。ただ今日までそういう経験がなかった、と言うだけではないか。

 何か問題でも?

 両手を顔の前で組み、キラキラとした満面の笑みでこちらを見つめる紗雪さん。何? 何でそんなに嬉しそうなの?

 瑠璃さんと牡丹さんは顔を寄せ合ってこそこそと喋っている。2人とも顔を赤らめて、憔悴しながらも恍惚とした表情を見せている。表現力豊か過ぎるやろ!


 3人がぼんやりとしている間にちゃちゃっと1人でシャワーを済ませてしまった。バスタオルで身体を拭き、いつの間にか用意されていた服を着て3人の元へと戻る。


「あぁあぁ、まだちゃんと乾いてないじゃないの。ほら、頭を拭いてあげるわ」


 ソファーに腰掛けると瑠璃さんが俺の肩からバスタオルを取り、頭を拭いてくれる。牡丹さんと紗雪さんは両サイドから俺の腕を手に取り、保湿クリームのようなものを塗ってくれる。

 まるで王様にでもなったかのような扱いだ。


「すみません、何か」


「いえ、旦那様の喜びが私の喜びですので」


 いや、よく分かりませんんん。


「それにしても、優希君がまさか初めてだったとは、ねぇ……?」


「またその話ですか? もういいじゃないですか初めてだったとしても」


「本当に? 高校は男子校だったとか?」


「いえ、普通に共学でした。男子の方が割合が多いとかもないですね」


 3人が口ぐちに信じられないだとか、周りの女共は何をしてたんだとか、ファンクラブの圧力がとか好き勝手言ってる。

 俺はそんな特別男前じゃないですよ?


「ん~、優希君、もしかして幼馴染の女の子とか、いた?」


「ええ、よく分かりましたね。親同士が仲良くて、生まれてすぐから一緒でした。保育園から小・中・高と同じ学校に通ってましたよ」


「「「あぁ~なるほどぉ~」」」


 何がなるほどなのかと。そしてあぁ~の後には読点とうてんを付けろと。


「さぁ、何故優希さんに彼女がいたことがなかったのか解明されたと言う事で、さっきのお話の続きをしましょうか?」


 牡丹さんが場を仕切り直すと共に、俺も意識を切り替える。そう、どうやったら許してもらえるか、その続きの話だ。


「優希さん、あなたは先ほど何でもしますと仰りました、そうですね?」


 ごくりっ、唾を飲み込んでから、ゆっくりと頷く。それを見た牡丹さんがニッコリと笑顔を浮かべ、


「それでは、この書類に署名と捺印をお願いしますね」


 瑠璃さんの経営する店(お断り屋)との契約書を差し出した。



明日も22時と23時の2回投稿するつもりです。

評価・ブックマークよろしくお願い致します。


活動報告も地味に更新してますので、気軽にお声掛け下さいませ。

また、もう少しだけ先になりますがプレイヤーとしてどんなお客様とどんなシチュエーションでプレイが見たい⁉みたいなリクエスト企画なんてやってみようかなぁと思うんですけどいかがでしょうか?反応良さそうなら実際にリクエストを募集したいと思います。


今後ともよろしくお願いしますねー。


9/6 R15指定相当へと描写を変更致しました。

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