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エレメンタルワールド  作者: ゆめみじ18
2020年~原典(オリジン)~

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001

 第1章 エレメンタルマスター


 あなたは神を信じますか?

これはもし信じた場合どうなるかという、そういうお話。


 ある時、神様は12人の星座達に言いました。

雲竜井蛙うんりゅうせいあ。想像を超えろ、想像できる全力で。でなきゃ相手に失礼だ……。気は熟した! さあ、世界を遊びつくせ!」

 そして、ここに【神のゲーム】が完成した。さあ、始めましょう。最も新しき神話を。


 1年後。観測可能な宇宙を超えたとある惑星、楽園エデン。

『第一回エレメンタルマスター優勝者は、ブロード選手に決まりましたー!』

 大会の会場を埋め尽くすほどの観客の歓声が聞こえる。わああああああっとけたたましく、けれども活気に満ちた歓声の中、実況者が言う。

「宇宙最強の称号を獲得したブロード選手には神であり、このゲームの制作者、そして現チャンピオンのミュウ選手への挑戦権が与えられます」

 審判が合図をする、レディ……。

メダルを親指で弾き宙へ浮かす。飛んだメダルは回転し。トリガーから、扇形の光が空へライトアップ。水中にダイブしたかのように光の中で遊泳。空中で静止する。静止したメダルはパリィン! とメダルサイズから、手のひらサイズへ大きくなり。コンペイトウのような形に変貌。水晶の結晶体のような透明感と、ダイヤモンドのような煌びやかさを輝かせ。西部劇の拳銃を抜くような緊張感と構えで、ヒーロー戦隊のお約束変身シーンでの、前動作をした後。

ブロードとミュウは声を合わせる。

「「エレメンタル」」

 拳銃を抜くように水晶を割る。審判が「ファイト!」っと告げる。

「「ドロ―!」」

 わあああああああ! 観客者達の歓声が聞こえる、大盛り上がりだ。そして時間が経過する……。

 あああぁ……と観客の喜びの声と残念がる悲痛な叫びが混じり合う歓声の中、実況者が白熱の決戦を生中継で伝えるが、その出来事は一瞬過ぎて観客が白熱する前に終わってしまった。

 正確にはミュウがブロードの過去に負った痛みや傷を全部今に蘇らせた『タイムショック』と言う技を叩きだしたからだった。

「あーっとやはり強い神様ミュウ、ブロード選手、手も足も出ない!」

 少女ミュウは倒れた男ブロードを最悪な感情と共に見上げながら、寂しそうな態度で告げる。

「つまんない」

 倒れたブロードは、最後まで立ってられるのは、基礎からしっかり作った奴だけだと言わんばかりに起き上がり。微笑と強がりとは違う確信をもった態度で声を絞り出す。

「おもしれえ……! お前がつまらないと言うたびに俺は面白いって言ってやるよ。人知を超えたその先へ俺がつれていってやる!」

 ミュウはその言葉に対して苦悶が徐々に変わり、不敵な微笑を掲げ、含みのある態度で喜ぶ。

「はん、そいつは楽しみだ、はてさて。それは本当に実現可能なのか……」

「間さえ貰えたら、この大乱闘で味わった痛みを敗北感プラスして写真付きでプレゼントしてやるよ!」

「ふむ、それなら合格じゃ」

 かくして第一回エレメンタルマスター大会は終わりを告げ、次のステージへの幕が上がる。


 数日後。創造歴2020年、遥か彼方の地球で。花の国、ツリー県ルミネ市。山と海に挟まれた町並み、ここに一人の少年の物語が動き出そうとしている、少年の名はリクション=S=リスク。

 主人公、リスクは考えなしに考える。面白いとつまらないで言うと日常はつまらない。毎日同じことの繰り返し、つまらない。だからうちは面白いことを探すために、毎日家を出る。外は毎日が冒険で、新しい事を探して外を駆け回る。家の中にずっといるのは気がめいってしまうので嫌だ。しかしだからといっておなかが減ったら家に帰る、そんな毎日の繰り返し。宗教の勧誘とかで耳にする言葉。あなたは神を信じますか? うちは信じる。だってこんなつまんない日常の中、神様なんて居たら面白そうじゃないか、ゲームみたいに最終的には神を倒してみたいと思う。そんなつまんない日常の中に刺激が欲しい、そんな事を考えるうちは、いつものように目覚まし時計にうなされながら起きるのだった。

 朝、彼は寝ている。自分で起きようとする気配は全くない、目覚まし時計もセットしているのだがその役目を果たしていない。ピピピピピ、と音はけたたましく鳴るのだがそれを無意識に反射的に消してまた寝てしまう、もはや日常茶飯事な出来事なのだ。そしてこれも、いつも通り。だが今回は初の転校生という大事な日なのだが、彼はようやく目を覚ます。

「やべ―遅刻だ―! いってきま―す!」

 朝のおはようを通り越しての第一声は「遅刻だ―」である。親に何故起こしてくれなかったのかそんなことを聞く暇すら惜しいと思っているようなそんな登校風景だ。走るリスク、そして路地から人影がゆらりと、リスクの前に現れる。普通の人間ならすれ違って回避できるところだがリスクは道を譲るという思考が無く、急いでいたこともあり譲る気が無かった。

「うおおおどけ―!」

 ガン! っと木刀が飛び出す、リスクの頭に直撃した。すこし間を置いてから木刀をふり抜いてきた少女、神楽スズは答える。

「あのねぇ……あんたがどきなさいよ」

 少女の姿に釘付けになるリスク、だがそれでもすぐに立て直しあた。

「うるせえ―なんだお前」

「何だって何よ、あんたが突進してきたんじゃないウシみたいに」

「ウシとは何だ」

「ウシじゃない。ただ直線に走って前に人がいることも知っていながら「どけ―」ですまして少しは避けるとか学習できないのあんたは」

「大体ね、あんたそんなに急いでどこに行こうとしてんのよ!!」

 若干の迫力にびっくりするリスク、まさか初対面でこんなに怒られるとは思ってもいなかったのだ。

「いや……ルミネ小学校だけど………」

「はあ? ルミネ? 何言ってんのあんた? ルミネにあんたみたいなやついないわよ! 私はね、生徒323名の顔と名前がインプットされてるのよ!」

「いや……だから転校生なんだよ俺はよ……」

「転校生?」

「そう」

「ぷうあはははははは」

「な……何で笑っているんだよ」

「だってあんたがあのフランケンシュタイン=フルコースの変わりだなんて、可笑しくて可笑しくて」

「だれだそいつ!」

「じゃあ一緒に行こっか、こっからなら234歩で十分間に合うし。でもこれでわかったでしょ、あたしが上で、あんたが下ってことが」

「何もんだ、お前……」

 しばらく二人で歩道を歩く、スズが気になったのでリスクに語り掛ける。

「あなたなんて名前?」

「リクション=S=リスク、世界一の武道家になる男だ」

「私は神楽スズ、スズって呼んでね」

「スズって呼べばいいんだな」

 リスクはスズの耳元を見る、耳たぶには小さな鈴がチリンチリンと囁くように音が鳴る。

「そうよ」

「何それ」

「何が?」

「その鈴」

「イヤリングよ」

「なんだそりゃ何でスズが鈴つけてんだ」

「別にいいでしょそんなこと」

「それに」

「何よ」

「木刀は?」

「しらない」

 そんな他愛もない会話を続けていたら、学校へ到着した。


とある宇宙の小さな宇宙船、決して豪華ではないが4人家族が3グループ入る大家族12人全員入れるくらいのスペースがある。そこに高校生ぐらいの少年ブロードと、レイシャという同年代の少女が乗っていた。

「何? ルミネ小学校へ行きたい?」

「うん、ほら大会も終わってそのあと片付けとかで色々と忙しかったじゃない、色々なところに冒険もしたし色々な星にも行った。だから、たまには息抜きっていうか」

「久しぶりに里帰りにでも行きたいっというわけか」

「そう、それそれ一緒に行こう」

「しばらく地球に帰ってなかったもんな~、それにレイシャの提案じゃ断れないな」

「やった―! じゃあ行こう」

 内心浮かれているが、実は久しぶりのデート気分なのであった。


 場面変わって再び学校。ここでリスクとスズは思いもよらなかった事に遭遇する。

 リクション=S=リスク、神楽スズ、ブロード、レイシャ4人が学校へ集結する。それぞれ二人組は赤の他人である、その時キーンコーンカーンコーンと学校のベルが鳴る。

学校のグラウンドに結界が貼られる。まるで世界から隔離されたかのように止まってしまっている、時が止まったかのようだ。その中で動いているのは、偶然居合わせた4人だけ、そこへ黒い闇が発生した。その中から、女の黒魔道師のような姿の人物が現れた。黒魔道クラウンがレイシャ目がけて攻撃してきた、危ないと思い構えるブロードだったが。武道に長けたリスクとスズが殺気を感じ、いち早く敵の攻撃をガードした。「大丈夫か! に―ちゃん達」と叫ぶリスク、余計なことをしやがってと思うブロード 敵の事を観察するスズ、突然の事に面食らうレイシャ。

「何こいつらが持ってるあの腕時計、見たこと無い形状。何故襲ってきたの? まずこいつらの目的は何?」

 ぶつぶつと考えを口ずさむスズ。黒魔道師クラウンは初対面の4人に対して、軽く挨拶する。

「やっと会えたわねブロード! レイシャ! 我が名はクラウン! 巫女ヒミコ様の命によりレイシャを抹殺する!」

 そこへブロードが……。

「狙いはレイシャか、なら手加減はしね―ぜ!」っと腕時計型の『何か』を取り出す

「エレメンタル! う!」

 そこへレイシャが心配そうな声で言う。

「どうしたの大丈夫ブロード!」

 苦しそうにブロードは言う。

「この前の戦闘が響いちまったようだ」

 それを見て、敵のクラウンは……。

「な~んだクラちゃんがっかり―、てっきり「時の騎士」が相手をすると思って、この魔界の上級騎士アイアンゴーレムを呼んだのに~。これじゃあエレメントの無駄使いじゃない」

とがっかりしたような声で言う。そのあわただしい内容にリスクとスズは身構える。

「なんだか知らね―が、お前悪党だな! 悪い奴はうちがゆるさん!」

「抹殺なんて穏やかじゃないわね。それにこの学校での風紀を乱す奴は、生徒会である私が許さない!」

「おまけにいるのは、ただの子供が二人……」

 ブロードは子供たち二人に対しても。

「おいお前ら危険だ、逃げろ」

「嫌だね! 逃げない!」

「同じく、子ども扱いされたことに対して私は怒ってません」

 うおああああああっとアイアンゴーレムに突進する二人。どう考えても勝てないと思い、鬼気迫る想いで心配するレイシャ。

「危険よ! ただの子供が相手を出来るようなものじゃ…」

「アイアンゴーレム召喚!」

ゴオオオオ。と鋼鉄の鎧を身にまとった巨兵が、魔法陣の上から出現した。子供二人に乱暴に剛腕な腕を上げ攻撃を繰り返す。とても子供二人で敵う相手ではない、それに対し何の前触れも無く、キレたリスクは……。

「畜生、おい卑怯だぞ! 本人は戦わないなんて、素手で勝負しろ―!」

「素手で? ふふふいいわよ」

 敵のクラウンはじゃんけんのパーで、リスクはグーで受け止めた。

「喧嘩なら負けねえ! う!?」

「ははは無理無理! 何故なら、神のゲームであるエレメンタルマスターを持ってない、レベル0の時点で勝ち目なんてないのよ! 私のエレメンタルマスターのレベルは10! 1レベルで人間一人分の腕力になる! つまり目の前にいる人間、は人間10人分の腕力を持ってるのよ! 普通の大人でも勝てないわ!」

「じゃあそのエレメンタルを破壊すればいいのね!」

 と勢いよくスズは、クラウンの腕時計型のゲーム機「エレメンタルマスター」へ攻撃しようとした。

「無駄よ! 身体能力全てが10倍! 反射神経だって並みじゃないわよ!」

 すかさずクラウンは迫ってきたスズをはたく、はたくだけで相手にとっては致命傷だ。

「キャア!」

「スズ! この野郎!」

「待て二人とも! 俺達のを使え!」

「え!?」

リスクがもしかしてクラウンと同じものを持ってるのか? と反射的に声を出す。

 それをクラウンはみてヤバイと感じ「させるか―!」とアイアンゴーレムを使って攻撃をする。しかし、好機と考えたスズが「それを私がさせない!」とリスクとアイアンゴーレムの間に、木刀を使って割って入ってくる。

「スズ!?」

「今よ! 早く腕時計をつけて! これは貸しよ!」

「え、おかし?」

 リスクの素のボケにスズは激怒した。

「借りを返せよって意味よ! さっさとエレメンタルマスターをつけなさい!」

 焦り走りながら、リスクは言う…。

「は―い!」

 ブロードは、リスクに腕時計型のゲーム機を渡す。

「使い方は~……」

「わかった!」

 リスクはわかったっと言い、トリガーを腕へつけた。一緒に渡されたコイン。

メダルを親指で弾き宙へ浮かす。飛んだメダルは回転し。トリガーから、扇形の光が空へライトアップ。水中にダイブしたかのように光の中で遊泳。空中で静止する。静止したメダルはパリィン! とメダルサイズから、手のひらサイズへ大きくなり。コンペイトウのような形に変貌。水晶の結晶体のような透明感と、ダイヤモンドのような煌びやかさを輝かせ。西部劇の拳銃を抜くような緊張感と構えで、ヒーロー戦隊のお約束変身シーンでの、前動作をした後。

「エレメンタル!」

 西部劇のガンマンが、拳銃を抜くように水晶を割る。

「ドロー!」

 エレメンタル発動、能力は風。学校全体が風で満たされる、木々が揺れる。木の葉がザワ……ザワ……っと囁く。

 クラウンは自分のトリガーの表示をみた、リスクのレベルを知りたかったからだ。

 リクション=S=リスク 能力風 100000000レベル。

「!?………いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、十万、百万、千万………一億レベル……!?」

「おい……嘘だろ何でそんなにレベルが高いんだ……」

「これはもしかして…リスクくんの潜在能力?」

「兎にも角にもリスク、地面に向かって軽くグーパンチしろ、それですべてにケリがつく」

「? おお!」

 リスクは軽く地面をパンチする、すると突然地面がまるで空手のかわら割りのようにグランウンドが真っ二つに割れた、次にグラウンドが風で円形にでかいクレーターが出来るほどの衝撃波が炸裂した、その衝撃波でアイアンゴーレムが粉々に砕け散った。

 エレメンタルマスターは心の闘い、ブロードが使っていたエレメンタルマスターの、レベルを知りクラウンは驚きと絶望を同時に味わい。その心の揺れ動きがアイアンゴーレムをボロボロに崩れ去ったのを表している。もっとも例え精神状態が最高潮でもまるでプリンを食べるかのように負けるとは思うが、この空を切る空振りだけで十分すぎる威力を持っていたのだ。空は割れ下降気流が地面に衝突し四方に広がる風の災害を引き起こした、とたんにゴオオと暴風が引きおこる。……決着がついた。

 結界を貼っていたこともあり、というか相手が結界を張ってくれていたおかげだが。エレメンタルマスターの修復機能で、すべての建物が元通りに戻ってくれていた。もし結界を張っていなかったら大惨事である。黒魔道師クラウンはそそくさと退散してしまった。

 4人は場所を変え、ブロード家のお寺へ上がり込むことになった。ルミネ小学校を卒業している二人は、この学校の近くに住んでいる。

「改めましてよろしく、レイシャよ」

「ブロードだ」

「神楽スズです」

「リクション=S=リスク」

 レイシャは疑問に思ったのでリスクに質問する。

「リスクって変わった名前ね」

「それは違うぞ! 危険を恐れないって言う立派な意味があるんだ」

 スズは今回起こったことを思い出しながら言う。

「それにしても……まるでダウンバーストね」

「ダウンバースト?」

「下降気流が地面に衝突した際に、四方に広がる風の災害。それがダウンバーストよ」

「うっし決めた」

「何が?」

「あの必殺技の名前はダウンバーストだ!」


 こんにちは、神楽スズです。今回私は不思議な体験をしました。転校してきた謎の転校生リスクと学校で出会ったブロードさん、レイシャさん、そして謎の魔導士。なんだかおかしな世界に迷い込んだようです。その人たちが手に付けている腕時計型のゲーム機、それがエレメンタルマスター。彼らは何やら抹殺やらゲームらしからない事を言っていましたが、はたしてその真相とは。といった感じで今回の物語はスタートします。

 場所はブロード家のお寺。草木は手入れされていなく放置され、人の住んでいる気配は無い。そこへリスク、スズ、ブロード、レイシャはやってきた。

「そういえば言ってたわね「巫女ヒミコ様の命により抹殺する」てヒミコって誰?」

「そいつが悪の親玉なんだな!」

「ヒミコ…聞いたこと無い人物ね」

「何にしてもレイシャを傷つける奴は許さねえ」

「ブロード……ありがと」

「お……おお」

「いきなり凄まじいノロケ、そもそもあなたたち何者?」

「そうね、それも説明しとかないと、彼女の事も言っておかなきゃだし」

「彼女のこと?」

「ねえ二人とも神様って信じる?」

 レイシャに対して聞かれた質問に「信じる」「信じない」っと答えを短く返すリスクとスズ。

 二人で全く違う意見が出てきた。神様というと宗教勧誘と何かしら誤解されがちだが。地域や国によっては全く異なるし、そんなことを言い出したら日本には八百万という無数もの神様が出てくる。

「ちなみに何で?」

「なんかいそうな気がするから」

「神様なんてそんな非現実的存在いるわけないでしょ」

 全く意見の食い違う二人にすこし驚きながら、レイシャは事のあらすじを説明する。

「ふうむ、よろしい。それを踏まえたうえで私の事を説明するね」

 レイシャは語りだした、自分が歴史的に代々受け継がれる巫女さんだということを。そこでは神下ろしという儀式があり、神様を体内に憑依してお告げを聞くというものだ。現代日本である為に今では古いしきたりのようになり、祭りごとぐらいでしかその儀式をやらないとされている。

「まあなんやかんや言ったけれど。本当は、お祈りをするだけで入れ替われるんだけどね」

 っとレイシャは簡単そうにリスクとスズに話す、そして実際にやって見せた、パンパンと二拍手し、そして一礼する。祈る、神様に頼み事をするかのように…。すると、レイシャの束ねている長い髪の毛がスルスルとほどけて結んでいた髪が自由になった、そして。

「ほい、呼んだかえ」

 若干リスク達2人より年下の、幼稚園児っぽい口ったらずのロリ声に変わった。あっけにとられるリスクとスズ。ファンタジーだと、無駄に歳を食ったロリ神様のようなそんな雰囲気だ。

「ちょっと雰囲気変わったな」

「え?何? 二重人格?」

「あ―! そうだそうだ! ブロード! 今度の大会の予選の仕方考えたぞ!」

 とブロードに嬉々として語る、まるで子供が新しいおもちゃでも見つけたかのように。そして見つけたから一緒に遊んで欲しそうにだ。ブロードは何かめんどくさそうに「何だよ……」っと返す。ミュウは、メモ用紙にさらさらと文字を描き始めた。説明するのは紙の方がいいと判断したらしい、そしてそれを3人で見る。

 予選、十二の課題。最初は一人を救え、次は二人を救え、次はチームを救え、次はクラスを救え、次は学校を救え、次は市を救え、次は県を救え、次は国を救え、次は地球を救え、次は月を救え、次は太陽系を救え、次は銀河系を救え、本戦出場、本戦はトーナメントにて行う。

「……なんだこれは、子供のらくがきか……」

「ふふふ……、我が一晩中うんうんうなって考えた最高のアイディアだぞ! どうじゃ! すごいだろう!」

「ツッコム奴が俺しかいないから突っ込ませてもらうぞ……まて! 何だこの課題は! 最初の方はなんか出来そうな気がするが、最後の方とかもうわけわからんぞ!」

「知らん! 先に言っておかないと後から規模がでかすぎると苦情が出てきて、しょうがないから予選を設けるようになったんじゃよ!」

 混乱したスズが横槍を入れる。

「まって、これ何……大会?」

「第二回エレメンタルマスター大会の予選表じゃよ」

「格闘大会みたいなものなのか」

「そうそう、このゲーム機エレメンタルマスターを使ってな。それの一番を決める闘いじゃ」

「そいつらってつええのか!」

 リスクは目をキラキラと輝かせる、ミュウは同じく目をキラキラさせながら答える。

「超強いぞ!」

「この本戦トーナメントで優勝したらどうなるんだ?」

「最強の称号、エレメンタルマスターを名乗ることができる!」

 リスクはかなりテンションが上がる。

「うおお! うちワクワクしてきたぞ―早く闘いて―!」

「その意気じゃ! ……っと―、セバスチャン!」

 そう言いパチンと指を鳴らす、とたんに70歳ぐらいの老人が黒い紳士服姿で現れる。

「は!」

「セバスチャンには私の世話係をさせている、あと今大会の運営など、この運営が結構大変なのだが……」

 リスクとスズは頭に疑問符を浮かべ不思議そうに感じる。

「最後にわらわの護衛達を教えといてやろう、こい! 神聖12星座」

 突然黒マントのやから達が12人ずらっと集まった……、顔はフードを被っていて素顔までは見えない。

「わらわを守る12人達じゃ、こいつらはさっき話した本戦のトーナメントの出場者で上位に入る実力者達だ。まあ性格に難があるやつも結構いるが、わらわが呼べば集まってきてくれる」

「リスクとか言ったかそなた強いやつと戦いたいんだったな、じゃあ近いうちにこいつ等とも戦うかもしれん期待して待ってろよ」

「うん! わかった!」

「スズとやら、どうも私が神様だ! 以後よろしく」

「はあ、どうも……」

「ああそうだ、お前らなんだか面白そうだし、折角だからエレメンタルマスターの大会に参加するか? なあに私はエレメンタルマスターを広めるために世界中を旅してるんじゃ。じゃからお前さんたちに新しいトリガーを渡しておく。困ったときはレイシャとブロードに聞くといい。ちなみにリスクの能力が風でスズの能力が神経だ」

 そう言いリスクとスズにトリガーを渡した。

「神経?」

「身体能力が上がるタイプの能力じゃよ、レイシャも神経を操る能力者だ」

「ではまた何かあればその時に、さらばだ―! あ―はははははははははははははは!」

 ミュウはそう言いレイシャは高らかに笑って見せた……そして少し間を置いた後平静を装いほどいた髪をまた縛った。若干シュールというかコミカルさが見て取れる。

「まあざっとこんな感じね、ちなみに今のエレメンタルマスターはブロードだから」

「ええ―! お前そんなにすごいやつだったのか―!」

 

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