やっぱり揉めました
昼飯が終わり、俺は巨人の姿で見回りをしていた。
着慣れた熊スーツだ。
「ウォーン」
フォレストウルフの遠吠えが聞こえる。
俺んちの周りに何か敵が入ったということなのだろう。
レーダーを使い周囲を探索すると、高速で移動する光点が一つ。いや、二つが重なって一つか。
あー、多分来たな。
あいつなら来ると思う。
この場所で、俺は周りの木から頭一つ出ていた。
俺に気付いたのか、まっすぐ俺の方に向かってくる光点。
「アリヨシー」
やっぱりあいつだったか……。
アデラはワイバーンから飛び降りると、俺に向かって突っ込んできた。
熊スーツの俺の胸に捕まる。そして俺を見上げると、
「来ちゃった」
と言って笑った。
〇ょうきん族の島〇紳助じゃあるまいし。
ヴァッサ、ヴァッサと風を巻き上げバハムートになったノワルが俺の横に降りてくる。
「ワイバーンが出たと聞いたのじゃが……。
その女が騎乗してきた魔物じゃな?」
ノワルがジト目で俺とアデラを見る。
ドラゴンが居るなどと知らないアデラは本気で怯えていた。
「そう言うことだ。
イーサの町の隊長さんだ。
獣人の件で世話になってる。
それと砂糖を卸すお得意さんだな」
「そのお得意さんがなぜ、ここに来たのじゃな?
それもワイバーンなど使役して」
「んー、前も言ったが懐かれた。
そしてワイバーンの足ができたからここに来たんだろうな。
壁向こうの集落が俺んちだってのは、この前砂糖を持って行った時にスレイプニルを仲間にしたときに会った騎士が居たから、そいつから聞いたんだろう」
「しかしワイバーンは人になかなか馴れないと聞いたことがあるが、よくその娘が使役できたのう」
「恐怖を与えたからじゃないか?」
俺が言う。
「誰が、恐怖を与えたのじゃ?」
あー、足になるワイバーンを与えたのが俺だってバレてるわ、コレ。
「ご想像にお任せします」
「余計なことをした訳じゃな」
「さあね。楽しくはなりそうだ」
「仕方ないのう」
そう言うとノワルは飛び去った。
俺はアデラを肩に乗せ換えると、家へ向かう。
ワイバーンは俺の上を飛んでいた。
「『来ちゃった』じゃないだろうに」
「それは……ワイバーンに乗ってたら……道を外れて……気が付いたらここに来てた」
「何で俺見つけて突っ込んできた」
「居るはずのないアリヨシが居たから……」
「無理な言い訳だな……要は会いに来たんだろ?」
アデラはコクリと頷いた。
「アリヨシ、あのドラゴンは?
私が倒したドラゴンなんか比じゃない。
羽が四枚あるドラゴンなんて聞いたことがない」
「あいつ、バハムートだからな」
「伝説級じゃない!
あんなのがあなたの傍に居るの?
バハムートって一度、この世界を破壊し尽くしたって物語があるのよ」
アデラは驚いて目を丸くする。
「ノワルはブラックドラゴンからバハムートに進化したから、その物語のバハムートとは違うな。
八百歳を超えている程度らしい。
だから現有戦力で帝国を潰せるって言っただろ?
ちなみにフェンリルとエルフ、あと人が二人居る。
女房がたくさんいると言ったはずだ。
アデラ、押しかける気なら気合入れておけよ」
まあ、まだ女房じゃないけどな。
ホールの前にたどり着くと、ノワル、グレア、ベアトリス、ドリス、ウルの五人が揃っていた。
ノワルはバハムートの、グレアはフェンリルの姿で座っていた。
威圧感満載である。
俺はその真ん中にアデラを降ろすと俺も人サイズに戻る。
すると、俺の後ろにワイバーンも降りてきた。
「この前話に出た、アデラだ。帝国の姫様で『龍血』の二つ名で呼ばれる騎士だな」
ベアトリスは静かなる怒りをたたえていた。
「アリヨシ様、それは聞きましたし、覚悟もしておりました。
ただ、早すぎます。
結婚を強要された時に亡命をしてくると聞いておりましたのに……。
この女性……アデラ様はワイバーンに乗ってきたと言っておりましたが、そのワイバーンを与えたのがアリヨシ様だとノワルさんから聞いております。
どういう意図でワイバーンをお与えになったのですか?」
うわ、怖い。
「砂糖を納品に行った時に、ウラノスに乗って行った訳だ。
ノワルに聞いたかもしれないが、スレイプニルを仲間にしたときに会った騎士にここの事とかを言われた訳だ。
まあ、俺はアデラにそこら辺の事を言ってなかったから、『嘘は無いか?』と聞かれたので、巨人の姿を見せるために森に行った。
そこにウラノスに乗って行った時、空を飛べる魔物が欲しいという話になってな。
たまたま近くに居たワイバーンを手懐ける結果になった訳だ」
「要するに、会いに来る要因を作ったのはアリヨシ様なのですね」
「まっまあ、そう言うことになるな」
あっ、怒ってる……。
「アリヨシ様、イーサの町からここまで来るのに数日かかります。
アデラ様はその町の騎士たちの司令官と聞いています。
常識として司令官が何日も不在になるわけにはいきません。
時間が壁になりアデラ様はここに来なかったのでしょう」
ウンウンと頷いているアデラ。
あっ、こいつ敵に回った。
「それなのに、空を飛ぶ魔物を手に入れ、少し飛べばここに来られるようになれば、アリヨシ様を好いているアデラ様が我慢できるとお思いですか?
見たところ、常識はあっても体育会系のようです。
思い立ったら我慢できなかったのでしょう」
再び頷くアデラ。
「そう、ワイバーンという魔物を得て、どうしてもアリヨシに会いたくなってな。
慣熟飛行という名目でここまで来てしまったのだ。
ベアトリス様、お騒がせして申し訳ない」
アデラは ベアトリスに頭を下げた。
あっ、こいつベアトリスの軍門に下った。
孤立無援だ。
「いいのです。ワイバーンを渡したアリヨシ様が悪いのです。
アリヨシ様は優しいですから、こうなることも考えてワイバーンをあなたに渡したのでしょう……ねっ、あなた」
ベアトリスの視線が突き刺さる。
「あっ、ああ。アデラの性格だ、近日中来るだろうとは思っていたが、ここま早いとは思っていなかったがね」
ワイバーンを渡して一週間も経っていない。
その間思い通りに飛べるようになるため、かなり練習したのだろう。
「それでは、紹介をします。
私がこの辺りを統治するクルーム伯爵の娘、ベアトリス・クルームと言います。
このバハムートがノワル。ノワルさん人化を……」
ベアトリスがそう声をかけると、ノワルが真っ黒なゴスロリ姿に戻った。
「我がノワルじゃ。よろしゅうな」
腰に手を当て、見下ろすようにノワルは言った。
「そして、こちらのフェンリルがグレア。
グレアさん人化を」
グレアも白のゴスロリ姿に戻る。
「グレアです、よろしくです」
グレアは仲間が増えるのが嬉しいのか尻尾をブンブンと振る。
「こちらがドリス。騎士です」
「ドリスです。『龍血』の噂はかねがね」
ドリスはアデラと握手をした。
「そして、こちらのエルフがウル」
「ウルです。私と同じですね。
嬉しいです」
ウルは何か喜んでいた。
「さて、自己紹介も終わりました。
アデラ様、時間があるのでしょう?」
「えっ、ええ、日が暮れるまでに帰れば問題ないかと……」
ベアトリスは俺をチラリと見ると、
「あなた、お菓子があるといいですね……」
と言った。
これで手打ちなのだろう。
つまり、美味しいものを作れって事か……。
ベアトリスたちは円卓へ向かう。
美味いお菓子かぁ……。
クッキーだな。
ベアトリスの紅茶にも合う。
さっさと作らないと間に合わないな。
俺は大きめのツボを持つと、牛乳を貰いに行く。
「アリヨシさん、そんなに牛乳を持ってどうするんですか?」
一人のエルフに声をかけられた。
「ちょっと、妻候補の機嫌を直すのにな」
エルフはニヤリと笑うと、
「もう尻に敷かれているんですか?」
「男は尻に敷かれているほうが上手く回るんだよ!」
俺はツボを抱えて手を振りながらその場を去った。
さてと、蓋をして、シェイキング開始。
シャカシャカと壺を振る俺を見て、獣人の子たちが一緒に楽しそうに踊る。
踊ってるわけじゃないんだが……まあ、楽しそうだから良いか。
子供たちと壺を振ってしばらくすると、中の水分が分離したようだ。
一度抜いてと……。
再び、シェイキングだぜぇ。
気合入れて振る。
アリーダが、
「アリヨシ様、何やってるの?」
と、危ない人を見る目で言った。
「シェイキングだよ。バター作ってるんだ」
「ばたー?」
「できたらうまいもの食わせてやるよ。だからシェイキング」
「よし、シェイキングぅ」
アリーダも乗ってきた。
暫く続け、再び水を抜くと壺の壁にはバターが出来上がっていた。
「うし、完成」
デカい容器を準備してと……。壺に引っ付いたバターを掻き出して……。
おっと、結構あるねぇ。
中に砂糖を入れて、あとはこの前ルンデル商会から手に入れた小麦粉をを入れて混ぜる。本当は薄力粉がいいのだろうが、薄力粉か中力粉か強力粉なんてわからない。
まっ、いっか。
後ろから獣人の子たちが俺の様子を覗いていた。
「お前ら頼む、俺がいいというまで冷やしてくれ。凍らさないようにな」
混ぜたクッキー生地を精霊が冷やし始める。
その間にっと、
「そこの、ちょっと寄って」
獣人の子供が間を開けると、
「窯作成頼むよ」
土の精霊が目の前に立派な窯を作る。
生地がなじむまで、しばらく獣人の子のシェイキングの踊りを見ていた。
薪をぶち込んで、
「火をつけてくれ!」
そう言うと薪が燃え始めた、
「窯の中の温度はわからん適当。お前ら焦げる前に調整頼む。上手くいったら魔力吸っていいぞ」
ほどほど余熱ができたと感じたら、窯の中央にある薪を避け、精霊に指示を出した。
まあ、いつもの事なんだがな。
俺は獣人の子と丸くした二十枚ほどのクッキーを窯の中に入れる。
何かに触られる感じ。
ああ、精霊が知らせてくれたのか。
窯からクッキーを出しそれをバスケットに盛る。
その中の一つを食べてみると、
「ん、美味い」
この世界には無いお菓子だな。
「上等だな。お前らも食え」
獣人の子たちに残りのクッキーを渡すと、
「美味しい」
「こんなの食べたことない」
様々な言葉で驚いていた。
「アリヨシ様、また作ってくれる?」
期待の目で見てくる。
「おう、任せろ。
お前らがお父さんやお母さんの言うことをよく聞いていたら、何かの機会で作ってやろう」
「うん」
さて、残りを焼かないと時間が無いな。
再びクッキーを焼き、小さめの皿に小分けにするとトレイに乗せて六人が話をしている場所へ持って行く。
「菓子を持ってきたぞ」
俺はみんなの前に皿を置いた。
それを食べ始める。
「あっ、美味しい」
「美味しいのじゃ」
「美味しいです」
「うん美味しい」
「これいい」
「凄いな、ここに居ればこんなものが食べられるのか」
口々に感想を言った。
ベアトリスはアデラを見ると、
「この人は元々この世界の人ではありません。
ですから、いろいろな事を知っています。
多分この菓子も向こうのものなのでしょうね」
と紅茶を飲みながら言った。
「えっ、この世界の人間ではない?」
アデラは驚いて俺を見た。
「聞いていなかったのですか?
正確には、エルフと人類の戦争をした時、劣勢なエルフが人類抹殺兵器として作った巨人の中に入ったのが別の世界のこのアリヨシ様の魂という訳です」
「悪い、説明が難しくて言ってなかった」
俺が言うと、
「あなた、信用している者には言っておくべきです。
でないと、ほかの者との差があると嫌な感じをしますからね」
「申し訳ない」
何かに気付いたアデラ。
「だから帝国を相手にできると言い切ったのか。
バハムートにフェンリル。
魔物の戦力を考えれば、帝国など吹き飛ぶ。
そう言えば、ここには獣人が多いな……まさか、あの村に居た獣人はここに?
わざと獣人の村を吹き飛ばしたのか?」
「よくお気づきになりましたね。
そういうことになります。
原因不明の爆発で獣人が消し飛んだことになれば、帝国の追及も無いでしょうしね。
小さな村、家集落でしかない我々にも労働力が入ります。
獣人たちも労働に対して正当な報酬が入るのですから頑張ってくれていますよ。
と言っても考えたのはこの人ですけどね」
「欲があれば、この世界を制覇できるのではないのか?」
「さあ、その気になれば恐怖で征服できるでしょうね。
ただし、この人はしないでしょう。
元来面倒臭いのは嫌みたいですから……ねっ、あなた」
んー、あれ以来「あなた」と言われるようになった。結構やり辛い。
「ああ、程々儲けて、みんなが楽しめたらいいんじゃないかな。
下手に身内に手を出さない限り反撃する気もないし……。
ベアトリス的には、父親の伯爵を越える貴族にしたいらしいがね」
「我は、アリヨシについて行くだけじゃな」
「私も、ご主人様について行きます」
「私は、助けられた恩も有ります。それに好きですし」
「私は、助けられた恩もあるし、村の住人が居るし、私も好きだし、いろいろ」
ノワル、グレア、ドリス、ウルが言った。
「私は噛みついてしまった」
アデラは下を向く。
「でも簡単に殺してしまうような力があるのに、私に手を出さなかった。
ただ剣を折っただけ。
私に力の差を見せるためだったのだろうがね。
ただ、それで収まらなかったせいで、アリヨシが威圧を使った。そのせいで……」
「「「「「そのせいで?」」」」」
そこはハモらんでも……。
「おしっこを漏らしてしまいました。
騒ぎで部下には気づかれなかったのですが、アリヨシ様は気付いていました」
うっわーみんな俺にジト目だわ……。
そんなこと言われても、臭いとかでわかるし……。
「アリヨシは、あなたに言ったの?」
「プリンを持ってきて話をしていた時に、『失禁しただろ』と言われました。
帝国の姫として、このようなことを知られたら、死ぬかその者に嫁ぐしかありません」
「「「「「ウンウン」」」」」と頷く五名。
大分話が変わってきてるんだがな……。
多勢に無勢で反論してもどうにもならんのだろうな。
「私が『嫁に行くしかない』と言っている間にアリヨシは逃げたんです!」
再びのジト目。
俺逃げてないんだけど……いや、逃げたか……。
「次の日、私が強引に『護衛に付く』というと、『月一で来るから我慢しろ』と。
好きな男が居るのにそんなに我慢ができますか?
それでも私は我慢しました。
そして、先日イーサの町に来てくれたんです。
そして、好きな男がワイバーンを手懐け私に渡してくれたんです。
その理由が『そのワイバーンで俺の所に来い』と思わない者が居るでしょうか?」
ああ・・「いや無い」って反語になりそうな勢いだ。
五人も頷いている。
「でも、この人は優しかったでしょ?」
ベアトリスが言う。
「そう、優しい。支配の道具や戦争の道具にしか見ていない帝国にはない暖かさがあった。
何か大きなものに包まれるような感じ。
だから、私はあなた達の仲間に入りたい。決してお菓子を食べたい訳ではありません!」
アデラ、最後のそれ残念な言葉だぞ。お菓子が食べたいようにしか聞こえん。
「まっ、まあいいわ」
ちょっと焦るベアトリス。
「とりあえず、イーサの町の司令官であるあなたが業務に支障がない程度であればここに来てもいいでしょう……ねっ、あなた」
「あっ、ああ……」
頷くしかない俺。
「いいのか?」
「いいらしいな」
「本当に?」
俺は五人を見回すと、全員が頷いた。
「ああ、好きな時に遊びに来ればいい」
「良かった。ありがとう。
これで美味しいお菓子が食べられる」
やっぱり残念だぞアデラ。
「ああ、アデラに一つ問題が起こると考えているんだ。」
「どんな?」
アデラは俺を見た。
「多分司令官のお前を解任しようという力が動くと思う。
それは俺が王国の人間であることと、俺がスレイプニルを所持している事。向こうが勝手に奪い取ったと思っているだけだろうが、エリーザというお前の姉にスレイプニルが行かなかった。
その犯人との付き合いは。十分理由にはなると思う。
有能な騎士であるアデラを最前線から外すことは無いとは思うが、司令官を変えるというのは考えられるな」
「まあ、その時はその時だな。
そのままこの場所に亡命してもいいし、
帝都に行ったとしてもアリヨシとはパスで話せるのだろ?
何かあったらスレイプニルで迎えに来てくれるだろうしな」
バレてます。
「そして本当にアデラに何かあったら、帝都が消し炭になるじゃろうの」
ノワルがニヤリと笑っていた。
ノワルも動くらしい。
そうだなあ、ノワルが暴れたら帝都がどのくらいあるか知らないが吹っ飛ぶだろうな。
「ありがとう、ノワルさん」
アデラはノワルに礼を言った。そして、
「だからあまり気にしてない。
とりあえず、獣人の子を捜しつつ司令官をする」
と言う。
「まあ、何かあったらパスで連絡だ。
あっ逆にこっちに攻めてきてもらってもいいが……その追撃としてイーサあたりまでこちらから侵攻してもいい。
まあ、それをやるなら下準備が必要だろうな。
帝国側から侵攻がありそうならそれも連絡して欲しい」
「わかった」
アデラは頷いた。
「じゃあ、皆は話を続けて、俺は片付けしてくる」
俺はテーブルを離れた。
片付けをしていると、ウルが「アデラさんが帰るそうです」と迎えに来た。
残ったクッキーをバスケットに詰めると、布で包む。
既にアデラはワイバーンに乗り
「イクセル、あの人が来るまで待って」
と言って待っていた。
「遅いですよ、あなた」
「はいはい。
ほい、これ、残ったクッキーだ。
あまりたくさんではないが持って帰るといい」
俺はバスケットを渡す。
アデラは大事そうに手に持ち、カバンに入れた。
「砂糖はどうする?
月一で持って行ったほうがいいか?」
「それは……」
皆の前では言えないか。
「あなた、それは契約上の事でしょう?
持って行くべきです」
ちょっと怒ったような顔で、ベアトリスが言った。
それを聞いたアデラが嬉しそうな顔をする。
「ということだ、来月にイーサの町へお邪魔させてもらおう。
獣人の子の事も頼む」
「わかった。任せておけ。
皆さん、それでは失礼します」
ん? 俺だけタメ口?
アデラは、そのまま空へ上がり去っていった。
結局押しかけにはなら(なれ?)なかったか……。
「あなた、今回はクッキーで許しましたが、ほどほどにお願いします」
「はい」
強くなったなぁ、ベアトリス。
俺完全に尻に敷かれてる……。
小説を読んでいただきありがとうございました




