焼肉にドリスとベアトリスを呼ぼう。
誤字脱字の指摘、助かっております
農地から帰ると明日はワイバーンの肉を食う事に決めた。
ホールの奥に置いていたのだが、グレアとノワルがワイバーンの肉を見て固まるのだ。
「食べたいのか?」
コクりと頷く二人。
「私も……」
追従するウル。
岩塩だが塩も手に入った。
ただ焼いた肉に喜んだグレアだ、塩焼きなんかにしたら大喜びになるんじゃないだろうか?
約束したからドリスを呼んでこないとな、ベアトリスも来るかな?
ドリスにパスを繋ぐ。
「おーい突然だが、明日肉食いに来る?
ワイバーンの肉を食べようかと思ってね」
「大丈夫です、今から明日の分の仕事を終わらせて準備しますね」
嬉しそうな声が聞こえた。
「あんまり無理しないようにな」
「何か持っていくようなものは?」
「こっちは野菜がなくて肉ばっかりになるだろうから、人族とエルフ用にパンとか簡単に食べられる野菜とかがあるといいかもね」
「はい」
「朝、グレアに迎えに行かせるから」
「わかりました、待ってますね。
ベアトリスにもパスをつないだ。
「もしもし、ベアトリス?
今、大丈夫?」
「あっ、えっ、ちょっと待ってくださいね……あっはい、大丈夫です」
「悪い、何かしてたか?」
「ちょっと、勉強を……でも、本当に大丈夫ですから」
気を使わせてるなぁ。
「突然なんだが、明日空いてる?
ワイバーンの肉を焼こうと思ってね。
来てもらえるなら嬉しいかなと……」
「えっ、私が行ったら嬉しいんですか?」
「ああ、嬉しいぞ」
「だったら行きます。
お父様に許可をもらわないと……どんな手を使おうかしら……」
「ノワルが迎えに行くから……」
「えっ、ノワル様ですか?」
ベアトリスの少し焦る声が聞こえた。
「ノワルも反省してるから、この前みたいなことは無いと思うよ」
「わかりました。用意するものはありますか?」
「ドリスにも言ったんだが、野菜がなくて肉ばっかりになるだろうから、人族とエルフ用にパンとか簡単に食べられる野菜とかがあれば口休めになるかも」
「ドリス殿も来られるのですね。
ところでお酒もいいですか?」
「おっお酒?」
俺の恐れる声に、
「どうかなさいましたか?」
と聞くベアトリス。
「いや、ベアトリスはお酒弱いでしょ?」
「私は強いですよ? 記憶がないだけです。
次の日二日酔いになったことはありません」
そう言えばドリスの村から帰るとき「二日酔いではない」と言ってたな。
頭が酒に弱くて体が強い。これってダメなやつじゃん。
「ですから、お酒もお持ちしますね。
そうそう、アリヨシ様は大きいですから、ワインを樽で準備しておきます」
「いや、いいから」
「あー楽しみ、ワイバーンのお肉をアリヨシ様と食べられるなんて」
聞いちゃいない。
「それじゃ、ノワルが迎えに行くから」
「わかりました、お待ちしていますね」
俺はベアトリスとのパスを切った。
嫌な予感しかしない……
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。




