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ランニングバードの群れが見つかりました。

誤字脱字の指摘、助かっております。

 岩塩の話を終え、俺とウルでさらに歩く。

 レーダーに数個の光点の塊が映った。

「見つけたぞ? ランニングバードじゃ」

 上空から群れを探していたノワルからパスが繋がる。

 多分レーダーに映った光点の群れなんだろう。

「こちらも確認できました、どうしますか?」

 グレアがパスを繋ぎ話しかけてきた。

「決して殺さないように」

 俺が言うと、

「そうじゃった殺してはならんのじゃった」

 というノワル。


 おいおいノワル忘れるなよ……。


 俺はスタンクラウドをランニングバードの群れにかける。

 一匹また一匹とランニングバードは痺れ倒れていった。


「ご主人様ぁ痺れますぅ……」


 ん? グレアは痺れちゃダメじゃない? 


「すまん、スタンクラウドの効果範囲を間違えたかな?」

「グレアさん、わざと効果範囲に入りましたよ?」

 俺の耳元でウルが囁く。

「言っちゃダメです」

 グレアの焦った声が聞こえる。

 したり顔のウル。

 グレアはそんなに痺れてないようだ。たまには甘えたいのかな? 

「仕方ない」

 俺はグレアを左肩に抱き、痺れたランニングバードは人化したノワルとウルで俺の手のひらに乗せる。

 雄一羽と雌三羽、雛が五羽の群れ。標準? 

「嬉しいのです」

 尻尾パタパタのグレア。

(われ)も撫でるのじゃぞ」

 ちょっと拗ねてるノワル。

 みんなで柵のできた農地へ向かった。


 農地に着くとグレアを降ろした。

 そしてノワルとウルに手伝ってもらって、丁寧にランニングバードを飼育予定地の柵の中に入れる。

 まだ痺れているようだ。

「グレア、お前はもう痺れてないだろ?」

「バレてましたか。

 テヘヘ」

「『テヘヘ』じゃない」

 俺はランニングバードにキュアーをかけ、しびれを取ると、ランニングバードたちはムクリと起き上がり走りだした。


「餌は、虫だったっけ?

 どんな虫だろう。葉っぱも食べるんだよな。

 木の精霊、この辺にこいつらが食べそうな草はある?」

 柵の中の何カ所かから草が生えてきた。そして低めの木になる。

 俺の魔力が少しなくなるのを感じた。

「アリヨシ様、木の精霊が言うに、『柵の中にある種ならこの辺じゃないかな?』と言う事です」

「『この辺』って適当じゃない?」

 しかし、ランニングバードは葉を見つけると、啄み食べ始めた。

 木にあった結構な量の葉が無くなる。

「そういえばウル、精霊と話せるのか?」

「何となくですが、精霊は見えますし話ができます」

「そうか、じゃあこの草……と言うか木?

 魔力補給すれば元の大きさまで葉が育つか聞いてもらえない?」

「アリヨシ様、育つそうです。

 もっと魔力が貰えるならもっと木を大きくして葉を増やすことができるみたいです」

「了解だ。ありがとうって言っておいて」

「魔力がもらえるなら問題ないと言っています」


「虫も餌として要るんだよなぁ。

 タンパク質は重要だと思う」

「タンパク質はわかりませんが、虫を得るなら地の精霊に頼んでみては? 地力が上がればミミズなどの小動物が増えます。

 その小動物をランニングバードの餌にするという手があります」

 えらい専門的だな。

「お前、記憶戻ってるだろ?」

 目をそらし遠くを見るウル。

「…………」

「まあいいや、居たいなら居ればいい。

 帰る場所があるなら帰ってもいい。

 でもここに居るなら、俺を手伝ってくれよ?」

「わかりました。『ずっと』ご厄介になります」

「そこは『しばらく』じゃないんだ……」


 俺は、地の精霊に地力を上げてもらう。凄い魔力を吸われた気がした。

 するとランニングバードを入れた地面一杯にウネウネとミミズが発生する。

「地の精霊が頑張ったそうです」

「頑張り過ぎだろ!

 俺の魔力すっげー減ったぞ?」

 ランニングバードたちが大量のミミズを見て引いていた。

「こんだけミミズが居たら餌は大丈夫だな。

 絶対食えよ!」

 俺がランニングバードたちをにらみつけると渋々ミミズを食べ始めるのだった。

 まあ、ミミズは農地にいいから「良し」でいいのか? 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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