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まかないとお店
まかないメシが・・・。
そうそう、リニューアルオープン後、二階のまかないは廃止となった。
働いていたおばちゃんは、店舗の駐車場内にある食堂に勤務となる。
そこで、お客さんの飲食や我々の昼食、夕食をつくってくれた。
昼時や夕時にインカムで上司から連絡が入る。
「山本君、食事行ってきて」
「了解」
私は、外に出て、食堂へ向かう。
「いらっしゃい」
おばちゃんは、笑ってお出迎え。
「えっと」
私は、メニュー表を見る。
「はあ」
と、おばちゃんが溜息。
「どうしたの?」
「ほら、ここにあるメニューって、マニュアル調理でしょ。張り合いがなくって」
「そっか、レトルトとか、揚げるだけとか」
「そうそう」
おばちゃんが頷くと、扉が開きお客さんが食事に来られる。
「おい、今日もでらんぞ」
常連の一言。
「すいません」
私はてへっと苦笑い。
「いつもの」
「はい。ちょっとまってね」
おばちゃんは、笑顔で調理に入る。
お店メシになっちゃった。




