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転生したけど好みは変わらん!  作者: あやとり
34/96

34.謎の生物

 謎の生物を連れて帰った時、お祖母様は驚いていたけど

私とレイともふもふの戯れが堪らないらしく、使用人ともども微笑ましく見ている。

そのもふもふと触れ合いながら名前を考えている。雌雄もわからないのである。

「わたしはてぃあな。あなたのなまえだけど、すのうってどう?」

安易である。真っ白だからSNOWだ。

シ〇バとか〇オとかでもよかったんだけどねぇ。

そう。このもふもふ、前世でいうところのライオンの子に似ているのである。耳に柄は無く真っ白なのだが。

『すのう。ぼくのなまえはすのう。てぃあな、よろしくね』


ん?

何か聞こえたぞ。

そんなファンタジーな。

「あなた喋ったの?」

『ううん。てぃあになまえつけてもらったから、てぃあとつながりができたの』

どうやらテレパシー的なあれらしい。


「それって誰かに教えてもいい?」

『てぃあのおじいさまならいいかな』

「そうなの?じゃあおじいさまには報告するね?」

『いいよ』


「おじいさま。このこのなまえ、すのうにきめたの」

「スノウか。よろしくなスノウ」

「このこになまえつけたら、こころのこえがきこえるようになったの」

「なんだって?!やっぱりそれはただの動物ではないぞ」

だよねぇ。だってファンタジーすぎるじゃない。

「ちょっと調べてみよう。その子は何か言っているか?」

「こころのこえがきこえるのは、おじいさまにならいってもいいって」

「ほかの人に言ってはならんのか。それは調べようも無いな。動物ではなかったみたいだしな。わかるまで普通に育てるしかないか」

ペットとして育てるほかないようだ。

可愛いからまあいっか。このもふもふ堪らないんだよー。何とも言えない触り心地。


「すのうはなにたべるの?」

『なんでもたべるし、たべなくてもだいじょうぶ』

食べなくても大丈夫とは。死なないの?

『てぃあがたべてるものいっしょにたべる』

「わかった」

お食事事情もとくに難しくなくてよかった。


「そういえば、あのときなんでわたしのところへきたの?」

『まえにもあのもりにきたでしょ?たのしそうだったの』

「しってたんだ」

『たのしそうなこえきこえてた。すのうひとりでさみしいの』

「おかあさんは?」

『わからない。きづいたときにはいなかったの』

「そっかー。これからはいっしょだからだいじょうぶだよ」

『うん。さみしくないね』

これからずっと行動を共にすることになるのである。朝から晩まで寝る時も一緒。たまにレイも一緒に寝ている。3歳だからできることである。


領地に帰る前までに作っておきたいものがある。

「おばあさまー」

「どうしたのティア?」

「あのね、つくりたいおようふくがあるの」

「まあ!どんなおようふくかしら?」

絶対伝わらないから、絵に描く。

「これは服なの?」

「うん。つながってるの」

「とりあえず、仕立て屋さんへ行きましょうか?」

よくわからなかったみたいだ。その概念がないからしかたないよね。

仕立て屋さんにまた絵を見せる。

「こんな服は見たこともありませんし、想像もできませんね」

ということで、生地から選んでいく。真っ白のふわふわの生地だ。

あとは絵から想像して作ってもらうしかない。

後ろ姿も描く、仕立て屋さんと質疑応答しながら型紙を起こしていく。

2つお願いしますね。


「仮縫いまで2日ください。仮縫いが終わったら試着をお願いできますか?」

「では、2日後また参りますわ」

楽しみだなぁ~。

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