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論語を読む  作者: 三河
公治長
97/196

或曰雍也仁而不佞

・原文

或曰

雍也仁而不佞。

子曰

焉用佞。

禦人以口給、屢憎於人。

不知其仁。

焉用佞。


・書き下し文

(あるひと)(いわ)

(よう)や、(じん)にして(ねい)ならず。

子曰(しいわ)

(いず)くんぞ(ねい)(もち)いん。

(ひと)(ふせ)ぐに(こう)(きゅう)(もっ)てすれば、屢々(しばしば)(ひと)(にく)まるる。

()(じん)なるを()らず。

(いず)くんぞ(ねい)(もち)いん。


・解釈

ある人が言った。

『雍さんは人格者だが、愛想が無い』

先生は言われた。

『愛想なんぞどうでもよい事だ。』

『口舌だけで人を黙らせようとすれば、人に憎まれることがままある。』

『雍が人格者なのかは知らないが、愛想なんぞ無用だ。』


・私言

雍さんは孔子のお弟子さんなのに知らん人みたいな言い方が気になる。

弟子にする前なのかな?


それにしても腑に落ちん。

(ねい)ならず』ということは人の話に調子を合わせたり、愛想よくしようとしないという事で、つまり素っ気なくて、話すと正論で詰めて来るような人なわけだ。

正論で詰められると、憎らしく思うと思うんだけどな?

世の中、仁者だけではなく俗人の方が多いのが実情だしね


もっとも口先だけで、実際は何もできない人は憎まれるだろうから

(ひと)(ふせ)ぐに(こう)(きゅう)(もっ)てすれば、屢々(しばしば)(ひと)(にく)まるる。』

というのは納得できる。


・用語

(ねい):人に気にいられようとする振る舞いで、愛想を振ったり、調子を合わせたりおだてること

(よう):姓は(ぜん)、名は(よう)(あざな)仲弓(ちゅうきゅう)


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