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論語を読む  作者: 三河
里仁
73/196

我未見好仁者

・原文

子曰

我未見好仁者、惡不仁者。

好仁者、無以尚之。

惡不仁者、其爲仁矣。

不使不仁者加乎其身。

有能一日用其力於仁矣乎、我未見力不足者。

蓋有之矣。

我未之見也。


・書き下し文

子曰(しいわ)

(われ)(いま)(じん)(この)(もの)不仁(ふじん)(にく)(もの)()ず。

(じん)(この)(もの)は、(もっ)(これ)(くわ)うる()し。

不仁(ふじん)(にく)(もの)は、(それ)(じん)()さん。

不仁者(ふじんしゃ)をして()()(くわ)えしめず。

()一日(いちじつ)()(ちから)(じん)(もち)うること()らんか、(われ)(いま)(ちから)(たら)ざる(もの)()ず。

(けだ)(これ)()らん。

(われ)(いま)(これ)()ざるなり。


・解釈

自分は今までに仁道を好む者、非道を嫌う者に出会ったことが無い。

仁道を好む者は、人として完全無欠である。

非道を嫌う者も自然と仁を為し、道を外れた者からの影響を受けない。

一日くらいなら仁の為に力を使えるだろう、そんな力も無い人を自分は見たことが無い。

ひょっとしたらあるのかもしれないが、自分は見たことが無い。


・私言

『自分は見たことが無い』とか『ひょっとしたら』とかが予防線に見えるなぁ

あと『1日くらいなら仁の為に力を使えるだろう』と言っているが、『それを連続するだけで、仁徳ある人になれるよ』って事かな?

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