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論語を読む  作者: 三河
八佾
63/196

管仲之器小哉

・原文

子曰、管仲之器小哉。

或曰、管仲儉乎。

曰、管氏有三歸。

官事不攝。

焉得儉。

然則管仲知禮乎。

曰、邦君樹塞門。

管氏亦樹塞門。

邦君爲兩君之好、有反坫。

管氏亦有反坫。

管氏而知禮、孰不知禮。


・書き下し文

子曰しいわく、管仲(かんちゅううつわしょうなるかな

(あるひと)(いわ)く、管仲(かんちゅう)(けん)なるか。

(いわ)く、(かん)()三帰(さんき)()り。

(かん)(こと)(かね)ず。

(いず)くんぞ(けん)なるを()ん。

(しから)(すなわ)管仲(かんちゅう)(れい)()れるか。

(いわ)く、邦君(ほうくん)(じゅ)して(もん)(ふさ)ぐ。

(かん)()(また)(じゅ)して(もん)(ふさ)ぐ。

邦君(ほうくん)(りょう)(くん)(よし)みを()すに、反坫(はんてん)()り。

(かん)()(また)反坫(はんてん)()り。

(かん)()にして(れい)()らば、(たれ)(れい)()らざらん。


・解釈

孔子が言われた。

『管仲は器の小さな奴だ』


ある人が尋ねた。

『それは倹約家という意味でしょうか?』


孔子は答えられた。

『管氏は邸宅を三つも持っていて、家臣も多く召し抱えている。どうして倹約家などと言えようか』


ある人が尋ねる。

『それでは管仲は礼に拘り、細かい事を気にするからでしょうか?』


孔子は答えられた。

『諸侯は屋敷の門に目隠しをするものだが、管氏もまた同じようにしている』

『諸侯の酒宴には特別な酒器を使うのだが、管氏もまた同じようにしている』

『管氏が礼を心得ているというなら、礼を知らぬものなどいないだろう』


・私言

孔子さんは管仲さんが好かないご様子。

管仲さんは孔子さんよりも百年ほど前の人なんだけど、見聞きしたかのように話すなぁ。


・余談

※管仲

春秋時代の一国、斉の政治家

当時は周王朝で周が天子、斉が諸侯、管仲さんは諸侯の家臣に当たる。

(それなのに諸侯と同じ振る舞いをするのが気に食わんらしい)

斉を大国にまで育てた名宰相として著名

同じ斉の政治家の鮑叔と仲が良く、『管鮑の交わり』という諺になるほど

他にも『倉廩満ちて礼節を知り、衣食足りて栄辱を知る。』という言葉を残し、これがいわゆる『衣食足りて礼節を知る』に繋がっている。

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