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子入太廟
・原文
子入太廟、毎事問。
或曰、孰謂鄹人之子知禮乎。
入太廟、毎事問。
子聞之曰、是禮也。
・書き下し文
子、太廟に入りて、事毎に問う。
或曰く、孰か鄹人の子を礼を知ると謂うか。
太廟に入りて、事毎に問う。
子之を聞きて曰く、是礼なり。
・解釈
孔子は太廟に参る時、先達に事細かに問い尋ねた。
それを見たある人が言った。
『村役人の息子が礼を心得ているなどど誰が言ったんだ。随分とまごついているじゃないか』
孔子はこれを聞いて言った。
『これこそが礼なのだ』と
・私言
知ったかぶりをするよりは、細かく聞く方が丁寧だよね
・用語
太廟:君主の初代様を祀る場所、徳川家で言うところの東照宮
鄹人之子:孔子の親父さんは鄹の役人をしていたらしい、孔子を嘲った言い方




