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王孫賈問曰
・原文
王孫賈問曰
與其媚於奧、寧媚於竈、何謂也。
子曰
不然。
獲罪於天、無所禱也。
・書き下し文
王孫賈問いて曰く
其の奥に媚んよりは、寧ろ竈に媚よ、とは何の謂いぞや。
子曰く
然らず。
罪を天に獲れば、禱る所無きなり。
・解釈
王孫賈さんが尋ねた。
『祖霊神に媚びるより、むしろ竈の神に媚びよ』とは、どのような意味があるのでしょうか?
孔子は答えられた。
『それは誤りである。』
『もし天に対して罪を負えば、如何なる神に祈っても無駄となる。罪を負わぬようにするが肝要』
・私言
『祖霊神に媚びるより、むしろ竈の神に媚びよ』
【役に立つのか立たないのかわかりにくいご先祖様より、毎日確実に使う竈を大事にせよ】というような意味だったのだろう




