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夷狄之有君
・原文
子曰
夷狄之有君、不如諸夏之亡也。
・書き下し文
子曰く
①夷狄の君有るは、諸夏の亡きに如ず。
②夷狄すら君有り、諸夏の亡きが如くならず。
・解釈
①蛮族の国に君主が居たとしても、君主の居ない中華諸国に及ばない。
②蛮族ですら君主が居り、君主の居ない中華諸国のように混迷していない。
・私言
ここは読み・解釈の分かれる所である。
なんてったって、主要な注釈の双方で異なるのだからね。
①は『中華の真似したところで所詮は蛮族』
②は『蛮族ですらそれなりにやってるのに、今の中華はどうしようもないな』
取りようで逆の意味になるんだが、当の孔子はどう考えていたのだろうか?




