三家者以雍徹
・原文
三家者以雍徹。
子曰、相維辟公、天子穆穆。
奚取於三家之堂。
・書き下し文
三家者、雍を以て徹す。
子曰く、相くるは維れ辟公、天子は穆穆たりと。
奚三家の堂に取らん。
・解釈
御三家が祭祀を終える時に雍の詩を詠っていた。
孔子はこれについて苦言を呈する。
雍の詩には『諸侯は粛々と祭祀を執り行い、天子は厳かに佇む』とある。
これを御三家の祀りで詠うのは相応しくない。
・私言
正直何が気に入らないのかがわからない。
『身分不相応な詩を詠むな』といいたいのかな?
だが、そこまで目くじら立てんでも…と思わなくもない。
・余談
【雍】(詩経より、詩経では【雝】)
有來雝雝,至止肅肅。相維辟公,天子穆穆。(諸侯は粛々と祭祀を執り行い、天子は厳かに佇む)
於薦廣牡,相予肆祀。假哉皇考,綏予孝子。(見事な牡牛を捧げ祀り、祖霊は子孫を安んじる)
宣哲維人,文武維后。燕及皇天,克昌厥後。(祖は武王・文王に連なり、その徳は天に届いている)
綏我眉壽,介以繁祉。既右烈考,亦右文母。(我が身は寿ぎ、子孫は栄え、文武に優れた祖霊に守られている)
訳は【おおよそこんな意味だと思う】くらい
何というか人間味のある詩だなぁ
(詩経は結構俗っぽい詩が多い、そこが味でもあるわけだけどね)
『ご先祖様見てる?俺ちゃんとやってるよ!』といった感じに見えるな




